FP3級の試験は、他の資格試験と比べて複雑な部分を持っています。
学科試験と実技試験がありますが、その成り立ちから複雑な関係があるのです。
実技試験も複数の種類から選べるため、初めて受ける時には悩むことも出てきます。
それぞれ違いもありますので、どのような実技試験になるのか確認しておくのが大切です。
FP3級試験における実技とは
FP3級は2つの試験で行われます。
学科試験と実技試験ですが、実技といっても、その場で何かするというわけではありません。
面接のような形をとるわけではなく、学科試験と同じペーパーテストで行われる試験です。
実技試験の内容は、正誤判定というよりも、事例に対して答えるような仕組みを持っています。
計算問題も含まれますが、実際の業務に近い知識を持つかどうかを見ている試験と考えればいいでしょう。
出題範囲に関しても、学科試験と変わりません。
従ってFP3級での勉強方法も同じ形をとって問題ないのです。
実際に過去問をしっかりと勉強をしておけば、学科試験と同じように苦戦するほどの難易度ではありません。
マークシート方式で出題されるのがFP3級ですので、焦ったりするほどではないのです。
FP3級試験における実技試験の大きな問題は、二つの実施団体が存在する状況です。
これがファイナンシャルプランニング技能士に関わる難しい点となっています。
もともときんざいが現在の試験のもとになるような資格を持っていました。
これに民間資格で日本FP協会が資格を開始したのです。
この二つが一つの形となることをで今のファイナンシャルプランニング技能士が生まれています。
結果として生じた事態は、それぞれの方式による試験が残るという形になりました。
FP3級の実技試験もその一つで、二つの団体であるきんざいと日本FP協会の二つが実施しています。
この二つの団体が実施しているのが同じものであれば混乱を生じませんが、受験科目が同じではないため分かりにくい状態が出来上がっているのです。
そのためFP3級の実技試験は、きんざいが2科目、日本FP協会の1科目の中から選ぶことができます。
選択することは出来るのですが、問題の内容や難易度、合格率、試験会場も違いますので、慎重に選択する必要があるのです。
FP3級実技は3つの違い
FP3級の実技試験は、3級の実技試験は日本FP協会なら資産設計提案業務、きんざいなら個人資産相談業務と保険顧客資産相談業務の中から選ぶことになります。
この三つの科目はそれぞれ内容が異なるため、自分に合った試験内容を選ぶ必要があるのです。
日本FP協会が行われている資産設計提案業務は、FP3級で行われている6つの分野の全てが対象となります。
かなりひどい試験対象が特徴と言えるでしょう。
きんざいはもう少し狭く、個人資産相談業務ではリスク管理以外が範囲です。
保険顧客資産相談業務は、金融資産運用と不動産が範囲外となっています。
ここから分かる通り、きんざいの実技試験の方が範囲は狭くなるのです。
FP3級の実技試験としては、範囲が狭い方が受ける方としては有利に見えますが、合格率だけを見ればそこまでの違いは出てきません。
過去問などをやってみて、自分に合った出題の科目を選ぶのが基本となります。
日本FP協会の実技試験を選んでも、学科試験で勉強している範囲ですので、そこまで困ることはないからです。
出題傾向の違いを見ていると、日本FP協会の実技試験は、その大半で金融系商品の中でもかなり特徴のある出題が出てきました。
新聞や金融系の雑誌といったところが題材になりやすく、ニュースなどに関心を持っている人であれば、どこかで見かけたような問題が出てきます。
実務経験がある人にとっても、わかりやすい出題傾向と言っていいでしょう。
出題の内容としてもストレートです。あそうだ外れちゃってるのかもしかして
きんざいの場合には、問題集を発売している都合上、同じような傾向の違いが見られます。
問題集を利用していれば、そこまで複雑な内容と感じることなく対策していける問題です。
この辺りが、難易度にも関わってくると言えます。
ただし、問題集を発売している都合もあってか、内容がストレートではなく悩ませるような形になっていることがあるのです。
その分だけ解きにくい出題が出てきますので、繰り返し練習しておかなければ、答えられなくなるでしょう。
どちらの実技試験を受けるか悩んでいる時には、それぞれの団体のホームページを見るとFP3級の技術試験の過去問が出ています。
この過去問を見た時に、どれが自分に合っているのかを考えてみるといいでしょう。
ざっくりでも読んでみて、自分に合っているかどうかはわかるはずです。
全く知識がついてこないと思ったものは、やめたほうが賢明です。
FP3級実技は実は簡単
FP3級の実技試験は、実はそこまで難しいものではありません。
