FP2級の受験を考えている人の中には、FP2級は仕事に活かせるのかなど、FP2級という資格の効果について気になっている人もいるでしょう。
この記事では、そんなFP2級が仕事に使える資格なのか、受験資格や合格するにはどうしたら良いのかなどについて、詳しく解説しています。
ぜひチェックしてみてください。
目次
FP2級を受験するには?受験資格など、試験概要を確認
ここでは、FP2級の受験資格についてご紹介します。
FP2級は、誰でも受けられるわけではないので、注意が必要です。
FP2級の受験資格
FP2級を受験をするためには、以下の受験資格を1つ以上持つ必要があります。
- FP3級に合格する
- 2年以上の実務経験を積む
- AFP認定講座の受講を修了する
まず、「FP3級に合格する」という受験資格ですが、当たり前ですが、1つ前の階級の資格に合格していれば、FP2級を受験することができます。
内容的にも、FP2級の基礎部分となっているので、時間があるという人は、FP3級から順々に取得していくと良いでしょう。
2つ目の「2年以上の実務経験」というのは、FPに関わる仕事を実際に行っている人になります。
銀行や証券会社などの金融業界、保険会社、経理などを扱っているなど、お金に関わる仕事を行ったことがある人は、FP2級の受験資格を有することができます。
ですが、FP2級の受験を考えている人の多くは、FP2級という資格を使って、仕事を行いたい人でしょうから、当てはまらないという人が多いでしょう。
3つ目の「AFP認定講座の受講修了」というのは、AFPという日本FP協会が独自に認定しているFP資格で、その資格に関わる講座のことを指します。
具体的には、ユーキャンや大原、TACなどの通信講座などで有名な会社が提供している講座になります。
AFP認定講座は、日本FP協会のHPにパンフレットで掲載されており、非常に多くの講座があるので、まずはどんな講座があるのか見てみてください。
また、AFP資格というのは、FP2級の内容に相当するため、FP2級の受験資格のために受講すると、そのままFP2級の資格勉強も行うことができるので、無駄なく勉強を進めることができます。
多少の費用はかかりますが、最短でFP2級の受験資格を持ち、合格できる可能性がある方法だと言えるでしょう。
実務経験は嘘ついて良い?
FP2級の受験資格の中に、「2年以上の実務経験」という項目がありますが、実は申請をするときに聞かれることは、「何年働いているか」という実務経験年数のみです。
つまり、どこの会社で、どのような業務を行っているかといったことの確認は一切されないということです。
ですので、中には実務経験がないのに、「2年」などと記載する人や、実際は1年しか働いていないのに、2年・3年と嘘をつく人もいるようです。
また、2年以上の実務経験にあたる業務も、金融会社等で働く以外にも、ブログ運営も該当するようで、お金に関する何かを行ったことがあれば、実務経験となってしまうと、非常にグレーなのが現状です。
当たり前ですが、嘘は良くないですし、結局通信講座等を活用して、勉強するのであれば、AFP認定講座を受けるのが良いでしょう。
後ろめたい気持ちを抱えたまま受験に合格しても、気持ちよくないでしょうから、嘘はつかずに、堂々と受験資格を持って、受験するようにしましょう。
AFPの受験資格は?
AFPの受験資格と言っても、AFPになるためには基本的な手続きを行うだけです。
その手続きを行うためには、
- FP2級の試験に合格する
- AFP認定講座を受講する
の2つがあります。
つまり、FP2級を受験するために、AFP認定講座を受けて、FP2級に合格すれば、手続きを行うだけでAFP資格も持つことができるということです。
FP2級とAFPでは、資格の効果はAFPのほうが高いです。FP2級を受験する・合格したのであれば、AFPの資格も取得するようにしましょう。
FP2級の資格難易度
FP2級の資格難易度は、FP3級と比べると、非常に上がります。ですが、国家資格の中で見てみると、合格率は30%を超えている試験が多いので、比較的易しいと言えます。
また、FP2級には、FP協会と金財の2種類の試験がありますが、大した差はなく、基本的には同じレベルの問題が出題されます。
実技試験だけ、内容が異なりますが、金財のほうがより実践的な問題が出題される傾向にあるようです。
合格率も、金財のほうが低いですが、これは単に「受験者数が多い」というだけの可能性もあるので、やはり大した差はないと言えるでしょう。
FP2級の資格は仕事に使える?
ここでは、FP2級の資格は仕事に使えるのかなどについてご紹介します。
資格の有効期限や、資格手当はいくらなのかについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
FP2級の資格に期限はある?有効期間は?
FP2級レベルに相当するFP資格は、FP2級とAFPがありますが、FP2級は、一度取得すると生涯有効で、有効期限はありません。
AFPは、2年ごとの更新が必要で、有効期限は2年となっています。所定の講座単位を取得する必要があるので、注意が必要です。
このことからも、FP2級よりはAFPのほうがより優遇されやすいことが分かるでしょう。
FP2級の資格手当はいくらくらい?
