行政書士に合格するためには、長い勉強期間を経て試験を受けることになるでしょう。
広い試験範囲をカバーしながら勉強するので、初学でなくても長い期間が必要です。
長い期間に及ぶからこそ、 試験対策として科目ごとに効率よく学習してかなければいけません。
行政書士合格までの勉強期間はどれぐらい？
行政書士に合格するまでの勉強時間は、それぞれの状況によって違います。
これまで行政書士を含め、法律の勉強をしたことがあったり、仕事で法令に関わることをしていると理解は早まります。
大きな問題になるのが、言葉の解釈の壁です。
法律には独特な用語がたくさん存在し、覚えるだけでも時間がかかります。
憲法なども解釈の仕方によって意味が異なる部分があるので、基礎法学の部分で時間が必要です。
この学習期間をどのように乗り越えるかが、合格までに影響します。
初めて勉強する人の場合は、かなりの期間を準備として考えた方が合格へ近づけます。
実際に500時間や800時間かかると言われているのが、行政書士の試験です。
これらの期間は、法律を学んだことがない人が、初めて行政書士試験にチャレンジする時に必要となる目安になります。
目安ということで人によっても違いますが、これだけの時間をかけなければ合格へ近づかないことは理解しておく必要があるのです。
行政書士の合格にまでかかる期間は、通信教育などが目安にしているところがわかりやすくなります。
各社見解に違いはありますが、大体500時間で設定してるところが多いでしょう。
対象にしている人の属性によって期間が違いますが、これまで合格にかけた平均時間というところで割り出している数値です。
独学ではなく通信教育を利用しても、これだけの時間がかかっています。
行政書士試験の専門家がついて、自分の空いている時間を使って勉強しても、これだけの期間がなければ合格に至らないと考えることが必要です。
それだけ行政書士の試験範囲は広く、合格できるレベルの習得にまで時間も期間もかかります。
行政書士試験の勉強期間から逆算
1日3時間勉強したと仮定して、800時間となると期間として約9ヶ月の月日が必要です。
これだけの期間をかけて、やっと行政書士試験に合格するレベルになります。
実際に毎日3時間、この期間勉強し続けるのは簡単ではありません。
それどころかかなり苦難を伴う道になります。
毎日これだけの時間を使える人は、そう簡単にいないはずです。
日常の生活を考えても、仕事や学校に時間を取られますし、睡眠の時間もいります。
1日2日の期間なら、無理をして時間を作れますが、一年近くともなればそう簡単にできることではありません。
簡単に3時間と言っても、現実的にはかなり難しいものなのです。
行政書士の試験が1年に1回しかないというところからも、逆算しなければいけません。
他の資格試験であれば1年のうちに複数回ある場合もあります。
しかし、行政書士は国家資格として、大量の有資格者を生み出さないという面からも、1年に1回しかおこなわないのです。
1年に1回しか試験がないのなら、集中的に勉強に充てられるとも考えられます。
その間に試験がないのですから、計画的に1年という期間を使えばいいからです。
ここから期間を逆算してみましょう。
1年間は、12ヶ月で365日です。
3時間勉強するしたら、 1095時間も取ることができます。
現実的に毎日勉強するというのは不可能としても、通勤時間などをうまく活用して毎日2時間ずつ勉強すると730時間使うことができるのです。
通信教育などの場合、500時間で設定されていることがほとんどです。
1年間365日の期間で逆算した場合、1日1.4時間の勉強時間で達成できます。
毎日勉強できなかったとしても、1日1時間半程度であれば、そこまで厳しくないはずです。
週に何日かは集中するとして、勉強できない日ができたとしても、現実的に目指せる数字になるでしょう。
実際に目標とする数字はいくらでも高く設定できます。
しかし、行政書士試験に合格するためのモチベーションを維持するとなれば、そうそうを多くの期間は費やせません。
モチベーションの面でも、休みの日も必要になるからです。
こうした逆算から現実的な勉強期間を見つけなければいけません。
設定に自分の生活環境をあてはめてみることが必要です。
通勤通学に車を使っている人は、その時間で手に書籍を持って勉強はできません。
もっと落ち着いた時間の中で勉強したいという人もいるはずです。
お昼の休み時間を利用したりすれば、効率的な勉強も目指せます。
無理なく勉強時間を設定することも、行政書士試験に合格するために大切なのです。
行政書士試験の勉強期間はだれでも同じじゃない
行政書士の試験に合格するためには、一定の時間が必要なことは確かです。
ただし、誰もが同じ時間必要というわけではありません。
大学で法律を勉強していた人であれば、行政書士試験の範囲を履修する期間を作るだけでも済むでしょう。
履修するだけであれば、500時間もの時間をかけずにも合格できるのです。
勉強期間は、勉強の方法でも変わってきます。
通信教育の設定で500時間です。
これが自分一人の力で勉強する独学となれば、もっと多くの時間を割かなければいけません。
