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初学者のためのFP3級の勉強方法~合格へのステップ~

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ファイナンシャルプランナー(FP)は金融系の資格の中でも広く認知されています。今回はFP3級の勉強方法についてご紹介します。FP3級の勉強は実生活にも役立つので、勉強しておいて損はないでしょう。

 

FP3級に合格するための勉強時間

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まず、FP3級に合格するためにはどのくらいの勉強時間が必要なのかご紹介します。

あくまで平均的な目安なので、参考程度にするのをおすすめします。

 

一般的にFP3級の合格に必要な勉強時間は80~150時間とされています。

個人差はありますが、元々知識のある方は30~50時間以下でも十分対応できると言われています。

 

しかし、これは試験範囲を網羅しようと勉強を進める場合に必要な時間の目安で、合格ポイントや頻出部分を絞って勉強した場合に必要な勉強時間は20時間程度だとされています。

FP3級の試験範囲は広いですが、出題される内容としては比較的初歩的な部分が多いです。

 

効率的な学習をした際の勉強時間である20時間の細かい内容の一例をご紹介します。

 

・テキスト(参考書)で知識をつける:3時間

 FP3級試験を勉強するに当たって、初学者の人はまず知識をつけるところからスタートさせる必要があります。テキストや参考書を読んで、知識の詰め込みを行いましょう。量が多いため、ノートにまとめるなど時間をかける必要はありませんが、ざっと目を通しましょう。分からない言葉があれば調べておくのもこの段階で済ませておきましょう。

 

②問題を解く:5時間

 

 テキストを読み終わったら、問題演習に入りましょう。このとき解く問題は、問題集などの過去問以外にしておきましょう。十分な実力がついていない段階での過去問演習はあまり意味がありません。

 

   このとき、知識の抜け漏れや自分が苦手な分野が分かったらもう一度テキストを読み直して知識の再詰め込みをしましょう。この段階で過去問演習に入れるレベルまで実力をつけておきましょう。

 

③過去問演習:12時間

 

 ある程度実力がついたら、過去問演習に入りましょう。前述しましたが、力がついていないからといって過去問に入るのが遅くなると本末転倒になってしまいます。後述しますが、FP3級の試験は過去問とよく似た問題が出ることが多いです。過去問演習をメインに行う位の心構えで学習を進めていきましょう。

 

 以上のような配分で勉強をしていけば、20時間の勉強時間でも十分合格を狙うことができます。しかし、あくまでも一例に過ぎないので、自分で調整をしながら学習を進めていくのが一番です。

 

FP3級の勉強ポイント

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 次に、FP3級の勉強を行う上でのポイントについてご紹介します。

 

 FP3級の対策方法には重要なポイントが有野で、闇雲に学習を進めていくよりも、このポイントを意識しながら学習していくことをおすすめします。

 

過去問を味方につける

 

 まず、過去問を味方につけることが最も重要です。

 前述のように、FP3級の試験は過去問とよく似た問題が出題されます。そのため、勉強時間の半分以上は過去問に費やすのがベターです。

 

 しかし、いきなり最初から過去問演習に入ったり、過去問だけを使って勉強をするのはあまりおすすめしません。まずはテキストや参考書で知識をつけ、他の問題集である程度演習を重ねましょう。十分な実力がついていない段階での過去問演習では、自分の力を測ることができません。

 

 過去問演習の際には、実際に時間を計りながら行うことをおすすめします。これは、試験時間に慣れるためでもありますが、試験時間内で自分がどのくらい点が取れるのかを計る目安にもなります。

 

 また、実技試験は食後の13:30から行われるため、試験日が近づいてきたら、その時間に合わせて過去問演習を始めてみるのもいいかもしれません。意外と食後は頭が働かなかったり、集中できないことが多いです。試験当日の日程に体を慣らしておくと、試験日にもいつもと変わらず実力を出しやすいでしょう。 

 

学科試験の対策が重要

 

 FP3級の試験勉強は、学科試験の対策が重要になってきます。

 

 FP3級は学科試験と実技試験の2つに分かれていますが、合格率は日本FP協会ときんざいのどちらも学科試験の方が低くなっています。そのため、実技試験よりも学科試験に力を入れることをおすすめします。

 

 また、実技試験の出題範囲は学科試験の出題分野からなので、やはり学科試験の勉強に力を入れておくことは非常に重要です。学科試験の出題分野の勉強がそのまま実技試験の対策に活きてきます。

 

 FP3級の問題は、過去問とよく似た問題が多いとお話ししましたが、学科試験では参考書の隅に小さく書いてあることや、少しひねった問題が出題されています。反対に、実技試験の問題は過去問と酷似した問題が多いため、この点からしても学科試験の対策の重要さが分かります。

 

FP3級の勉強は独学でも大丈夫?

