中小企業診断士に合格するためには、どのような問題集を使い勉強するのかが大切です。
勉強するためにはテキストだけではなく、問題をどのように選び使いこなしていくのかが鍵を握ります。
単純に販売されている問題を選べばいいというわけではありませんので、効率的な勉強をするためにも選び方を考えていく必要があるのです。
目次
中小企業診断士の資格を目指すのに大切な問題選び
中小企業診断士の合格を目指すためには、問題集の存在が欠かせません。
どのような問題集を選ぶのかによって、勉強の効率化に違いが出てくるだけではなく、本当に理解できるかどうかの差が出ます。
問題集選びで基本となるのが、中小企業診断士の試験に合っているかどうかです。
中小企業診断士の試験では、7教科出題されます。
7教科それぞれが専門知識を問う内容であり、それだけでも資格試験が成り立つほどのないと思っています。
しかし、どんな出題であっても限界があり、癖があることを掴まなければいけません。
この癖を理解するために問題集が必要になります。
中小企業診断士の出題の癖とは何か、簡単に言えばどんな資格試験にもあるポイントです。
それが頻出問題の存在です。
資格試験では必ず呼ばれる頻出問題とは、出題の形式は違いがあるものの、内容に大差がない問題をさしています。
Aという答えを導き出す時に、出題方法は違いますが、結果的に中身が同じ問題が出てくるのです。
この問題を掴むことができれば、合格しやすくなるのは間違いありません。
逆に頻出問題を知らないと、合格しにくくなります。
なぜならば、理解していればとれる問題を落とすことになりかねないからです。
中小企業診断士の1次試験の場合、1科目でも正解率が40%を切ると、総得点が60%を超えていたとしても不合格になります。
この足切り制度があるため、難易度が高くなってしまうのです。
足切り対策として大事なことは、40%以上の得点を確実に取ることです。
確実に取るためには、出る確率が高い頻出問題を抑えなければいけません。
つまり、合格するためには頻出問題を知ることが、第一条件になると言えるでしょう。
中小企業診断士2次試験対策の問題
中小企業診断士には、2次試験が存在します。
1次試験に合格して初めて受験する資格を得られますが、この2次試験の対策がとても重要です。
中小企業診断士の2次試験は、記述試験と口述試験に分かれており、相対評価で合格が判断されます。
上位約20%が合格しますが、記述試験は何が正確な解答なのかが分かりません。
設問に対し、中小企業診断士として適切な解答を作り出さなければいけないからです。
解答の内容として、必要とされるキーワードは盛り込まなければいけません、
しかし、文章として成立している必要性もあり、中小企業診断士としての結論が伝わらなければ点数に繋がらないのです。
こうした状況を踏まえてみると、どのような回答を作れば2次試験に合格するのか、自分で判断するわけにはいかないことがわかります。
自分でこの答えが正しいと判断しても、採点する側で問題があるとみれば合格できなくなるからです。
中小企業診断士の2次試験の練習問題を使ったとして、誰が採点することになるかを考えなければいけません。
本試験の採点者が採点するわけではないのです。
つまり、練習をしていたとしても、それが正しいかどうか判断がつきません。
そこで問題集として利用されてきたのが、中小企業診断士2次試験の再現解答です。
再現解答とは何かと言えば、実際に2次試験を受験し合格した人たちに、その解答を再現してもらいます。
再現して作り上げるため、少なくても合格した人の内容を知ることができるのです。
完全な正解ではない可能性があっても、合格できた現実があります。
そこから自分の解答を照らし合わせ、内容としても判断としても間違っていなかったかどうか比較できるのです。
こうした再現解答の問題集も、中小企業診断士の過去問の一つです。
新たに問題を作り、 模範解答を作り上げたとしても、現実的な練習になりません。
あくまでも文章を作るための練習であり、得点が取れたかどうかの判断がつかないのです。
これは、資格学校の2次試験の練習問題でも変わりません。
模範解答は、資格学校の講師が時間をかけて作り上げてきます。
時間の余裕もありますし資料も揃えて対応することになりますが、本試験ではこのような対応ができません。
そのため問題集としても、本試験にそぐわない状況が生まれてしまうのです。
中小企業診断士2次試験は、非常に難しい内容を持ちます。
記述試験をクリアしてしまえば、口述試験は合格率99%です。
ここまで頑張るとその先が見えてきますので、2次試験用の加工問題などを用意し乗り越えていかなければいけません。
こんな問題で中小企業診断士を乗り切れ
