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行政書士試験の一般知識はどうやって対策する?

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行政書士試験の一般知識問題は問題数は少ないのに不合格の原因になってしまうことがあります。対策について詳しく紹介します。

行政書士試験の一般知識科目の怖いところ【足きりがあるって本当?】

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行政書士の試験は合計で50問出題されます。そのうち46問は行政書士の業務に関し必要な法令等という分野です。

憲法や行政法、商法、民法、などの内容から中から出題されます。法改正などで法律の内容が変わる場合がありますが、試験を実施する日の年度の4月1日に施行されているものに対応して行われます。年ではなく年度であることに注意してください。そして、残りの14問は行政書士の業務に関連する一般知識等の分野から出題されます。

この分野では法律に直接関係が無い事でも政治や、経済、情報、文章理解と言った様々な範囲から問題が作成されています。この一般知識の分野が試験で出題されるのは行政書士試験のみです。一般常識は専門の対策をしていない方でも回答できるような一般常識の問題からコツが必要な問題まであります。特に時事問題は過去問で対策できないので大変です。

専門の分野の対策もしながらしながら、一般知識に関わる時事問題までカバーするのは非常に手間がかかり、大変です。問題数を考えると専門の法令の方に集中すれば良いのでは無いかと思われがちですが、一般知識で40%以上得点できないと、法令科目との合計点数が合格点に達していても不合格になってしまいます。これがいわゆる足切りと呼ばれる制度です。

問題数が少ないため一問のミスが足切りの原因になったりと、なかなか厳しいポイントになっています。実際に一般知識での得点が足りず、試験に落ちてしまう方は多くいます。足切りになると法令分野の回答を採点してもらう事すらできません。具体的な問題数では、14問中6問は確実に正解しなくてはいけません。14問のうち回答しやすい、自分に合う問題を6つ以上正解すれば良いのでメリハリをつけて得意分野を伸ばす方法での対策がおすすめです。

行政書士試験一般知識問題の対策

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政治・経済・社会がもっとも出題数が多く、7問前後出題されます。次に個人情報保護・情報通信が4問前後です。文章理解は毎年3問出題されます。
このなかで、政治・経済・社会は最も時事問題が出されやすく、対策が立てにくい問題です。なぜなら、時事問題だと過去問が役に立たないからです。
それぞれ出題傾向をざっと掴んで、その対策を立てることが重要です。もう少し具体的に、各科目の内容を見てみましょう。

行政書士試験の一般知識問題の出題内容と対策①政治・経済・社会

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出題内容

時事問題要素が最も強い分野です。単語そのものは聞いたことがあっても詳しく知らないと正解できません。中学校や高校の授業で習う公民、政治経済のようなイメージです。ニュースなどで注目されている出来事について詳しく調べたり歴史的な経緯を確認したりしましょう。例えばWHOについてのニュースが取り上げられていた場合、そのニュースの詳細だけでなくWHOがいつ設立されてどのような経緯をたどって今に至るのか、代表的な出来事はどんなことがあったのか、というところまで調べて覚えます。日本国内のニュースも世界のニュースも出題の対象になります。日ごろからニュースアプリを活用したり新聞を読んだりして気に掛けるようにすることがr大切です。

対策

完璧に対策しようとすると無限に時間を使ってしまうのがこの政治経済、社会の分野です。一般知識問題で足切りをされないことはあくまでも一つ目の壁なのでここの対策にばかり時間をかけて専門の方がおろそかになってしまっては意味がありません。新しいニュースを見て最新の状況を確認しつつまずは過去問をしっかり解きましょう。過去問だけでカバーすることはできませんが政治、経済の問題に関してはある程度有効です。過去問に出てきた専門用語から重点的に覚えていきます。新しい情報からあ出題される時事問題に関しては得点できたらラッキーくらいの余裕をもって臨みましょう。ニュースや新聞で確認できる情報には限りがあるのでまずは過去問に出てきた部分を完璧にして他の受験生とマイナスの差がつかないようにしましょう。

行政書士試験の一般知識問題の出題内容と対策②情報通信・個人情報保護

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出題内容

一般知識の3分野の中では過去問での対策がしやすいところです。情報通信に関する問題は、暗号化技術、不正アクセス禁止法、電子署名、行政手続きのオンライン化等の情報通信とその周辺の法律等の出題が多いです。LTEや5Gなど、情報通信の用語についてもカバーしておく必要があります。情報の分野は発展が目覚ましくどんどん新しい用語が現れるので政治、経済の分野と同じように新聞やニュースで最新情報をチェックしておきましょう。情報通信に比べて個人情報保護の問題は過去問での対策が生かしやすいです。専門の法令分野と同じイメージの勉強で大丈夫です。

