既卒者が就活を成功させるには、就活のやり方をしっかり押さえておくことが重要です。就職には絶対に失敗したくないですよね。このままニートやフリーターでいるのは勘弁…と思っている人は多いでしょう。
ですが既卒の人にとって、新卒とは違うタイミングで就職を目指すのにはいろいろなハードルがあります。そもそも既卒って相当不利なのでは……と感じて焦っている人も多いはずです。
そこで今回は、既卒の就活のやり方、就職に失敗しないためのポイントを解説していきたいと思います。
就活のやり方をチェックする前に!既卒とは誰の事を指す?
そもそも「既卒ってどういう人のことを言うの?」「自分は既卒?第二新卒?」と疑問に思っている人は多いのではないでしょうか。就活サイトやノウハウなどを読む際に、よく見る既卒という言葉。「既卒」とは誰のことを指すのでしょうか。
就職において「既卒」とは、大学を卒業して正規雇用での就職をしていない人のことを主に指します。例えば、大学を卒業して正社員にはならず、アルバイトや派遣で働いている人。バイトはせず家事手伝いをしている人。大学卒業後は親のお金で食べさせてもらい、仕事はしないでいわゆるニート状態になってしまっている人。このような人のことを既卒と言います。読んで字のごとく、すでに学校を卒業している人のことを指します。
ちなみに既卒とは、目安として25歳までの若者を示します。そのため大学卒業後に30歳までフリーターを続けていた人は、就職において既卒扱いにはならないため注意が必要です。そしてフリーターやニートでいる人は、既卒の扱いから抜けてしまった時点で就活はかなり厳しい状況になっていくという現実があります。
また、既卒と混同されやすい「第二新卒」ですが、第二新卒とは、既卒と同じく大学卒業後からおおよそ3年以内くらいの若者のことを示します。ですが第二新卒の場合は一度就職していて、そこから転職する人のことを指すため、一度就職しているかどうか、これが既卒と第二新卒の違いになります。
既卒の就活はやり方が肝心?就職で大変なポイント
既卒が就活を成功させるためには、まずやり方が大事なポイントになってきます。まずは既卒の就活で大事なポイントを整理しつつ、大変だと言われる理由や現実を考えていきたいと思います。
就職していない時点でマイナスなイメージはつきやすい
既卒者にとって、まず壁となるのは自分のマイナスなイメージです。就職していない時点で、既卒の人にはネガティブな印象がつきやすい現実があります。
社会舐めている、甘く見ている、考え方が子供、自立していない、人間性に問題がある……などなど、既卒が持たれるイメージはさまざまですが、最初からネガティブな印象がついてしまうことは多いです。そのため企業が積極的にとりたいと思うような優秀な人でない限り、就活のやり方を考えないと就職が難航する可能性は高まるものです。
自分の力だけで就活するとモチベーションも上がりにくい
既卒の就活は、やり方を工夫しないと、自分の力だけではモチベーションを保つのも大変です。就職は皆が望むことですから、モチベーションは保ちやすいのでは?と思う人も多いかもしれませんが、実は意外とそうでもないという実情があります。
既卒の場合、多くの人がフリーターとして仕事をしています。そのため一定収入はあり、正社員ではないにしても食べていくことはできるということです。正社員として就職していないという立場において後ろめたさはあるかもしれません。ですが収入に困っているわけではないからこそ、焦りによって就活の行動力につながらないことがあるという難しさが生まれます。
また、ニートだった場合は、なおさら就活のモチベーションも上がりにくいものです。もう少し遊んでいたい……という心理が働いてしまうため、なかなか就活に身が入らないという人は多いです。新卒で就職した人と比べて、後れを取ってしまったという気まずさも影響してきます。そのため既卒の就活は、意外と本気になれないという大変さがあります。だからこそ就活に失敗しないためには、やり方を工夫することが大事なのです。
既卒の就活のやり方のポイントをチェック
ではここからは、既卒の就活のやり方のポイントを見ていきましょう。既卒は就活を成功させるために、効果的な就活のやり方をしっかり模索していく必要があります。
既卒者が応募できる求人のタイプとは
まずは、既卒が応募できる求人のタイプを知っておきましょう。「既卒関係」「既卒可」と募集要項に書かれていればわかりやすいものですが、特に既卒については触れていない求人も多いです。そうなると就活の際、「この求人には応募できるもの?それともできない?」と迷ってしまいますよね。
実は既卒でも、新卒採用に新卒として応募することは可能です。もちろん企業によって細かい条件はあるため既卒はNGとなる場合もありますが、新卒枠で既卒の人も募集している企業は多いためぜひチェックしてみましょう。新卒枠で応募する際、確かに優先されるのは新卒者ですが、だからといって既卒にチャンスがないわけではありません。
