FP1級に合格するための勉強法について悩んでいる人はいませんか?この記事では、FP1級の試験概要や具体的な勉強方法について詳しく解説しています。ぜひ実際の勉強法の参考にしてみてください。
目次
FP1級の勉強法の前にまずは試験について知ろう
具体的な勉強法を紹介する前に、まずはFP1級の試験について知りましょう。ここでは、FP1級の受験資格や難易度、配点や試験日程についてご紹介します。
ぜひ一通り確認してみてください。
FP1級の受験資格・難易度
FP1級は、学科試験と実技試験のそれぞれに受験資格があるので、注意する必要があります。
金財では、以下をFP1級の受験資格としています。
学科試験
・FP2級に合格しており、FPに関する実務経験を1年以上行ったことがある者
・FP業務を5年以上行ったことがある者
FP1級の学科試験を受けるためには、いずれの場合も1年以上の実務経験が必要です。取得するには、しっかりとスケジュールを組む必要があるでしょう。
特に、2つ目の「FP業務を5年以上行ったことがある者」は、すでに金融機関等で働いており、キャリアアップ等で取得を考えている人用の受験資格になります。
FP3級から順々に取得していこうと考えている人は、1つ目の受験資格を狙いに行くのが良いでしょう。
実務経験は、勤続年数がそのまま反映されるので、1年または5年働き続ければ、受験資格を得ることができます。
実技試験
・FP1級学科試験に合格している者。ただし、試験合格日の翌々年度末までが有効期限。
・「FP養成コース」修了者でFP業務に関し1年以上の実務経験がある者。ただし、コース修了日の翌々年度末までが有効期限。
・日本FP協会のCFP認定者
・日本FP協会のCFP資格審査試験に合格している者。ただし、試験合格日の翌々年度末までが有効期限。
以上が、FP1級の実技試験の受験資格です。実技試験に関しては、受験資格の有効期限がある場合があるので、注意する必要があります。
2つ目の「FP養成コース」とは、金融財政事情研究会が行っている「普通職業訓練短期課程金融実務科FP養成コース」のことです。
ただし、FP養成コースは、法人申込のみとなっているので、個人で申し込むことはできません。
CFPというのは、Certified Financial Planner」の略で、認定ファイナンシャルプランナーのことです。
FP1級が国内向けの資格なのに対して、CFPは国際的な資格なのが特徴です。
FP1級の試験の配点
FP1級の配点は非公表となっているので、受験者や通信講座等の予想となってしまいますが、以下のようだと考えられています。
FP1の学科試験は、基礎編と応用編に分かれており、最大200点満点となっています。
基礎編では、四択問題が50問でマークシート、応用編では、事例形式が5問で記述式となっており、それぞれ100点の配点です。
基礎編では、50問で100点のため、1問あたり2点だと予想できます。
応用編については、大問1つあたり20点の配点で、おおよそ3問分の問題が用意されているので、6点・6点・8点の配点になると言えます(問題数に応じて判断する必要があります)。
試験後の自己採点をする際には、いろいろなケースを考えた上で、採点すると良いでしょう。
FP1級の試験日程
FP1級の2020年度の試験日程は、以下のようになっています。
金財の試験日程 | ||||
試験日 | 受検申請書請求期間 | 受検申請受付期間 | 受検票発送日 | 合格発表日(予定) |
2020年5月24日(日) | 2020年2月3日(月)~3月26日(木) | 2020年3月12日(木)~4月2日(木) | 2020年5月7日(木) | 2020年6月30日(火) |
2020年9月13日(日) | 2020年6月1日(月)~7月21日(火) | 2020年7月6日(月)~7月28日(火) | 2020年8月27日(木) | 2020年10月23日(金) |
2021年1月24日(日) | 2020年10月1日(木)~11月24日(火) | 2020年11月10日(火)~12月1日(火) | 2021年1月6日(水) | 2021年3月5日(金) |
日本FP協会の試験日程(実技試験) | ||
試験日 | 受験申請期間 | 合格発表日 |
2020年9月13日(日) | 7/15(水)~8/6(木) | 11月10日(火) |
日程はすべて予定なので、実際に申し込み等を行う際には、必ず各HPを参照するようにしましょう。
FP1級の勉強法としてはどんなものがある?必要な勉強時間も確認!