FPなど、特定の資格を取得して企業に属すると、資格手当が給与にプラスされるケースがあります。
FP2級もその例外でなく、月1~2万円程度の金額が給与にプラスされます。
ただ、きちんと申請しないと反映されないので、FP2級を取得したら、申請を忘れないようにしましょう。
また、資格手当もそうですが、FP2級・AFPを取得すると、仕事の幅を広げることができます。
できる仕事の内容が増えるため、必然的に給与を上げることができます。このことからも、「資格取得をすると、給与を上げられる」と言えます。
ぜひスキルアップ・キャリアアップのためにも、FP2級取得を考えてみてください。
FP2級の資格は履歴書で評価される?
資格手当があったり、仕事の幅が広がることを説明しましたが、FP2級は履歴書でも評価される対象になります。
FP3級は評価されませんが、FP2級・AFPは評価の対象に入ります。その資格を使って、実務を行ったことがあれば、なおさら評価されることでしょう。
しかし、就職をする際の履歴書では、会社の業種によっては、評価されないことがあります。
FP資格が評価されるのは、やはり金融関係や保険関係、不動産関係などです。不動産関係に至っては、宅建やマンション管理士などの資格も存在するので、FP2級だけで採用決定に貢献できるかというと、少し弱い部分もあります。
FP2級は基本的に、キャリアアップや転職などに強いということを念頭に置くと良いでしょう。
FP2級の資格を取得したら、次は何の資格を取るべき?
では、FP2級の資格を取得したら、次は何の資格を取れば良いでしょうか?
ここでは、FP2級資格の取得後に取るべき資格についてご紹介します。
FP1級・CFP
まずは、FP2級の上の資格「FP1級・CFP」です。FP1級は、FP2級よりもさらに難しいと言われており、FPとして独立をする際の目安にも考えられるほどです。
仕事の幅がさらに広がることはもちろん、年収などを上げることも可能です。
CFPという資格は、世界基準のFP資格です。FP1級とCFPは、FP資格の中でも最高峰だと言われており、資格取得が非常に難しいです。
外資系企業や、海外との取引が多い会社では、CFP資格を取得すると、かなり有利に働くことができます。
FP2級を取得することができたら、FP1級・CFPの資格取得も考えてみてください。
宅建・簿記等の資格
FP資格が活きるのは、金融関係や保険会社、不動産会社だと説明しましたが、不動産会社では、宅建やマンション管理士、経理の仕事であれば、簿記・税理士・公認会計士など、FP以外にもさまざまな資格があります。
自分が働いている会社に活かせそうなFP以外の資格を取得するのも良いでしょう。もちろん、転職を考えている会社に活かせそうな取得を考えるのでも良いでしょう。
年収を上げることができるのはもちろん、任される仕事も増えるので、やりがいを持って、働くことができます。
また、FPとしての独立を考えている人は、FP1級・CFP以外に、税理士や公認会計士などの資格も取得することが求められます。
やはり、独立を考えている人は、FP1級・CFPを取得している人は多いです。その中で差別化していかないといけないわけですが、その方法の1つに、いろいろな資格を取得するというのがあります。
ぜひ他の資格取得も考えてみてください。
FP2級の資格は独学で取得できる?具体的な方法は?
ここでは、FP2級の資格勉強法についてご紹介します。
あくまで一例ですので、参考程度に確認してみてください。
FP2級に合格するためのスケジュール・戦略を立てる
FP2級を取得するためには、約300時間程度は勉強しなければいけないと言われています。
どの受験資格を取得するかにもよりますが、「AFP認定講座」を受講する場合、最低3ヶ月程度は考えておいたほうが良いでしょう。
まずは、必要な勉強時間・期間を考慮した、勉強スケジュールを立てることが大切です。
その上で、どのようにして合格点を取りに行くか、その戦略を立てます。
まずはテキスト等で基礎知識を固める
試験勉強の前半は、テキスト等で基礎知識を固めるのがおすすめです。
教科書のようなテキストを活用するのも良いですし、通信講座や勉強サイト等の講義動画を視聴するのでも良いでしょう。
一通り理解することができたら、問題集等で演習します。
知識を定着させるためには、インプットとアウトプットを繰り返し行うことが大切です。
過去問演習を行う
基礎知識を固めることができたら、過去問演習を行います。これは試験の2,3週間前程度から始めると良いでしょう。
過去問を数年分用意して、本来の試験時間よりも短い時間の中で、合格点が取れるように勉強します。
過去問も何度も演習することで、コツがつかめてくるので、何度も何度も演習するようにしましょう。
必要に応じて、通信講座を受講する
必要に応じて、通信講座を活用するのもおすすめです。
テキストや無料で閲覧できる勉強サイトなどを参照しても良いですが、やはり一人だけで学習するのは、なかなか大変です。
スマホやタブレットで学習できる環境が整っていたり、講師に質問・添削をお願いできる講座もあるので、気になるものは受講してみると良いでしょう。
FP2級の資格を取得して、仕事やキャリアに活かそう!
ここまで、FP2級の資格の有用性、受験資格や合格法などについて、詳しく解説してきました。
FP3級に比べると、難易度も非常に上がりますが、業務の幅が広がったり、資格手当ももらうことができます。
さらなるキャリアアップ・スキルアップを目指すのであれば、FP2級は取得したほうが良いと言えるでしょう。
この記事が、少しでもFP2級取得を考えている人の役に立てれば、幸いです。