その他には、中途採用枠で応募する方法があります。中途採用の場合、ある程度社会人経験を積んできた人が転職で応募するイメージがありますが、既卒でも中途採用枠で応募することは可能です。もちろん経験やスキルを求められるような条件が設定されている場合はNGですが、未経験OKの場合は既卒にも十分チャンスはあるものです。
ミスマッチが起こらないよう自己分析をしっかり行う
既卒の就活のやり方を考えるなら、まずはミスマッチが起こらないように自己分析を怠らないようにしましょう。焦りから、つい自分の経験やスキルとまったくマッチしていない企業に就職してしまい、結果としてすぐに退職してしまう人は意外と多いです。
学生時代にやってきたこと、持っている資格、アルバイトや派遣などで培ってきた経験、興味のある分野など、あらゆる方向から自分に向いている仕事を考えてみましょう。自己分析をしっかり行っていれば、その分就職も決まりやすくなります。
やり方次第では既卒でも大手を狙える
既卒の場合、大手を目指すのは厳しいと言われがちですが、就活のやり方次第では大手に就職するチャンスも実はあります。確かに中小企業と比べれば、大手に既卒で内定をもらうのはかなり厳しい道のりになりますが、絶対に無理という話ではありません。実際に、既卒を積極的に採用している大手企業もあります。
そのため「既卒だけど、せっかく就職するなら大手を目指したい!」という人は、企業分析などを行ったうえで就職エージェントなどに相談しつつ、夢の大手への就職を目指していきましょう。
人手不足になりがちな業界を選ぶと就職しやすい
既卒で就職できるかわからない、どうしても自信がない……と思っている人は、就活のやり方の一つとして、人手不足になりがちな業界をあえて選ぶという方法もあります。
近年注目されている人手不足の業界といえば、例えばIT業界や介護業界などが挙げられます。自分興味と一致するようであれば、内定のもらいやすさを優先して、人手不足になりがちな業界を目指してみると良いでしょう。
就活のやり方に迷ったときは就職エージェントを利用する
就活のやり方に迷ったときは、就職エージェントを利用して就職の悩み相談をするのがおすすめです。就職エージェントなら、面接対策や履歴書の書き方、適性診断など、あらゆる就活サポートをしてくれるため、既卒の就活には非常に役立ちます。
特に既卒や第二新卒向けに求人を紹介している就職・転職エージェントなら、より自分のニーズに合っているため利用はしやすいはずです。
既卒の就活のやり方で覚えておくと良いこと
では最後に、既卒の就活のやり方を考える際に、覚えておくと良いことをご紹介していきます。
既卒で正社員経験がなくてもビジネスマナーは押さえておこう
既卒者には、確かに正社員として働いた経験がありません。そのため大学卒業からしばらくたっていたとしても、就職すれば社会人一年生ということになります。
ですが、それでも大学卒業後から時間が経っていて、アルバイトや派遣などで働いていた人も多いでしょうから、一般的なビジネスマナーは身に着けておきたいところです。「まだ正社員として働いたことがないからわからない」ではなく、「年齢も年齢だから、大人としてビジネスマナーくらいは勉強しておこう」という姿勢を持つことが大切です。そして実際に立派なビジネスマナーをアピールできれば、面接官から好印象をゲットできます。
企業研究をして具体的なビジョンを示す
就活の際に企業研究をして、企業のニーズを確かめることも大事なことです。事業内容や企業理念についてしっかり研究をすれば、自分のビジョンと合わせて志望動機により説得力を持たせることができます。なぜ応募したのか、なぜその企業でなければならないのか、なぜ自分は貢献できると思ったのかなどを考える際に、企業研究をすることはとても大切なことです。
既卒やニート歓迎のブラック企業に注意する
既卒が就活の際に注意すべきことは、ブラック企業の存在です。各種ハラスメントが横行するひどい職場環境や人間関係、長時間残業やサービス残業、休日出勤や持ち帰り仕事などの労働環境……これらの条件を満たすブラック企業は、離職率が非常に高く評判も悪くなりがちです。そのため就職に苦労しやすいフリーターやニート、既卒を甘い文句で歓迎してきます。
就活が難航して弱気になると、「この際多少ブラックでもいいかも」と思えるようになってきてしまいます。そうなっては本末転倒ですし、後悔するのは目に見えています。応募する企業のことは、ブラックかどうか確かめる意味でもよく調べておきましょう。
まとめ
既卒は就活で苦労することが多く、確かに就職のハードルは高くなりがちです。そのせいでモチベーションが落ちてしまい、いつの間にか既卒者の扱いからも抜けてしまった……という人も少なくありません。
25歳以降の就職はやはり厳しくなりますし、既卒という肩書きがあるうちになんとか就活は成功させておきたいですね。就活のやり方のポイントを押さえて、内定獲得を目指しましょう。