行政書士試験には、「記述式問題」という独特の問題が存在しています。他の法律系資格と行政書士の記述式は違うことも特徴です。行政書士試験には筆記と呼ばれる形式があり、穴埋めのような問題で当てはまる語句を解答用紙に記載する方式となっています。
筆記は語句を書くだけで、今の40字程度の記述式とは違うものです。現在の試験になってから筆記に代わって記述式が出題されるようになりました。語句を答えるより起承転結のある文章で答える記述式の方が、難易度は高いです。
行政書士(ぎょうせいしょし)とは、行政書士法に基づく国家資格です。官公庁への提出書類及び権利義務・事実証明に関する書類の作成、提出手続、行政書士が作成した官公署提出書類に関する行政不服申立て手続(特定行政書士(後述)の付記がある者に限る)等の代理、作成に伴う相談などに応ずる専門職となっています。
弁護士・弁理士・司法書士・税理士・社会保険労務士・土地家屋調査士・海事代理士と共に職務上請求権が認められている8士業の一つです。徽章はコスモスに「行」の字があります。行政書士は、1951年(昭和26年)に成立した「行政書士法」により誕生した「国家資格」です。
「行政書士」は、国民にもっとも身近な「街の法律家」と呼ばれています。行政書士の仕事は大きく分けて、官公署へ提出する書類、権利義務や事実証明に関する書類を作る「書類作成業務」、その申請を代わりに行う「許認可申請の代理」、 クライアントからの相談を受け、アドバイスを行う「相談業務」の3つに分類されますよ。
「行政書士」は国民と行政のパイプ役を担う法律の専門家として、近年ますます活躍の場が広がっています。次におすすめな人について見ていきましょう。学習環境に最も恵まれているのが 大学生です。
法律系資格への足がかりとしておすすめとなっています。時間的な余裕、大学の講義との相乗効果など、受験勉強には有利な点が多くありますよ。また、行政書士試験の出題科目の性質上、公務員試験や宅建士、司法書士などの法律系資格への足がかりとしては最適です。
また、就職活動の武器としても有効的ですよ。取得後は国家資格の肩書きに加え、書類作成や法務のスペシャリストとして、企業の総務や法務部門などの門戸が開かれるなど、就職活動の武器としても有効です。社会で高まる、資格というものの必要性があるからです。
社会人の方にとって、仕事と試験勉強の両立は厳しいものです。しかし、自己のキャリアアップを考えた時に、資格というものの必要性は痛感されているのではないでしょうか。そこで行政書士の資格取得がキャリアアップへの近道となります。
難関といわれる資格は合格まで長い時間を要しますが、行政書士ならば短期間で合格レベルまで達することができますよ。特にTACなら、要所を押さえた教材、安心のフォローシステムなど、“働く人”でも安心です。また、独立開業など、社会人として「第2のスタートライン」を目指すことも、もちろん可能です。自己啓発として資格取得を目指す方が増えています。
法律資格では特に行政書士がおすすめです。近年、自己啓発として資格に挑戦される女性の方も増えてきています。多くの法律科目があり、敬遠される方もいらっしゃいますが、その多くは基本的な部分からの出題なので、初心者でも安心です。
試験科目には身近な法律である民法が含まれているので、生活に密着した知識を身につけられます。また、前述の通り、初学の方も他の法律資格に比べれば短期間の学習で十分合格レベルに達しますので、学習方法さえ間違わなければ仕事や家庭生活との両立もそう難しくはありません。
ここまで聞くと、難しそうでやりたくなくなりますよね。この記事では、行政書士の問題について詳しく説明していきます。行政書士になりたい方や行政書士の問題が気になる方、行政書士に興味のある方はぜひ読んでみてください。
行政書士の問題ってどんなもの?