高い合格率を誇っている試験であり、半分近くの人が受かるとを考えれば、難しさを保つ必要がないと思えるでしょう。
甘く見ると失敗しますが、あまり気構えてしまうほどの問題ではないのです。
きんざいを例にとって勉強方法を考えてみます。
二つの科目が用意されていますが、保険顧客資産相談業務はリスク管理からの数台が40%程度を占めるといわれています。
つまり、科目の名前と同じように保険に関する知識が問われているのです。
保険処理と言ったことも含まれてくるため、簿記の知識がある人にとっては、非常に簡単な問題と成増。
所得税など税金に関する部分も問われるため、すでに保険業界などで働いている人にとっては非常に容易な内容と言えるでしょう。
もう一つの個人資産相談業務は、日本FP協会の資産設計提案業務と近い内容を持っています。
これだけを読むと違いがわからない状況ではありますが、日本FP協会が6科目を対象に細かな部分まで出題するのに比較して、きんざいはかなり浅く広く展開しているのです。
これだけを理解しておくと分かりやすくなります。
ここから難易度を読み取ると、個人資産相談業務は他よりも難しいことがわかりますが、それもわずかです。
実際にほとんどの人がこの二つのうちのどちらかを選んでいますが、きんざいの方がテキストも揃っており、対策がしやすいのが合格率に繋がっているともいえるでしょう。
実際にどのような資料を集められるかによっても、受験する科目を考えるべきです。
試験場の問題も考えておかなければいけません。
きんざいを受験したいと思っていても、近くにあるのは日本FP協会の試験場になるかもしれないからです。
わざわざ遠い試験場を選んでまで、試験科目を変える必要がどうか考える必要があります。
試験の準備は事前にできますが、試験場の選択はそうそう上手くいくものではありません。
地域の知識があるかどうかも、試験には大きく左右してきます。
FP3級の勉強をしたからといってすべてこれで終わりではありません。
FP3級実技対策はこれでOK
FP3級の実技試験の対策は、まずは3科目のうちのどれを選ぶのか、早めにはっきりさせます。
この段階で対策方法が見えてくるからです。
実技対策で重要なのは、一体どんな問題が出てくるのかを把握するところにあります。
問題を把握できなければ、いくら勉強しても机上の空論で終わるからです。
逆に言えば、問題を把握していれば適切な勉強をもできるようになるでしょう。
そのために必要なのが過去問の存在です。
過去問にはこれまでFP3級で出された実技試験の内容がすべて含まれています。
この内容を理解できれば、これから先出題されるであろう問題も予想がつくようになるのです。
さらに重要なのは、FP3級の実技試験には過去に出された問題が利用されることが多くなります。
もちろん、全て同じ内容で出題されるような状況が考えられませんが、いたような問題は行く度となく繰り返されているのです。
過去問を勉強していくことにより、自然と把握できるようになるでしょう。
過去問を解いている間に、間違ってしまうポイントが見えてきます。
何度も繰り返している間に、どうしても理解できていない場所があるはずです。
この間違ったポイントを徹底的に勉強していけば、点数が取れるようになるのは間違いありません。
このポイントを探し出すのが、過去問を繰り返していく大事な要素になります。
過去問は、直近のものから繰り返すのが大切です。
一回では自分が苦手なポイントを把握できないため、最低でも3回は繰り返すようにしてきます。
3回も繰り返すと傾向が見えて来るようになるでしょう。
これだけの回数を繰り返すと、自分の中でも同じような問題があったことに気がつくはずです。
その問題を正確にチェックしていけば、頻出問題を見つけ出すことができます。
この問題は絶対に落とすべき得点ではないので、確実に答えが導き出せるようにしなければいけません。
苦手の感覚がある場合は、できるだけ素早く答えられるまで繰り返していく必要があります。
ただし、いつも同じ問題をやっていると目が慣れてしまうため、回を変えながら繰り返していく必要があるのです。
直近から数年間の問題を用意しておくのも、この慣れを防ぐためにあります。
さらに、実際の時間に合わせてといてみるのも大切です。
時間内に答えられなければ、解答できなかったのと変わりません。
これでは合格できないのですから、自分で時間を測りチャレンジしていきましょう。
まとめ
FP3級の実技試験は、どの科目を選ぶかによっても違いが出てきます。
問題やテキストを手に入れやすいといったことから、会場選びまで含めて選ばなければいけません。
自分に適した内容の問題を見つけることが出来れば、合格の可能性はさらに高くなるでしょう。