行政書士とともに人気があるのが、難易度も高い社労士ことを社会保険労務士です。
社労士も行政書士と元々はひとつの資格として運用されてきました。
どちらも取得できれば一生使える資格になっているので、難易度も比較して検討していく必要があるでしょう。
行政書士からわかれた社労士の難易度
行政書士も社労士も、法律に関する\仕事が中心となります。
法律の専門家のひとつですが、どちらもこれまで法律を勉強してこなかった人でも目指せる資格です。
仕事をしながらでも十分に合格を目指せる内容で、これまで自分が作ってきたキャリアを使い仕事ができます。
行政書士も社労士も、どちらか出なければいけないことはなく、両方を生かしたダブルライセンスとしても有効です。
社労士は、行政書士よりも仕事の範囲が明確です。
社会保険などの手続きを中心とし、起業から労働管理の相談なども受けます。
退職金の予測や手続き関しても社労士がサポートすることで、社内も円滑に進められるようにするのが中心になる仕事です。
行政書士から分かれた社労士は、やはり年に一回しか試験がありません。
8月下旬の日曜日に試験が行われますが、210分という長い時間をかけた内容が特徴です。
合格率を見ると、3から8%というところで推移してきました。
年に1回しかない試験で、合格率は行政書士と比較しても、かなり低い水準です。
行政書士の試験の場合は、10%前後です。
これだけを見ても、社労士の難易度の高さがはっきりとわかります。
もともと同じ資格ではありましたが、現在では受験資格が異なります。
行政書士には学歴などの受験資格がありません。
極端な話、目指したいから受験するといった理由で勉強も始めて行けます。
仕事として登録する場合には条件がいろいろと出ますが、受験だけは自由にできるのです。
行政書士に比べ、社労士は受験資格が存在します。
だれでも受験できるようにはしていません。
知識のある人間が受験するのにも関わらず、3から8%という合格率はかなり低いものであり、行政書士の10%とは比べ物にならないほどのレベルです。
難易度という面でも、もとは同じでも業務内容が特化した社労士は、かなり難しい内容を抱えます。
行政書士と社労士の将来性の難易度
行政書士と社労士はもともと同じ資格の範囲ですが、戦後の高度経済成長によって企業数が増え、規模の拡大も目指したことで別れていきます。
社会保険などの業務が煩雑化したことも背景にあるのです。
だんだんと専門的な知識が必要となり、1968年に行政書士から分離しました。
かなりの歴史があることから、現在では完全に別の資格となっています。
将来性ということを考えると、社労士には企業があれば仕事はなくならないでしょう。
社会保険などの知識は、社員がいれば必ず必要になるからです。
企業と顧問契約を結ぶことが多く、一度でも有効な関係が築けたのなら、長いことをパートナーとして続けられます。
行政書士は、現在1万種類を超えると言われる業務内容を誇ります。
以前は街の法律家という呼ばれ方もしていましたが、どんな仕事をするのかと思われるほど多くの仕事ができる行政書士は、さまざまな業務範囲を持つのです。
ほかの士業との架け橋をするのも仕事であり、書類作成だけではありません。
試験勉強に関しても、行政書士の将来の仕事に役立つのは、ほんの一部にしか過ぎないほどです。
将来を考えると、行政書士も社労士も一部似ている部分があっても、仕事の範囲は異なります。
どちらが簡単に仕事ができるのかという難易度では測れない部分を持っているのです。
企業の労務管理のスペシャリストである社労士と法令以外にもさまざまな活躍の場がある行政書士は、どちらも高い将来性を持ちます。
ダブルライセンスとして考えると、労務関係として社労士の資格を生かし、書類の作成や提出は行政書士としての資格を使えるのです。
ダブルライセンスにより、さまざまなことができるようになりますが、法律関係の資格として顧客を確保できるかどうかが、経営の分かれ目です。
どんなに知識があったとしても、活用してくれる顧客がいなければ、経営にはつながりません。
営業的なセンスや能力になりますが、これは試験勉強では身にツクモのではないでしょう。
これまでの仕事の経験などを生かし、しっかりとした環境を作っていけるかどうかがカギとなるのです。
つまり、将来性の難易度としては、資格よりこれまでの経験が大きな影響を与えます。
行政書士と社労士を同時に勉強していく難易度
もともとが同じ資格だったということもあり、試験の内容としても行政書士と社労士は似たところがあります。
ただし、科目として考えた場合、どちらも共通した部分がありません。
独立していった資格ということで、切り取られているといえるでしょう。
つまり、同時に勉強をすると、大変高い難易度を水から作ることになります。
