行政書士は、受験資格もなく独立開業して在宅でも開業できる資格試験として、高い人気があります。
正業として活動するのはもちろん、副業にする選択肢もある資格です
さまざまな働き方ができるからこそ、多くの人が受験する資格試験となってきています。
行政書士は在宅でもできる仕事なのか
行政書士の試験に合格後登録して開業することができます
日本も長く不況と言われる中、自分の力で経営できる道を模索できることは、大きな意味があるでしょう。
開業できるスペースが取れれば、在宅でも十分仕事として成り立ちます。
そこには、行政書士のもつ制限も関わるので注意が必要です。
行政書士は、弁護士や社労士とは異なり、資格を生かしたまま企業内で専属契約することができません。
行政書士事務所で働くことはできても、企業専属の行政書士というのは存在しないのです。
行政書士は、ほかの仕事を本業として、同時に成立しません。
そのため、副業として在宅開業する人もいるのです。
もちろん、正業として働いている企業が、副業を禁止していると、在宅開業することは不可能になります。
在宅で仕事をするためには、行政書士会に登録しなければいけません。
この費用は、結構高額になり、負担としては軽いものではなくなります。
しかし、在宅開業するにあたって、必要な初期投資はほかの仕事に比べるとかなり低額で収められるのが特徴です。
在宅では、自宅にある家具なども使えるはずです。
専用のパソコン屋電話回線などを用意すればそのまま開業することができるでしょう。
もちろん、仕事をするための専用のスペースは必要です。
現在では、プリンターなどもコピー機と能力を持ち、スキャナーとして使える複合機も安価で手に入るようになりました。
事務機器として必要なものも、それほど費用をかけずに済みます。
電話回線もスマートフォンの普及により、さまざまな選択肢が生まれるようになりました。
インターネットの回線を使う IP フォンなどを使えば、開業費用はさらに抑えられるのです。
こうしたところが 行政書士を在宅で開業する際には、大きなメリットになります、
在宅開業できることによって、行政書士として多くの選択肢が生まれます。
兼業ではなく専業としても、顧客の獲得さえできれば、十分に営業できるからです。
だからこそ、行政書士試験は多くの人が資格取得を目指し受験しているといえます。
在宅で行政書士で働くためのポイント
行政書士として在宅開業するには、さまざまなポイントがあります。
どのような業務展開にするかによっても、違いがあるからです。
専業として、自宅をうまく利用する在宅開業は、顧客の確保が大きなカギを握ります。
これまでの仕事などの関係をうまく活用できれば、在宅であってもハンデになりません。
新規開拓をメインとして考えのであれば、在宅の場合にはスペースの問題が出てきます。
打ち合わせをする場所として、事務所が使われるのが一般的ですが、生活スペースと同じになると、顧客は不安を覚える面も出るのです。
この場合には、接客スペースを別に取るなどを、場所の選定も重要になります。
ある程度お客筋が選定できるなら、電話対応などでも済ませるでしょう。
こうした行政書士の場合、働くスペースは在宅であってもハンデになりません。
いつでもどこでも仕事ができるということでも、在宅であるという部分がメリットに変わるのです。
費用をかける必要もなくなりますし、働く時間の制限も少なくなります。
行政書士として打ち合わせを除けば、現在では大半の作業がパソコン上で行われます。
手書きで書くような書類はほとんどなくなり、パソコンで作成されプリンターに打ち出すことになるからです。
パソコンさえあればどこでも仕事ができるので、在宅として相性のいい仕事といえます。
100%とは言えませんが、ほぼ全てを在宅でこなすこともできるのです。
在宅という面で、女性にも向いているのが行政書士です。
家計のすべてを行政書士の仕事で賄わなければいけないという状態ではなく、普段余裕のあるすき間時間を利用して営業もできます。
自由に使える時間を活用し営業展開などをするとき、在宅で経費を抑えることができるのです。
営業範囲を広く広げるのではなく、自分の行動できる範囲からスタートしていけば、負担も軽減できます。
在宅での副業という面では、行政書士の報酬単価も重要です。
行政書士の報酬は、案件一件当たり、数千円から10万円にもなります。
多くの案件をこなせれば、売上も上がりますが、副業として家計の足しにするにはかなり大きな金額を得られるのです。
子育てや介護などで、外で働くには時間が自由にできない女性でも、副業として在宅で開業している人は多数います。
規模を大きくするだけが行政書士の業務ではないので、どのような働き方をしたいのか考えてみると在宅の道も広がるのです。
在宅の行政書士が抱えるデメリット