行政書士試験の記述式問題とはどんなものかについて見ていきましょう。記述式問題は記述式の出題数3問で、配点60点となっています。記述式は重要度も難易度も高い問題で、3問出題されて1問20点の配点がありますよ。
1問で5肢択一5問分のインパクトがあり、出題される科目は決まっています。民法が2問と行政法が1問なので、対策は絞り込みがしやすくなっています。年ごとに難易度が違うので、ほとんどの受験生が正解できないような問題が出る年も存在しますよ。
公表されていないものの部分点があります。次に民法の記述式問題について見ていきましょう。出題数は2問で、配点は40点です。民法の問題では長文形式のものが多く出題され、5肢択一の過去問がすらすら解けるレベルでないと点数に結び付けられないですよ。
民法記述式の問題は、問題文を正確に理解し、該当する条文を当てはめて解答をまとめるという高度なテクニックが必要です。時々難しい問題が出題されますが、2問のうち1問が難問でももう1問は普通の難易度となっています。
出題されるテーマは比較的偏りがあり、債権法が多いです。過去問でどんな条文が出題されているかを掴んでから勉強することが重要になってきます。行政法の記述式問題は、出題数1問で配点20点です。
登場人物、条件設定が複雑な問題が多く出題される項目で、民法以上に複雑な問題文となっています。行政法の記述はそれほど難しくないので、5肢択一と変わらないことを聞いている問題も多いです。
難易度はテキストを勉強すれば解ける程度ですが、まれに難問が出題されるます。その分民法が簡単になるので楽ですよ。あなたに合った勉強方法が必要になってきます。なぜなら、合格に必要不可欠だからです。
行政書士の問題と過去問
過去問はヒントの宝庫です。過去問で良く出る分野を絞り込んで解いてみることも重要となっています。択一式問題にしても記述式問題にしても,しっかり過去問を学習し,理解しておけば,高得点を得ることが可能です。
過去問をやった上で,更に知識の上積みしていきます。過去問に限らず問題を解くには,単に正解しただけで良しとして次へ進めてしまうと浅い学習となる可能性がありますよ。結果,既に学習した問題であるのに初めて見る問題に映り対応できないこともありえます。
過去問は,アウトプットの為に行いましょう。行政書士試験に効率的に合格できるだけの知識を固めたら知識を本試験で使える知識にする必要があります。行政書士試験の近時の過去問を見ると,具体的な事例問題が頻出していることが理解できますよ。
条文や判例知識をそのままの形で頭に記憶しても意味なく、基本的知識を固めた後はどんどん知識を使うことが必要です。そのためのアイテムが過去問で、過去問に勝る良問はないですよ。過去問をおろそかにすることは土台となる知識を骨抜きにすることです。
徹底的に繰り返し解いて知識の土台を作ることが必要です。過去問は肢別で解いて解説を理解するもので、過去問分析の際には肢別で問題を解いた後にしっかりと解説を読んで理解を深めることが重要となります。
また、過去問は何年分やるべきか疑問が出てきますよね。最低でも5年分は勉強して出来れば10年分やるといいでしょう。5年分の過去問だと、演習量としては少ないです。難易度や傾向としては本試験と似たものになる可能性が高いですよ。
行政書士試験においては色々な問題に触れておくことも重要になってきます。なぜなら、どこから似たような問題が出題されるか分からないからです。10年分の過去問を勉強しておくと合格に近づくと言えます。
法令科目は46問が出題されるので10年分でも460問です。これを3回解くと、1,380問となります。1日3~4問ずつ解けば1年で解くことができる問題数です。実際には頻出問題を中心に解くので、これより少ない問題数となります。
過去問は何周回すべきかで、合格が近くなりますよ。過去問では正解できても本試験では歯が立たないことがありますが、趣旨や論点が似た問題は出題されています。択一で出題された問題が記述で出題されていたり、択一の選択肢に掲載されていたりしますよ。
過去問は頻出問題や重要な箇所を中心に勉強して、ある程度繰り返し勉強することが重要です。繰り返す回数は3回程度で十分となります。3回目でも間違えた問題は、その後も繰り返し勉強しましょう。
過去問が終わったら、予想問題を解いていくことがいいですよ。行政書士試験は難関試験であり、過去問だけでは演習量が足りず合格することは難しいです。市販の演習書や予備校の予想問題集を使って演習量を補充する必要があります。
予想問題は過去問の出題傾向を踏まえて出題されているので、試験本番の役に立つ可能性が高いです。過去問だけでは不安だと感じている方におすすめとなっています。
行政書士の問題と対策
当たり前のことを大事にすることが重要です。記述式の問題では、一気に点が取れるような対策方法ありません。日々の勉強の中で、コツコツと積み上げていくしか方法がないのです。詳しい対策は、以下の通りですよ。
- 漢字を間違えない
- 読解力を付ける
- 関係を図解する
行政書士の問題と勉強法
何をやるべきかを整理することが重要となります。記述対策のポイントは3つです。まず、5肢択一が十分できるようになってから勉強を始めることですよ。5肢択一問題が解けないレベルだと、記述はほとんどできないことがあります。
その状態で勉強しても効果が上がらないので、まずは択一問題の過去問に8割合格できるくらいまで勉強しましょう。次に答え合わせは結論だけを見ないことです。過去問で記述演習をして答え合わせをするときは主体や客体、根拠条文や結論をチェックしましょう。
結論が間違っていても、そこに至る論拠が正しければ部分点が狙えます。反対に結論だけあっていても大幅に減点される可能性がありますよ。最後に書く訓練をするについて説明していきます。基本的に40字にまとめるための訓練です。
頭の中で考えていることとそれをアウトプットすることは全く違う能力なので、書く訓練は必要となります。なぜなら、部分点を狙えるからです。公表はされていませんが、記述には部分点がありますよ。完全正解の20点か0点という採点ではありません。
そのため、白紙解答だけは避けるようにしましょう。また、40字にまとめるテクニックについて説明していきます。記述が苦手な人には、2パターンがあり、20字くらいで解答が終わってしまう人と40字に収まりきらない人がそうです。
20字くらいで解答が終わってしまう人は勉強不足が原因なので、択一問題をもう一度やり直してから記述に手をつけるといいですよ。40字に収まりきらない人は良く勉強しているため、あれもこれも書いてしまう人です。
この場合は基礎が出来ているので、「聞かれていることに答える」ことを意識しましょう。余計なものを省くといいですよ。難しく感じても考えすぎずにリラックスして試験に挑戦していきましょう。
行政書士の問題を理解しておこう
記述は配点が高く、重要な問題ことが理解できました。苦手意識を持っている方も多いので、安心してください。いつから勉強すればいいのかわからないと不安を感じている方もいるのが、当たり前ですよ。
この記事があなたのお役に立てたら幸いです。あなたが行政書士に合格することを遠くから祈っています。