「ユーキャンの中小企業診断士講座ってどうなのかな?」
中小企業診断士の資格取得のためにスクールや通信講座の受講を検討中の人には、ユーキャンが気になっている人も多いと思います。
ユーキャンといえば、言わずと知れた通信教育業界最大手。歴史も実績もあるサービスなので信頼できそうな一方で、資格専門の通信教育サービスではない点が気になっている方も多いでしょう。
ここでは、ユーキャン中小企業診断士講座にはどのような特徴があるのかや、他のスクールや講座と比較したメリットとデメリット、どんな人に向いているのかなどについてご紹介していきます。
目次
ユーキャンで中小企業診断士に合格できる?
「生涯学習のユーキャン」は株式会社ユーキャンが展開している通信教育のサービスです。その分野は幅広く、宅建や行政書士などの「資格講座」をはじめ、ペン字や料理などの「実用講座」、イラストや手芸などの「趣味講座」と、140種類以上もの通信講座が開講されています。
中小企業診断士は、ユーキャンの資格系講座で取り扱う数多くの資格の中でも、司法書士や気象予報士、電験三種などと並んでトップクラスの難易度に位置付けられている資格です。
経営コンサルタントとして国が認める唯一の国家資格で、資格取得には幅広い経営知識を身に着ける必要があります。ビジネスに直結する資格なので、ビジネスパーソンからの人気が非常に高い資格です。
中小企業診断士試験には、年齢や学歴、実務経験などといった受験資格は特にありません。誰でも挑戦することができる試験です。マークシート方式による択一式の1次試験と、筆記試験と口述試験に分かれた2次試験に合格し、所定の実務従事または実務補修受講を経て中小企業診断士として登録できるようになります。
中小企業診断士の1次試験には、3年以内に7科目に合格すれば良い「科目別合格」制度があるという特徴があります。
ユーキャンの中小企業診断士講座は30年以上の歴史があり、20万人の合格者を輩出している講座です。標準学習期間14か月で、中小企業診断士試験の科目別合格を利用して2回の受験で合格を目指す【本科コース】と、各科目単体での合格を目指す【科目別コース】があります。
ユーキャンの中小企業診断士講座の特徴とは
中小企業診断士の試験対策スクールや通信講座は多数存在します。他のスクールや講座と比較して、ユーキャンの中小企業診断士講座にはどのような特徴があるのでしょうか。主な特徴を見ていきましょう。
経験豊富な講師陣によるサポート体制が充実
ユーキャン中小企業診断士講座の特徴としてまず挙げられるのは、その歴史の長さと実績の多さでしょう。長年にわたり改良を繰り返してきた講座なので、カリキュラムや教材もよく研究されて合格に直結しやすいものとなっています。これまでに受講した人の数も多く、講師陣も経験豊富です。
こうした経験豊富な講師たちによる手厚いサポートを受けられるのは、ユーキャン中小企業診断士講座の魅力です。学習していてわからない点や理解しづらい点が出てきたときにはメールや郵送で質問して教えてもらうことができます。
また、カリキュラムには1次試験対策6回、2次試験対策2回、修了課題2回の合計10回の添削指導が含まれています。提出した課題は詳細に分析され、解説やアドバイスを添えて返却されるので、弱点部分の強化に役立ちます。
受講料は中小企業診断士の通信講座としては一般的な価格
ユーキャン中小企業診断士講座【本科コース】の受講料は98,000円です。このコースはユーキャン中小企業診断士講座の一通りの教材(メインテキスト6冊と各種副教材、添削指導10回)が含まれる講座で、デジタルテキストに対応しています。
こうした一通りの試験対策が含まれる講座にかかる費用の相場は、大手資格スクール(通学)の場合で20~30万円程度、通信講座の場合は10万円前後となっています。ユーキャン中小企業診断士講座の受講料は、通信講座としては一般的な価格設定だと言えます。
通信講座では一通りの中小企業診断士試験対策を7~8万円から受講できる講座などもあるため、そうした講座に比べればやや割高感のある価格とも言えるでしょう。
ユーキャン中小企業診断士講座のメリットとデメリット
ユーキャン中小企業診断士講座で学ぶメリットやデメリットにはどのようなことが挙げられるのでしょうか。受講したことのある方などの評判を確認してみましょう。
ユーキャン中小企業診断士講座のメリット
テキストと副教材が充実している
ユーキャン中小企業診断士講座のメインテキストは全6冊に分かれています。1次試験科目である「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」「経済学・経済政策」「経営情報システム」「経営法務」の各1冊のテキストにまとめられています。