FP1級の試験概要について確認できたところで、具体的な勉強方法についてご紹介します。
試験に合格するためには、それ相応の勉強時間と、しっかりとした勉強方法を確立し、コツコツ行っていく必要があります。
ご自身のスケジュールに合わせた勉強法を確立させるようにしましょう。
FP1級に合格するために必要な勉強時間の平均やスケジュールは?
FP1級に合格するためには、約600時間の勉強時間は必要だと言われています。
範囲は広く、難易度は高いため、スケジュールをしっかり立てて、効率的に勉強を進めていく必要があります。
例えば、半年間でFP1級合格を目指そうとした場合、1ヶ月あたり100時間ほどの勉強時間を確保する必要があります。
1週間あたり25時間、1日あたり4時間程度は確保する必要があると言えます。
人によっては、本業の傍ら、FP1級の資格取得を目指そうとする人もいるはずです。
平日は本業で忙しく、最高でも2時間しか勉強時間が確保できない場合、平日は6時間程度勉強する必要があります。
まずは必要な勉強時間数を、取得したい期間・試験日までの日数で割って、1日・1週間あたりどのくらい勉強しなければいけないのか、割り出しましょう。
非現実的な勉強スケジュールを立ててしまうと、知識が定着しなかったり、身体的・精神的負荷がかかってしまうので、あくまでも現実的なスケジュールを立てるように心がけましょう。
独学で勉強する
FP1級試験を勉強する方法として、過去問やテキストを活用して、独学で勉強するという方法があります。
独学の場合は、勉強を始めやすく、コストがかからないというメリットがある一方、すべて自分で管理しなければいけない、勉強でつまづいた・分からないことがある場合に相談できないなどのデメリットもあります。
ですが、独学でFP1級試験に合格している人も多くいるので、決して不可能ではありません。
具体的な勉強方法としては、基礎問題と応用問題に必要勉強時間を割り振り、テキスト問題集をひたすら繰り返し解くのがおすすめです。
応用問題は、ある程度型にはまった問題が出やすいため、基礎問題よりも先に勉強すると良いでしょう。部分点を狙いに行くことも考え、解答の作り方も最初から意識するようにしましょう。
参考書・テキストは、金財(きんざい)が出しているものを使用し、何度も何度も繰り返して使用しましょう。
応用問題にはだいたい100時間、基礎問題にはだいたい150時間くらいの勉強時間を目安に、応用問題が8割程度取れるようになったら、基礎問題の演習・暗記に入ります。
試験日の1ヶ月前くらいから、過去問を使用した勉強法に切り替え、実践と同じように取り組むようにします。
試験直前期では、通信講座系列が出している「直前予想問題集」を利用し、本番に備えます。
通信講座や予備校を利用して勉強する
FP1級試験を勉強する方法として、独学の他に、通信講座や予備校を利用するという方法もあります。
独学と違って、ある程度勉強のやり方やスケジュールを先導してくれる、分からないことなどがあれば、相談できるなどのメリットがある一方、受講料等が高いなどのデメリットがあります。
金銭的に余裕がある、確実に合格したい、ある程度導いてくれる存在が必要だと感じる人は、利用を考えてみても良いでしょう。
勉強方法は、利用している通信講座・予備校で言われた進め方で良いと思いますが、基本的な考え方は独学のときの勉強方法と変わりません。
必要な勉強時間を割り振り、ひたすら演習を行い、直前期に過去問で対策を行うというのが良いでしょう。
必要に応じて、それぞれの授業やテキストを活用しながら、さらなる知識・理解の定着を測るというのがおすすめです。
通信講座や、予備校は、今までに多くの合格者を輩出しているため、独自の合格ノウハウが豊富ですし、勉強仲間も多くいます。
無料講座を配信しているところもあるようなので、まずはそれを見て利用するか検討するのも良いでしょう。
FP1級に合格するための具体的な勉強法
ここでは、FP1級に合格するための、具体的な勉強法についてご紹介します。あくまで一つの勉強法なので、合う・合わないなどに応じて、柔軟に変えていく必要があります。
