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FP3級は履歴書に書くべき?免許・職業欄を書くときの注意点とポイント

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「FP3級って履歴書に書けるのかな……?」
「やっぱりFP2級以上じゃないと、書いても意味がないのかな?」

FP3級取得後に就職活動や転職活動するにあたって、履歴書の資格欄にFP3級を書くべきかどうか迷う人は多いようです。

実際のところ、FP3級は履歴書に書いても良いのでしょうか。また、履歴書に記入する場合はどのように書けば良いのでしょうか。履歴書の免許・職業欄を書く際の一般的な注意点などと合わせてご説明します。

FP3級は履歴書に書くほうがいい? 書かないほうがいい?

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FPとしての実務経験のない人やAFP認定研修を受ける予定のない人がFP2級を受検するためにはFP3級に合格していることが条件となるため、FP2級への足掛かりとしてFP3級を取得する人は少なくありません。

実際に3級の試験範囲をまじめに学習してみると、お金にまつわる幅広い分野から出題されるため、予備知識のない人にとって暗記しなければならない内容も多く、世間で言われるほど易しい試験ではないと感じた方も多いと思います。

とはいえやはり国家資格の中では、FP3級は難易度が低く取得しやすい資格であることは間違いありません。

ネットでは、
「FP3級なんて履歴書に書いても笑われるだけ」
などといった言葉を見かけることもあります。
そうした意見を見て、
「書かないほうがいいのかな……?」
と迷ってしまう方もいると思います。

しかし基本的に、FP3級は履歴書への記載に十分値する資格です。

どんな資格であっても、資格を取得しようと考える学習意欲や成長意欲の高さや、合格という目標を達成できる意志の強さは就職、転職にあたって評価されます。免許・資格欄に「特になし」と書いてある人より、何らかの資格を記載してある人の方が好印象を持たれやすいです。

FP事務所はもちろん、金融業界や保険業界、不動産業界などの場合、応募職種に限らずFP資格を持っている人は注目されます。当然、等級は上位のほうが歓迎されますが、FP3級であっても、持っていない人よりは持っている人のほうが採用されやすいでしょう。

応募する企業の業種や職種にFP資格が直接関係のない場合でも、面接の際に目に留まって話題に上り、学習意欲などをアピールできる場合もあります。

FP3級はお金にまつわる知識が求められる資格なので、お金まわりの意識の高いしっかり者といった印象を持ってもらえることもあるでしょう。

ただし、場合によっては書く必要がないケースや、書かないという選択もあります。以下のような場合は注意しましょう。

FP2級以上を取得している場合

FP技能士としての上位資格であるFP2級やFP1級を取得している場合、FP3級を取得済みであっても記入する必要はありません。等級のある資格の場合、履歴書には持っている一番上位の等級のみを書くのが基本だからです。

たくさんの資格を持っている場合

複数の資格を持っていて、履歴書にすべてを書ききれないような場合、応募先の業種や職種がFPの知識と直接関係ないのであれば、FP3級は書いても書かなくても問題ありません。たくさんの資格から選んで書く場合には、応募先の仕事に関連がありそうな資格や、難易度の高さを知られている資格などから優先して書くことをおすすめします。

FP3級はどのへんに書くべき? 履歴書の免許・資格欄を書くときのポイント

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FP3級以外にも免許や資格を持っている場合、履歴書の免許・資格欄はどのような順番に書けば良いのでしょうか。免許・資格欄の書き方のポイントを確認していきましょう。

①基本的には取得した順に上から書く

免許・資格欄に複数の資格を書く場合、基本的には取得した時系列順に上から記載します。ただし、運転免許を持っている場合は、資格とは分けて一番上に書くのが一般的です。職種によっては運転免許の有無が重視されるケースも多く、その他の資格とは別の扱いで確認されるためです。免許を複数持っている場合は、まず免許類をまとめて取得順に記載し、下に資格類を取得順に書いていきましょう。

②資格や検定試験の名称は正式名称を書く

免許や資格の名称は、通常は略称で呼ばれるのが一般的です。しかし、履歴書に記載する際には正式名称で記入するのが基本です。FPの各資格の正式名称や履歴書への書き方は後述します。
民間資格の場合、実施団体も合わせて記載すべきですが、この場合、団体名称も正式名称で書くようにしましょう。日本FP協会の正式名称は「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」、きんざいの正式名称は「金融財政事情研究会」です。