在宅の行政書士の場合、デメリットも生まれてくるのは見逃してはいけません。
打ち合わせの場所が自宅になるのも、デメリットのひとつです。
スペース的な問題だけであれば、部屋を変えるということで、ある程度カバーできます。
お客様が行政書士を探している場合、明確な看板をあげておかなければ見つけてもらえる可能性は下がります。
看板をあげるということは、多くの人達の目につくようにしなければいけません。
行政書士の事務所は、各地にいっぱいあるため、待っていても仕事は来ないからです。
その中から自分を選んでもらわなければ、顧客確保には繋がりません。
在宅の場合、これが大きな問題になります。
打ち合わせをする場合に、お客様に来ていただくことが出てきます。
その時に、自宅をご案内するということで、場所がわかりにくいこともあるでしょう。
在宅開業をするということで、自分の自宅の情報を公開するということになります。
現代社会の実情を考えると、大きなデメリットです。
自宅の情報は大事な個人情報のひとつですが、開業するとなれば、さまざまな場面で公開しなければいけません。
例えば、名刺に住所を書くときにも、在宅開業では自宅になります。
さまざまな人に名刺をお渡しすることになりますが、その部分だけ個人情報をばらまく状況になるのです。
自分一人で開業しているのであれば、そのリスクはほかの人には及びません。
しかし、お子さんなどがいらっしゃる場合には、情報が拡散してしまうことによるリスクも考えるべきです。
対策としては、バーチャルオフィスなどを使い、住所はそちらに置いておくという方法も考えられます。
実際の仕事は在宅で行えば、費用はかかりますが、個人情報を広げたりせずに済むでしょう。
特に女性が開業する場合には、留意しておくべきポイントです。
在宅開業するということが、行政書士としての評価につながることも出てきます。
それだけ小さな規模だと感じさせてしまうことはデメリットです。
企業の案件だったりすると、信用が重視される部分も出てきます。
しっかりと経営している規模の行政書士で見つけたいと考えるのです。
その場合に、事務所を構えていないことが、ハンデになることが予想できます。
在宅開業ということで、副業など片手間でやってのではないかと思われるのは、経営としてデメリットです。
規模が業務の内容や質を表しているわけではありません。
それでも、多くの仕事を扱いたいと思っているのであれば、事務所を構えるのは信用につながるということを覚えておきましょう。
行政書士が在宅で実現できる年収
行政書士の場合、収入はどれぐらいの仕事量をこなすかによって変わります。
多くの仕事を得ようとすれば、それだけの収入も得られるからです。
どこかの企業に勤めているのとは、条件が異なります。
仕事量に比例するという部分では、在宅で開業した場合にも影響を及ぼします。
副業として行うのであれば、月数万円ということも珍しくないでしょう。
これまでの仕事などで行政書士業務に関わるような関係性があるなら、副業で正業と変わらない収入を得ることも可能です。
在宅でも本人の努力と広報力次第で、年収数千万を超えるような事業展開にもできます。
例えば、どこかの企業と契約を結び、定期的に案件を頂けるようになれば、収入も安定してくるからです。
自動車ディーラーと契約し、車庫証明などをどんどんと回すような仕事なら、在宅でも打ち合わせなどの影響がありません。
仕事も途切れることなく入ってくる可能性が出てきます。
一般的に開業している行政書士の年収は、400万円から500万円とも言われています。
これをベースとして考えると、在宅開業の場合は経費が少ないため、売上げは小さくても得られる年収は大きくできます。
どこまで稼ぎたいのか、その設定に寄るのです。
ただし、行政書士のできる仕事の数は非常に多くなっている代わりに、以前は利益が上げられていたことが、今では通用しないということも出てきます。
時代とともにどんどん変化してきているのが行政書士の仕事である以上、 高年収を実現したいのであれば、時代の波に乗るために常に勉強をしなければいけないのです。
新たな分野の開拓も必要ですので、在宅であっても積極的に打って出る必要があります。
積極性が低くなれば低くなるほど、行政書士としての価値も下がってくるからです。
夢のあるような年収を得るためには、在宅でも開業できる代わりに、かなりの苦労や労力も伴います。
まとめ
行政書士の資格を得るまでには、多くの時間を要します。
法律の知識がなければ、勉強の難易度としても跳ね上がるのが行政書士です。
それでも、在宅開業できるという部分を見れば、夢もある資格なのは確かですし、まだまだ開拓できる分野はあるとも言われています。
自分の力で未来を開拓したいと思うのであれば、チャレンジしてみる価値があるでしょう。