対策

個人情報保護に関する問題は法令についての勉強がメインになるので過去問での演習が一番有効です。しっかり対策すれば満点が取れる分野です。過去問に取り組むときは問題が解けるようになるだけでなく、問題に出てきた全ての知識や関連する条文の内容まで細かく確認しましょう。範囲はあまり広くないので短時間で対策可能です。情報通信も基本的には過去問を完璧にして、その上新しい用語や出来事を調べておきましょう。

行政書士試験の一般知識問題の出題内容と対策③文章理解

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出題内容

大学入試で出題される現代文の問題によく似ています。長文を読んでその内容に関する問いに答えたり、文章中の抜けている部分に当てはまるフレーズを選んだり、という読解力と日本語力の試される試験です。特に暗記する必要のあることもなく、毎回ほとんど問題形式が固定されているので必ず得点しましょう。反対にここで得点できなかったら足切りの可能性が一気に高まります。選択肢を読み間違えるなどケアレスミスが結果に大きく影響します。得点しやすくても気を抜かずに頑張りましょう。

対策

毎回同じ形式で3問出題され、絶対に失点してはいけない分野です。難易度が高い問題が出されるわけではないのですが、そもそも文章を読み解くことが苦手な方は早めの時期からコツコツと練習しておきましょう。具体的には過去問で問題の出され方を確認した後、不足があるようでしたら大学受験用の教材を利用すると読解力を磨くことができます。センター試験の現代文や文系の大学の過去問がおすすめです。記述の練習は必要ないので選択問題をメインに出題している大学のものを使用すると良い練習になります。また、文章を読む速さも重要なので速く正確に読めることを意識しましょう。
さらに問題の解き方にも効率よく解くためのコツを押さえます。空欄補充の場合なら、消去法で明らかに間違いの選択肢を消してから選びます。並べ替え問題は接続詞に注目して、内容に関する問題はまず選択肢から先に読んで文章で重要な部分に注目します。

行政書士試験一般知識問題で心がけること

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一般知識で6問正解するために大切なのは優先順位をつけることです。3つの分野の合計で6問以上正答することを意識します。一般的には文章理解、個人情報保護・情報通信、政治・経済・社会の順で得点しやすいといわれています。対策するときも本番も点数を取りやすい順に取り組みます。文章理解で3問、個人情報保護・情報通信で2問、政治・経済・社会 で1問以上の正答を目安にします。9問程度を目標にすると安心です。もし他の分野の方が得点しやすいようでしたら確実に点数が取れる分野から取り組みます。

行政書士試験一般知識問題対策におすすめなテキスト

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センター試験政治・経済の点数が面白いほどとれる本/センター試験現代社会の点数が面白いほどとれる本

センター試験のいわゆる現社、政経と呼ばれる強化の参考書です。名前の通り政治・経済・社会分野の対策におすすめです。新しいニュースについて理解するためにもまずは基礎的な仕組みを理解している必要があります。基本的には中学校や高校で習う内容ですがさっと目を通してみて忘れている部分があったら改めて学習しましょう。

法律家・法務担当者のためのIT技術用語辞典
こちらは情報通信・個人情報保護分野の対策に効果が期待できるテキストです。専門用語が多く出てくる情報分野では用語の意味が分からないとなかなかニュースの内容が頭に入ってきません。全てを暗記する必要はありませんが分からない言葉が出てきたときに調べるために便利な一冊です。

公務員試験過去問新Quick Master 大卒程度対応
こちらは文章理解の分野の対策ができる問題集です。1問も落としてはいけない文章理解がどうしても苦手、考え方が分からないという方はまずこの本で練習してみましょう。文章を正しくとらえるコツなども紹介されています。

まとめ

専門分野に比べたら専門性は低いのに、実は対策が難しくて足切りまである、まるで罠のような制度です。行政書士は実際に業務に当たるととても広い範囲の事柄を担当することになります。日常生活に密着していることからビジネスに関することまでです。

一般知識問題はそのような多岐にわたる業務に備えて幅広い知識を持っておきなさい、というメッセージかもしれません。実際行政書士は社会情勢は常にアンテナを張り巡らして敏感でいる必要があります。いつか実務に役立つと信じて乗り越えましょう。