独学にはわからなかった時に教えてくれる人はおらず、自分一人の力で全て調べていかなければいけないからです。
合格にまでは800時間という長い期間が必要とされているのも、自分一人の力では壁を乗り越えるのが困難だからといえます。
法律を初めて勉強する人であれば、期間短縮の意味を込め、資格学校に通ってみるのも方法です。
資格学校では専門の講師がついています。
行政書士の試験に特化している講師もいるのです。
これまで多くの生徒を教えてきた実績もあり、試験に対する各種データも持っています。
どのような対策をしていくことが合格へ近づくのか、資格学校はよく分かっているので、初めて法律を勉強する人でも効率よく勉強期間を設定できるのです。
ただし、自分の空いてる時間に講義を受けたりできません。
あくまでも学校の講座が開講している時に合わせて通学するからです。
効率は良くても、生活面から考えると犠牲になる時間が増えてきます。
そこでWeb講座を使うような方法も出てきました。
この方法は、Web上にあげられた動画を使って学ぶ通信教育のひとつで、自分の時間に合わせて視聴できます。
配布されるテキストとともに動画を見れば、実際の講座を受けるのに近いレベルの勉強ができる方法です。
勉強期間として考えれば、自分の空いてる時に効率よく時間が使えるのが大きなポイントになるでしょう。
生活の中で通学する時間を作るようなこともありません。
インターネットの環境があり、スマホやパソコンを使えば、誰でも簡単に受講できるからです。
Web講座は、自宅だけが勉強の環境になるわけではありません。
フリースポットなどのWi－Fiが使える環境なら、いつでもどこでも講座が受けられます。
時間の使い方としても、現代人にあった方法です。。
行政書士試験の勉強期間を短く効率的に
行政書士の勉強は、いかに効率よく行うかが、期間短縮のポイントになります。
勉強期間を短くできれば、それだけ余裕も生まれ、ほかに必要な時にまわしたり、直前の試験対策に使ったりもできるでしょう。
長い期間ですので、効率よく進めて、やったことを忘れないことも必要です。
行政書士には大きく分けて、2つの科目から出題されます。
それが法令科目と一般知識です。
法令科目は、その名前の通り 法律に関する知識が問われます。
行政書士の試験の中心となることは間違いありません。
法令科目を勉強する場合、日本の法律の数がネックです。
現在施行されている法律は、1500から2000と言われています。
これらの法律全てが出題対象になるわけではありませんが、現実的には不可能に近い話です。
行政書士の場合には、ごく限られた大きな法令等から出題されるのがポイントです。
それ以外の部分は勉強しないでも問題ありません。
初めて法律の勉強をするのであれば、基礎法学はしっかりと抑えなければいけません。
配点から見るとわずか8点しかない科目です。
範囲は広く効率の悪い科目ですが、これからの基礎として勉強しておくと効率が上がります。
あまり深追いする必要はありませんが、初めは押さえておくべきです。
学習範囲が狭く、期間もそれほどかからないのが憲法です。
条文の数が少ないところがポイントで、全部で28点と抑えなければいけない科目になるでしょう。
基本となるのは人権の保障で、国家統治の仕組みです。
人権は条文と判例を理解し、国家統治は条文ごと覚えておく期間短縮できます。
行政書士の試験問題の中でも配点が高いのが行政法です、
全体の4割にもなる配点が設定されており、最重要科目になるでしょう。
勉強期間として考えても、 大幅に割り振らなければいけません。
民法は非常に広い範囲をカバーしていきます。
配点割合の大きい科目で、実務でも使われる法律としてかなり理解度を求められる問題です。
事例問題が多くなりますので、具体的なイメージも持つようにすると、勉強期間の効率も上がります。
実際の業務としてよく使われる商法や会社法は、実際には配点が少なく、効率の悪い科目です。
過去に出題された問題が形を変えて出されることが多く、過去問をしっかり押さえておくぐらいがちょうどいいでしょう。
行政書士の勉強の中でも一般知識は対応が難しい分野です。
政治経済社会の科目は、これだけでも膨大な範囲となります。
どこを勉強するか絞りきれない部分もあるので、普段からニュースや新聞などに目を通しておくことが大切です。
情報通信個人情報保護に関する部分は、法律から絞り込むことができます。
法令科目と同様の勉強方法が取れますのでうまく絞り込むと勉強期間も短くできる内容です。
最も問題なのが文章理解です。
行政書士の試験ではありますが、現代文の問題が出てきます。
長文読解など異常に時間がかかる出題が多く、普段から論理的に文章解釈ができるような勉強が必要です。
あまり時間をかけられるものでもないので、一週間に一度程度問題を解くぐらいのベースにしなければ、勉強期間の効率を落とす原因になります。
まとめ
行政書士の試験の勉強期間は、かなり長くとることになります。
長期間勉強するとなれば、さまざまな負担も生まれてくるのは確かです。
モチベーションの問題も出てきますので、効率の良い勉強方法を取りながら、行政書士の試験の合格を目指すのが良いでしょう。