③資格の種類に合わせて「合格」「取得」などを使い分ける

資格の取得条件は、「試験に合格」「名簿や団体に登録」「研修を受講修了」など資格によってさまざまです。こうした資格の認定方法に応じて「〇〇試験 合格」「〇〇資格 取得」など正確な書き方を心がけましょう。

④資格をたくさん持っている場合は応募先の業種や職種に合わせて選別する

持っている資格はすべて履歴書に記載して問題ありませんが、免許・資格欄に書ききれないほど資格がある場合は、応募先の業種や職種に合わせて記載する資格を選びましょう。応募先の業務にあまり関係のない資格をたくさん持っている人よりも、業務に関連する資格を一つでも持っている人のほうが、就職活動や転職活動では注目されやすいです。

⑤すべての記載資格の下に「以上」と記入する

記載するつもりの資格を時系列順にすべて記入し終えたら、その下の行に「以上」と書きます。これは学歴・職歴欄でも同様で、複数の事項を時系列順などで記載する欄の場合、その欄に記載する事項はここまでですべてであるということを示すために記入するものです。些細な部分ですが記入し忘れると「一般常識をあまり知らない人かも」「ケアレスミスをする人かも」といった印象を持たれてしまうかもしれません。

FP3級を履歴書に書くときの正式な名称は?

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履歴書の免許・資格欄には資格の正式名称を書くべきであることを先ほどお伝えしました。では、FP3級を履歴書に書く場合はどのように書けば良いのでしょうか。この問題を考えるにあたって、FP3級すなわち3級FP技能士の資格概要を確認しておきましょう。

FP資格を取得するためのFP試験は「技能検定」です。

技能検定とは、仕事をするうえで身につけたり必要になったりする技能の習得レベルを評価する国家検定制度のことを言います。建設関係や金属加工関係、食料品関係など全部で130職種の試験があります。技能検定に合格すると合格証書が交付され「技能士」と名乗ることができます。技能士は国家資格の一つであり、技能検定に合格した人だけが名乗れる名称独占資格にあたります。

「ファイナンシャル・プランニング技能検定」は、130職種ある技能検定のうちの一つです。検定には1級から3級までの等級があり、合格した技能検定の等級に合わせて、「○級ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗ることができるのです。

FP3級の正式な資格名称は、
「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」
ということになります。

一方、技能検定試験の正式名称は、
「ファイナンシャル・プランニング技能検定3級」
です。

履歴書に書く場合はどちらの表記でも間違いではありませんが、「FP3級」と略称で各のではなく、正式名称で書くことが大切です。
また、試験名を書くのであれば「合格」とするべきですし、資格名で書くのであれば「取得」と書くべきです。

というわけでFP3級を履歴書に書く場合は、下記のいずれかの書き方をおすすめします。

「ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 合格」
「3級ファイナンシャル・プランニング技能士 取得」

FP技能士(1級、2級、3級)とAFP・CFPの履歴書への書き方の違いは?

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前項ではFP3級を履歴書に書く場合の書き方をご説明しましたが、FP2級やFP1級であっても書き方は同様です。では、AFP認定者やCFP認定者の場合、履歴書にはどのように書けば良いのでしょうか。

AFP、CFPは日本FP協会が認定する民間資格です。
認定のための要件が複数あり、FP技能士のように試験に合格するだけでは取得できません。
このため、AFPやCFPを履歴書に記載する場合は、試験名ではなく資格名で書くことになります。
AFPとCFPはそれぞれ「アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー」「サーティファイド ファイナンシャル プランナー」の略称ですが、「AFP認定研修」が正式名称となっていることからわかるように、日本FP協会では「AFP」「CFP」もそれぞれ正式名称と見なしているようです。民間資格の場合は実施団体も記載するのが一般的なので、履歴書に書く場合は、

「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 AFP資格 取得」
「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定 CFP資格 取得」
などの書き方が良いでしょう。

なお、「AFP認定研修を修了したけれどまだFP技能検定2級に合格していないのでAFP認定を受けていない」「CFP資格審査試験には合格したが、実務経験などの要件からCFP認定を受けていない」などといった場合には、研修修了や試験合格を履歴書に書いて問題ありません。

この場合、
「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 AFP研修 修了」
「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会 CFP資格審査試験 合格」
といった書き方となります。

まとめ

就職活動や転職活動をする際、履歴書にFP3級を書くべきかどうかの考え方や、各FP資格を履歴書に書く場合の正しい書き方について、履歴書の免許・職業欄を書く際の一般的な注意点などと合わせてご説明しました。FP資格を持っていて履歴書を書く機会がある方はぜひ参考にしてみてくださいね。