どちらの資格も、法律家の資格として高い知識を要求されるのが特徴です。
法律系国家資格として、行政書士は入門レベルだとは言われますが、実際に勉強してみればそんな容易いものではありません。
その上。試験勉強が業務に直結すると言われている社労士の勉強までですると、どちらも実にならず終わる可能性が出てきます。
もうひとつの問題として、受験資格の部分があります。
行政書士は誰でも受験することができますが、社労士は行政書士の資格が受験資格にもなるのです。
これが大きなポイントでもあり、同時に勉強して難易度を高めていく方向性より、まずは行政書士に合格するという選択肢が出てきます。
行政書士の勉強をして法律の基礎を学び、能力を身につけてから社労士にチャレンジする方が難易度を下げられるのです。
受験資格という問題もクリアできますので、順番も行政書士が先になるでしょう。
受験日の設定というところでも二つは違います。
将来的にダブルライセンスとして考えるのであれば、11月から行政書士の勉強をスタートし、次の年の11月には受験して合格を目指すというのが一般的な選択です。
そこから社労士の試験である8月まで勉強してくというのが、最短のルートとなります。
ただし、効率的なスケジュールですが、勉強する期間は決して長くありません。
社労士の合格率から見る難易度の高さから、相当な準備をしなければ合格までこぎつけられないのです。
その状況の中で受験を考えることになるので、かなりの覚悟も必要になります。
勉強の時間としても相当必要ですし、普段の生活を犠牲にすることも出てくるでしょう。
合格の難易度だけではなく、生活に対する負担も含めて検討しなければいけません。
合格後は、二つの資格を生かせますが、どちらも登録しなければいけない部分をもちます。
ここに相当な費用が発生することも事実です。
実際に行動するうえでの難易度になるので、大きな障壁ともなります。
事前にいくらぐらい必要になるのか、細かく検討しておくことも必要です。
行政書士と社労士の実務の難易度の違い
行政書士と社労士の実務に関して、単純に比較はできません。
完全に独立した資格となり、それぞれの業務範囲が違います。
労務管理に慣れた人であれば、社労士の仕事の難易度はそこまで高くありません。
しかし、公的な書類の作成となれば、難易度はまた別のものになります。
仕事として別である以上、個別に難易度を計り比較するひつようがあります。
社労士の実務の難易度は、どういった業務形態をとるのかによって違いが生まれます。
社労士には開業型と勤務型の2つあります。
開業型は、資格取得とともに独立開業する方法です。
自分で事務所を構え取引先を営業し見つけてくるのが中心で、どのようなコネクションがあるかで難易度が変わります。
これは行政書士も同じです。
社労士の大きな特徴になるのが、勤務型です、
他の資格にはあまり見られない業務形態であり、一般の企業の中において社労士の資格を生かしていく方向になります。
開業しないため、資金繰りなどの心配がありません。
あくまでもその会社の中で資格と能力を発揮すれば済むからです。
自分で営業して仕事を取る必要がなく、企業内の問題を解決していくのが仕事になります。
難易度としては、この2つの働き方は全く異なります。
勤務型の場合、就職先があれば難易度としては驚くほどを低くなるでしょう。
業務の難易度として会社の規模で違いが生まれますが、自分で仕事を見つけてくることに比較しても難しいとは言えません。
その企業の中で働きながら社労士の資格を取得したのであれば、なおのこと難易度は下がるのです。
行政書士には勤務型という方法がありません。
行政書士を名乗るためには独立開業しなければいけないからです。
自分自身で販路の確保しなければいけないので、人間関係などもありますし、取引先企業の問題も出てきます。
なによりも営業経験者かどうかというところに、独立開業としての難易度差が生まれるのです。
飛び込みで営業したことのない人には、知らない企業に自分を売り込むのは簡単ではありません。
仮に行政書士と社労士の資格を持っていても、なかなか売り込めるものではないからです。
待ちの営業として看板を掲げ、お客さんが来てくれるのを待つという方法もあるでしょう。
しかし、顧客を見つけられるかどうかは宣伝方法などに影響するため、企業経営としては安定するとは言えない方法です。
積極的に打って出られるかどうか、難易度を左右するのはここにあるといえるでしょう。
まとめ
行政書士と社労士は非常に資格です。
元が同じだったことの相性もあり、ダブルライセンスとしても非常に強力な効力を持ちます。
両方の資格を生かすためには独立開業という道になりますが、自分の周辺環境も踏まえた上で検討すれば、難易度の壁も乗り越えていくことができるでしょう。