FP3級の試験会場は、受検申請をする地区により異なります。また、毎年同じ会場であるとは限りません。FP3級の試験会場や、受検申請後に変更ができるのかなどについてを解説します。
FP3級の試験会場は全国47都道府県で実施される
FP3級は、全国各地で行われるため、どの地域の方でも受検することが可能です。FP技能検定試験は、全国47都道府県で開催されるため、受検者は好きな場所を自由に指定することができます。受検地の選択は、FP技能検定試験の申込をする際に指定します。また、受検地は指定することができますが、試験会場は申込後に発送される受検票で確認するまでわかりません。そのため、受検票が届いた際には、必ず試験会場の確認を忘れずにするようにしましょう。
FP3級の受検地・試験会場は、実施団体により会場が異なるので注意が必要です。そのため、各実施団体のホームページなどで試験会場がどこにあるのか(または、過去にどこで実施されていたか)をあらかじめ確認するようにしましょう。FP3級の一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい)の試験会場は、47都道府県130地区で開催しており、1つの地区でも複数の試験会場があります。それに対し、特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)の試験会場は、47都道府県98地区で開催されており、それぞれの地区の人口数に対して適切な数の試験会場が設定されています。
このようなことから、FP3級の試験会場の数は、日本FP協会よりもきんざいの方が多いことがわかります。また、FP3級の試験会場は、そのときどきで会場が変わります。過去にFP3級の試験会場となった場所は、大学、高校・専門学校、オフィスビル、市民会館、民間施設、商工会議所などになります。その中でも、FP3級の試験会場としてもっとも多く使用されるのが、大学などの「教育施設」です。
そのため、FP3級の試験会場は、前回と同じ会場を使用するとは限らないため、毎回きちんと実施会場を確認するようにしましょう。また、過去に実施された場所以外の会場を使用する場合もあるため、過去の会場はあくまでも目安として確認することをおすすめします。FP3級の試験会場は、日本FP協会の場合には、ホームページで確認することができますが、きんざいの場合には受検票が届くまで確認することができません。
ただし、きんざいのホームページにて、過去に実施された試験会場を確認することは可能です。また、受検を申し込んだ実施団体とは異なる団体の試験会場で、受検をすることはできませんので、必ず自分が申し込んだ団体が指定する試験会場にて受検をしてください。
FP3級の試験会場での注意点
FP3級の試験会場で当日注意するべきことは、「受検票」および「身分証(本人確認書類)」を忘れずに持参することです。この2点を忘れてしまった場合には、FP3級の試験を受検することができません。そのため、FP3級の試験会場に向かう前に、きちんと持ち物の中に入っているかどうかを確認するようにしましょう。もしも、試験会場に着いたあとで忘れたことに気がついた場合は、試験監督者にその旨を伝え、所定の手続きを行うようにしてください。
また、身分証は必ず指定されているものを持参するようにしましょう。FP3級にて身分証として認められるものは、「本人確認書類(運転免許証、パスポート、個人番号カード(マイナンバーカード)、学生証(写真貼付)、在留カード・特別永住者証明書(写真貼付)、資格証明書類(弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士、宅地建物取引士、行政書士)、健康保険被保険者証(写真貼付されていない場合は、受検票に写真貼付)、障害者手帳(写真貼付)、小型船舶操縦免許証」のいずれか1点になります。
他にも、FP3級の試験会場にて必要なものは、「電卓(計算機)」「筆記用具」「時計」です。この3点を忘れてしまった場合には、会場で借りることができません。そのため、時間のロスや実力を十分に出し切れないなどの可能性があることから、この3点も忘れないように試験会場に向かう前には、必ず一度確認することをおすすめします。とくに、時計は試験会場に設置されていると思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、じつはFP3級の試験会場には、時計がありません。そのため、時計を忘れてしまった場合には、試験中の経過時間がわからず、問題にかける時間の配分を計算することができなくなってしまいます。このような状態で試験を受検すると、実力が出し切れない・もしくは時間オーバーとなってしまうおそれもあります。また、FP3級の試験会場の机上には、置いて良いものが決まっています。
FP3級の試験会場の机上に置いて良いと許可されているものは、「受検票」「本人確認書類」「筆記用具」「計算機」のみとなっています。そのため、置き時計のような形状のものを使用することはできません。さらに、時計についても注意点があり、アラームなどの「音が出る」機能がついた時計は、試験中に使用することはできません。そのため、FP3級の試験会場に持参する時計は、「腕時計(デジタルではないもの)」にしておくことがベストでしょう。
FP3級の試験会場は自分で選べるのか?