FP1級の学科試験の勉強法
まずは、FP1級の学科試験の勉強法についてご紹介します。学科試験は、大きく基礎編と応用編に分かれており、基礎的な問題で、選択する問題と、応用的な問題で、記述式の問題の2パターンがあります。
基礎編の勉強法
基礎編の勉強法の指針としては「とにかく繰り返し解く」というものです。
たまに、難問奇問が出題されるようですが、基本的には基礎的かつ、演習量によってカバーできます。
基礎編の問題が載っている市販のテキストを購入し、とにかく何度も解くようにしましょう。
設ける勉強時間としては150時間程度で、解き方・理解を暗記するほどまでに繰り返すのがポイントです。
応用編の勉強法
応用編は、一見難しいように思えますが、ある程度型が決まった問題が出題される傾向にあるので、基礎編よりも対策が簡単だとも言われています。
また、応用編は、記述式のため、部分点を狙いに行く解答の作り方も勉強する必要があります。
応用編についても、基礎編同様、「とにかく繰り返し解く」というのが基本的な勉強指針です。
設ける勉強時間としては100時間程度で、教本などを活用しながら、解答の作り方が分からないというものをなくし、実際の試験時間を設けて、8割程度解けるようになるまで勉強します。
FP1級の実技試験の勉強法
続いて、FP1級の実技試験の勉強法についてご紹介します。
FP1級の実技試験は、金財、日本FP協会の2種類の試験問題を選択することができ、金財は「面接試験」、日本FP協会は「筆記試験」を行います。
金財の場合は「資産相談業務」、日本FP協会は「資産設計提案業務」がテーマになっています。
一般社団法人金融財政事情研究会(きんざい)
金財の場合、資産運用(不動産がメイン)と相続・事業継承が対象範囲となっています。
また、試験方法が面接なので、ポイントだけを暗記するだけでは、到底太刀打ちできません。
実技試験用のテキストを活用し、ポイントと正解までのプロセスを理解するとともに、お客さんに話すように練習する必要があります。
人によっては、実際に面接で使えるように、話しながら勉強する人もいれば、パソコンなどに文章で書き起こしながら勉強する人もいるようです。
どちらにしても、ポイントと解答の作り方の理解を行い、人に提案しなければいけないので、そのゴールを見据えた勉強法を行うべきです。
NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)
日本FP協会が行うのは、筆記試験です。基本的に、金財の面接試験を受けたくない場合は、日本FP協会の筆記試験を受けるという場合が多いようです。
問題数は2問で、選択式・論述式の2問が出題されます。学科試験に合格していれば、解けるレベルの問題なので、過去問を解きながら、演習するのが良いでしょう。
金財も、日本FP協会も、実技試験に関しては、80%以上の人が合格しているので、学科試験に合格していれば、基本的に合格できるテストだと言えます。
FP1級の勉強法が参考になるブログ
FP1級の試験勉強を独学で行っていく人は特に、実際に合格した経験のある人の話や勉強法を参考にするのが大切です。
ネットで検索すると「させんバンカーの 独り言」やアメーバブログにいくつもの体験談が載っています。
勉強法だけでなく、実際に試験勉強を始めてみると、精神面での問題など、あらゆる問題が起きることがあります。
実際に独学で勉強した人、合格した人の軌跡をたどることで、対策を練ることができたり、より無駄なく合格することができるので、ぜひ読んで参考にしてみてください。
FP1級の勉強法を学んで最速で合格しよう
FP1級は特に、綿密なスケジュールを立てて、ポイントを押さえながら勉強していくことが大切です。
難易度は高く、大変な試験ではありますが、独学で合格している人も多くいます。
ぜひご自分の状況やキャリアに応じたスケジュール、勉強法を確立し、最速でゴールまで向かっていってほしいと思います。
この記事が、FP1級の試験を受けようと考えている方の参考になれば、幸いです。