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 FP試験の対策に通信講座を考える人も多いかと思いますが、通信講座などはやはり独学よりも割高になってしまいます。FP3級の試験対策は独学でも大丈夫なのかご紹介します。

 

 FP3級の試験対策は、独学でも十分対応できます。

 

 まず、FP3級の試験の合格率は60%とかなり高く、国家試験の中では最も合格しやすい試験です。この合格率も、合格できる人数が決まっている相対的な合格率ではなく、6割の得点率があれば誰でも合格できます。そのため、通信講座を利用しなくても独学だけで十分合格は狙えるでしょう。

 

 前述したとおり、FP3級の試験は学科試験と実技試験の2つに分かれていますが、学科試験の分野の知識があれば実技試験にも対応できます。金融や税についての知識がある方なら、一週間程度で合格できたという人もいます。総じて合格率は高いため、初学者の人でもこつこつと勉強すれば大半の人が合格できるでしょう。

 

 FP試験の実施団体の1つであるきんざいでは、学科試験の合格率が40~70%と大きく振り幅がありますが、これは受験者数の多さからこのようなデータが出ているとも言えます。きんざいは学校や会社などの団体受験が多いため、受験者数も多くなっています。

 

 また、強制的な受検で、合格を目標としていない人のデータも含まれているでしょう。日本FP協会の学科試験の合格率は80%近いため、きんざいの合格率のみに振り回される必要はありません。

 

 独学の学習方法としては、テキスト・問題集・過去問に順々に取り組みながら、分からないところや苦手な部分が見つかるたびにテキストを読み込むのがおすすめです。とにかく知識を詰め込むことを意識しながら学習を進めていきましょう。また、過去問演習ばかりになるのではなく、時にはテキストに戻ることも重要です。演習で触れていない部分や、得意であまり復習していない部分は時間をおくと忘れてしまいがちです。

 

 最近では、テキスト以外にもYouTubeなどの動画配信サービスでも試験対策の動画がアップされていたり、専用のアプリなどあります。通信講座を利用しなくとも、こういった無料の学習サービスを上手に利用して効率よく学習をしていきましょう。

 

 

FP3級の勉強におすすめのテキスト

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  FP3級の勉強におすすめのテキストや問題集をご紹介します。

 

 前提として、FP試験は法改正などの影響を受ける試験のため、どのテキストであっても、最新版を選ぶようにしましょう。
メルカリなどで何年か前のものを安く売っていることもありますが、載っている情報が古いことが多いです。

 

 FP3級は、きんざいと日本FP協会とで実技試験の内容が違います。大半のテキストはどちらも網羅した内容になっているので問題ありません。

 

 きんざいの試験により特化した内容のものを選ぶ場合は、きんざいファイナンシャル・プランナーズ・センターの「最短合格3級技能士」があります。こちらは学科・実技両方の対策が可能です。

 

 また、実技試験の対策に比重を置きたい場合は、同じくきんざいファイナンシャル・プランナーズ・センターから「実技対策用問題集」が出ているので、こちらを利用するのが良いでしょう。

 

 実技試験で「個人資産相談業務」を受検する場合は「’18~’19年版 3級FP技能士(実技・個人資産相談業務)精選問題解説集」を、「個人資産相談業務」を受検する場合は「’18~’19年版 3級FP技能士(実技・保険顧客資産相談業務)精選問題解説集」がおすすめです。

 

 日本FP協会は、テキストの販売は行っていますが、特にFP3級試験対策用と謳ったテキストは存在していません。そのため、市販のいずれかのテキストを選ぶことになります。

 

 日本FP協会の場合、FP3級対策専用のテキストはないので、市販のものから選ぶ必要があります。前述の通り、多くは日本FP協会ときんざいの両方に対応していますが、実技試験の内容までひとまとめになっているものも多いです。そのため、受検しない実技試験の科目のページを無駄に感じてしまうかもしれません。

そのような場合は、重要箇所だけまとめられたテキストを選んでみるのも良いでしょう。

 

まとめ

 

 FP3級の勉強についてご紹介しました。FP3級の試験はそこまで難しい試験ではありませんが、それなりの対策は必要となってきます。しかし、ポイントを意識しながら学習すれば、短期間での合格や独学での対策での合格も十分狙うことができます。

 

 FP3級の勉強は税やライフプランニングなどの身近な「お金」の勉強でもあります。実生活に活きる勉強なので、金融系の職に就かないとしても、決して無駄にはならないでしょう。