中小企業診断士試験を乗り切るための問題集は、色々なものが使われてきました。
1次試験の場合には、まずは過去問題を使い、本試験にも慣れていく必要があります。
中小企業診断士試験1次試験過去問題集 同友館
中小企業診断士1次試験の過去問題集としてよく知られているのが、同友館の問題集です。
各教科ごとに分かれており、過去2年分の過去問題を収録してあります。
実際には2年分では全く足りなくなりますが、過去の問題に関してダウンロードできるように作られてきました。
同友館のホームページから使えるようになっているのは、現代的な対処方法と言えます。
過去問題の情報が増えれば増えるほど、頻出問題の傾向が見えてくるため、多くの人たちから使われてきました。
すべての問題に解説が付け加えられており、単純に問題を解くだけではなく、理解度も深めていけるのが特徴です。
中小企業診断士 最短合格のための 第1次試験過去問題集 TAC
中小企業診断士のテキストだけではなく、日本の資格学校としてもよく知られているTACが出版している問題集です。
過去問題として使いやすく作られており、 これだけで過去5年分利用できます。
資格学校だからこその丁寧な解説が付けられているため、初めて問題を解く時にも活用しやすい問題集です。
TACですので、資格学校としてわかりやすいだけではなく、テキストと連動して活用することができます。
1次試験の知識を深めるためには、欠かすことができない問題集の一つです。
中小企業診断士2次試験 ふぞろいな再現答案 ふぞろいな合格答案プロジェクトチーム
中小企業診断士の2次試験の過去問題集でも定番となり続けているのが、ふぞろいな再現答案です。
再現解答を集めた問題集で、2次試験の対応力をつけ、世界へ導くためには欠かすことができません。
数少ない再現解答集の一つで、2次試験を受験する人たちの多くが利用してきました。
ブラックボックスとも言える2次試験の記述試験で、合格に最も近い解答を作り出している問題集とも言えるでしょう。
再現解答集を使って答えが導き出せ方向性が定まってくるようになれば、他の問題集を使い対応力をつけていくのが基本です。
ただし、時間があまりないため、問題集だけではなく、模擬試験なども利用して対応していくことが求められます。
中小企業診断士の試験が抱える問題
中小企業診断士の試験は、非常に難易度の高い内容で知られています。
様々な問題が出題されていきますが、この難易度の揺れ動きを読まなければいけません。
毎年7教科全てが難しいわけではなく、難易度の低い年もあれば、驚くほど高くなってしまう年もあるからです。
この難易度の動きによって、点数の補正がかけられることさえあります。
中小企業診断士の試験問題で、毎年難易度が高く合格率が低いのが経営法務です。
法律の問題として分かりにくい面があるだけではなく、簡単な年がほぼありません。
他の教科は、難しかった時に次の年は補正がかからないように、難易度が下げられる傾向が見られます。
過去問題などで判断しにくいところもありますが、前年の解答速報などを利用すると次の年の難易度の判別がつきます。
驚くほど難しい年もあったりしますので、事前に注意が必要です。
中小企業診断士では、科目合格制度がとられています。
税理士のように一度合格すれば、二度と受験する必要性が無いわけではなく、2年間のがつけられるところが特徴です。
この科目合格制度も大きな問題を抱えます。
中小企業診断士の試験には、足切りと総得点があり、どちらもクリアしなければ合格にはなりません。
科目合格できるような科目はどのようなものかを見ると、自分の中でも得点が取れた科目であり、得意としているのは確かでしょう。
得意としている科目を免除してしまうと、総得点は下がります。
残ったものは科目合格できなかった苦手な科目になるからです。
これでは、総得点が下がり、合格できない可能性が出てきます。
科目合格制度自体は有効なもので、活用していくべき内容を持っていますが、あくまでも苦手だった問題を免除するというのが基本線です。
翌年難易度が上がりそうな科目を免除するという方法も使えますが、本当に難易度が変化するかどうかは、試験を受けてみなければ分かりません。
便利な制度のように見えて、大きなデメリットを自分で作り出してしまうかもしれないのですから、合格に向けて問題を抱えた方法ともいえるでしょう。
まとめ
中小企業診断士試験は、過去問題を中心に解いていくことが必要です。
これにより頻出問題を理解するだけではなく、問題に対して対応力を身につけられるからです。
毎年の難易度の変化など、中小企業診断士試験としての問題も色々とありますが、合格している人が必ずいます。
その中の一人となれるように、努力を重ねていくことが合格のために必要です。