テキストは学習経験のない人でも理解しやすいよう学習順序が工夫されているため、初学者でもスムーズに学習を進めることができたという声が多いです。
メインテキストに加えて「科目別問題集」「事例トレーニング問題集」「口述試験対策」「過去問題集」「速習問題集」など副教材も豊富です。
他の中小企業診断士講座には、要点がコンパクトに絞り込まれた教材を提供する講座も多く、市販のテキストや問題集を購入して併用する人が少なくありません。ユーキャン中小企業診断士講座は、講座に含まれる教材だけでもしっかりと学習可能な点が大きなメリットだと言えるでしょう。
デジタルテキストでスマホ学習できる
ユーキャン中小企業診断士講座のメインテキスト6冊と問題集一式は、デジタルテキストとしてスマホやタブレットでも利用することができます。アプリ版もあるので、いつも持ち歩くスマホやタブレットにダウンロードとインストールを済ませておけば、ネット回線のない場所や電波状態の悪い場所でも、いつでもどこでもスマホ学習が可能です。
また、キーワード検索ができたり、メモを書き込めたりといったデジタルテキストならではの機能も搭載されていて便利に利用することができます。スマホやタブレット使った学習をメインにしたい人や、外出先でのすきま時間を活用して学習時間を積み上げたい人にとってデジタルテキストは魅力が大きいはずです。
ユーキャン中小企業診断士講座のデメリット
講師による映像・音声講義がない
ユーキャン中小企業診断士講座のデメリットとして取り上げられることが多いのが、映像講座や音声講座がないことです。
中小企業診断士試験の学習内容は幅広く、科目によってはテキストを読んだだけではなかなか理解しづらい内容や、おぼえにくい内容などもあります。こうした部分は講師による説明を聞くことで理解や記憶しやすくなることも少なくありません。このため他のほとんどの中小企業診断士通信講座では、講師による映像講義や音声講義を教材として取り入れています。
ユーキャン中小企業診断士講座には充実したテキストや添削などのサポート体制があるとは言え、映像講義は組み込まれていません。講義を視聴しながら学習を進める方が良い人にとって、映像講義がないことは大きなマイナス点だと言えます。
教育訓練給付制度の対象講座ではない
資格取得のために学習を始める人の中には、教育訓練給付制度を利用したいと考えている方もいるかと思います。教育訓練給付制度とは、対象講座を一定の条件を満たして修了した人に、受講費用の20%が支給される制度です。
ユーキャンの資格系講座の中にも教育訓練給付制度の対象講座はいろいろありますが、残念ながらユーキャン中小企業診断士講座は対象講座となっていません。
中小企業診断士講座で対象となっているものはTACなどの通学講座が多いですが、通信講座でも例えばフォーサイトの中小企業診断士講座の中には教育訓練給付金制度の対象講座となっているコースがあります。
中小企業診断士の資格取得にあたって、教育訓練給付制度を利用したいという人には残念なポイントです。
ユーキャン中小企業診断士講座が向いている人、いない人
ここまで見てきたユーキャン中小企業診断士講座の特徴やメリット、デメリットを踏まえて、この講座が向いているのはどんな人なのか、また向いていないのはどんな人なのかをまとめてみましょう。
ユーキャン中小企業診断士講座の受講を検討していて、自分に向いているのかどうかが気になっている人は参考にしてみてください。
【ユーキャン中小企業診断士講座に向いている人】
- 独学では不安だけど通学する都合がつかない人
- スマホやタブレットでテキストを持ち歩いたり読んだりしたい人
- 添削や質問サービスなどを積極的に活用したい人
- 要点を絞ったテキストより、詳しく説明されたテキストで勉強したい人
【ユーキャン中小企業診断士講座に向いていない人】
- ベテラン講師などによる講義を受けたい人
- テキストを読むだけでなく音声や映像で繰り返し勉強したい人
- 最小限の費用で合格を目指したい人
- 要点がコンパクトにまとまったテキストで合格ラインを狙いたい人
まとめ
ユーキャン中小企業診断士講座について、特徴およびメリットとデメリット、どんな人に向いているかなどをご紹介しました。
総合的に見ると、テキストをしっかりと読み込んで添削課題に取り組むなど、コツコツと努力するのが好きだけど完全独学での合格は自信がないという人に向いている講座であると言えそうです。
過去の実績も多い講座なので、向いている人にとってはかなり頼りになってくれる講座でしょう。コツコツ勉強しつつ手厚いサポートを受けたいという人は、受講を検討してみてはいかがでしょうか。