FP3級の受検地は、受検申込の際に指定することが可能ですが、試験会場については指定することができません。なぜなら、希望を募ってしまうと、試験会場に適した人数を割り当てることができなくなってしまうからです。そのため、自分の希望した受検地区に複数の試験会場が設置されている場合でも、各団体の決定に従わなければいけません。その際に、日本FP協会でFP3級の受検を申し込んだ人の場合には、自宅の最寄りの試験会場ではなく、遠い試験会場を指定される可能性があります。
日本FP協会の試験会場はきんざいよりも少ないため、人数を調整しなければいけない場合もあるからです。そのため、人口数の多い地区を指定した人の場合には、試験会場数も多く設置されることから、自分が受検したいと思う試験会場とは異なる会場を指定される確率も高くなります。そのため、自分が指定された試験会場がわかった際には、速やかに会場までのアクセスを調べるようにしましょう。
FP3級の試験会場までにかかる時間を調べておかないと、遅刻をしてしまう可能性があります。FP3級では、試験会場の遅刻は「試験開始30分まで」であれば認められるため、入室し試験を受けることができます。ただし、遅刻した分の試験時間は延長されることがないため、解答する時間が短くなってしまいます。また、もしもFP3級の試験開始から30分以上試験会場への到着が遅刻してしまった場合には、試験を受検することができなくなってしまいます。
このようなことにならないためにも、FP3級の試験会場は、事前にアクセスにかかる時間や会場周辺の情報を調べておくことをおすすめします。
FP3級の試験会場を変更したい場合
FP3級の受検申込後に、試験会場を変更したい場合には、「受検地変更依頼書」を締切期限までに提出する必要があります。受検地の変更手続きは、日本FP協会の場合はホームページもしくは郵送にて行うことが可能です。きんざいの場合には、専用ホームページもしくは電話にて変更の手続きをすることができます。
日本FP協会の場合には、インターネット受検申請画面の「申請内容の照会/変更」にて申請が可能です。郵送の場合には、「受検地変更依頼書」をホームページからダウンロードし、必要事項を記入の上、試験事務課まで郵送します。また、日本FP協会の場合には、FAXやメールで受検地変更依頼書を提出することも可能です。
きんざいの場合には、ホームページにて受験地変更依頼を申請する方法と、電話にて受験地変更依頼を申請することが可能です。電話にて申請する場合には、FP3級の「試験日10日前まで」に申請をする必要があります。ただし、変更を希望する受験地に空きがない場合には、試験会場の変更をすることができません。また、試験日の9日前以降の受験地変更は、いかなる理由があったとしても認められません。
また、同じ受験地内でのFP3級の試験会場の変更は不可、近隣地域への変更もできないため、きちんと注意事項を確認の上、受験地変更の手続きを進めるようにしましょう。
日本FP協会およびきんざいでは、受検申請受付期間終了後の受験地の変更は、転勤などのやむを得ない理由以外は、受験地の変更を受け付けていません。そのため、FP3級の受験申請をする際には、受験地の指定も変更の可能性がない地区を選択することをおすすめします。
まとめ
FP3級の試験会場は、きんざいは、47都道府県130地区、日本FP協会は、47都道府県98地区で開催されており、それぞれの地区の人口数に対して、適切な数の試験会場が割当られます。FP3級の受検地区は、指定することが可能ですが、試験会場を指定することはできません。そのため、FP3級の試験会場は、各実施団体により割り当てられるまで、会場がどこであるかを確認することはできません。
また、FP3級の試験会場は、一度決定した後に変更をする場合には、「受検地変更依頼書」を申請する必要があります。日本FP協会ときんざいでは、各ホームページ上にて受検地変更依頼書を申請することができます。ただし、基本的にはどちらの団体も、やむを得ない理由以外は受験地の変更を受け付けていません。そのため、受検地区を選択する場合には、変更の可能性がない地区を選択するようにしましょう。