就活では自己PRをしなければならず、そのためにはPRする長所を探さなければなりません。しかし、それが「ない」と感じられてしまう方もいるのではないでしょうか。
自分ではないと思っていても、自己PR文は必ず書かなければなりません。では、自己PRポイントが「ない」と考えている方が自己PRを書くためにはどうすればいいのでしょうか。
以下では、自己PR文が「ない」と考えている方に向けて、どのように自己PR文を書けばいいのかをまとめていきましょう。
目次
自己PRするポイントが「ない」ことはありません!【就活生へ】
自己PRするポイントが「ない」と感じている方は多くいます。特に、自分への評価が低い人は自分に長所なんてないと感じてしまいがちです。例えば、「これまで平凡な人生を送ってきた」という人や、「部活やサークルといった、頑張った経験が皆無」だという人は、長所がない人間だ、という思考に陥ってしまいがちです。
しかし、平凡な人生を送っていたからといって、自己PRができないわけではありません。もちろん、艱難辛苦にまみれた人生を送っていた場合でも、自己PRをするポイントは必ず存在します。
よって、自己PRポイントが「ない」ということは「ない」のです。どんな人でも、自己PRするポイントは存在します。なぜなら、自己PRとは必ずしも「すごいこと」や「他の人と違うこと」をアピールする必要はないからです。
重要なのは、自分がどんな人間なのか、企業の方に知ってもらうことです。そのために必要なことは、「自己PRすべきポイントを整理すること」です。自分のどんなところが優れているのか、自分のどんなところを企業にしってもらうべきなのか、自分に関する情報を整理してください。
そしてその中から、自分が特に知らせたい部分を選んで文章にまとめましょう。
自己PRポイントを探す方法3つ!【就活に必須】
自分に関する情報をまとめるのが、自己PRをまとめるための第一歩です。しかし、自己評価が低い人は、この段階で二の足を踏んでしまう方は多いようです。そこでここでは、自己PRポイントを探す方法について詳しくまとめていきましょう。
先述したように、どんな人生を歩んできた人であっても、自己PRできるポイントは存在します。自分に一切PRすべきポイントがないという方ほど、以下の方法を使って自己PRできるポイントを探してみてください。
自己分析をする
まずは自分で自分のことを客観的に分析してみましょう。空白の紙に、「自分は〇〇な人間だ」ということを書き連ねてみましょう。こうすることで、自分がどんな人間なのかを再確認できます。
このときに書くものは、「ダメ」や「良い」といった抽象的なものではいけません。ダメなところを書くにしても、「何が」ダメなのか、「何が」良いのか、具体的に書きましょう。具体的なことを書くことで、より深く自分を分析できます。
一通り「〇〇な人間だ」という分析を書けたら、それをネガティブなものとポジティブなものにわけましょう。ポジティブなものは、そのまま自己PRポイントとして使えるものです。ネガティブに感じられるものも、その意味を別の方向から見ることでPRポイントとして使えます。
例えば、「遠慮できない人間」なら「距離をうまく縮められる人」と言い換えられますし、「態度」なのであれば「マイペースに物事を進められる」といえます。「一貫性がない」のであれば「人の意見を尊重できる」「フレキシブルに動ける」といえるでしょう。
このように、自分が短所だと感じる部分も、ある方向から見れば長所です。自己分析をして短所ばかり見えてきてしまうという方は、ポジティブに見る練習もしてみてください。
自分の過去と現在から考える
自己PRをするポイントは、現在の自分だけではなく過去の行動からも探せます。自分が今までやってきたことから、自分の得意なことを思い出しましょう。
最初に思い出すべきなのは、「今までに褒められたこと」です。親・兄弟・友人・教師・他人、誰であっても構いません。今まで褒められたことを思い出してみてください。どんな些細なことでも構いません。何かポジティブに褒められたのなら、それを書きだしましょう。
例えば、「〇〇さんって、話しやすいよね」と何気なく友人に言われたことや、「努力してるね」と言われたこと、「〇〇さんの話はとてもわかりやすい」と褒められたことなどです。出来る限り、褒められた部分を書きだしてみましょう。
そして、書きだした部分から「なぜ褒められたのか」を考えてみましょう。「話しやすい」と褒められたのは「フレンドリー」だったか「聞き上手」だったのでしょうし、「話がわかりやすい」のは「情報をまとめて的確にまとめること」がうまかったからです。このように、過去に褒められたことから自分の長所を見つけてみるのも手段のひとつでしょう。
思い返してみても褒められたことが何もなかった場合は、今現在、自分が意識していることを書きましょう。例えば、「相手と話すときはわりこまないようにしている」「相手の話はきちんと聞く」などです。この例であれば「コミュニケーション能力が高い」という長所を割り出せます。
このように、自分の過去からでも長所を見つけられます。一見短所であっても、考えようによっては長所にすることもできるのです。自分の長所を見つけ、適切な方法で自己PRをしましょう。
他の人に聞いてみる手も
どうしても自分1人では長所を見つけられないという方もいるかもしれません。確かに、自己分析という作業は意外とつらいものです。特に自分に自信のない方にとって、自分を見つめなおすことすら大きな負担になってしまいます。
そんなときは、ぜひ他人を頼りましょう。特に付き合いの長い、身近な人に頼るのがおすすめです。付き合いの長い方は自分でも思ってもみなかったような強みを再発見してくれるからです。また、他人に良いところを言ってもらうことは、それだけでも自己肯定感を感じさせてくれます。
周囲に、そうした真剣なことを話し合える身内がいないという場合は、就活に携わるエージェントやハローワーク職員に相談してみましょう。こうした人たちは、いわば他人の良いところを発見するプロです。そのため、自分で見つけられない場合は頼ってみるといいでしょう。
就活をするときは企業が求める自己PRポイントを考えましょう【ない人はいません】
自分の良いところをアピールする際には、「企業が何を求めているのか」を意識しなければなりません。いくら自分にとってはすごいところをアピールしたとしても、それが企業の求めていないものであれば、相手は魅力的に感じません。
よって、自己PRでアピールする長所を決めるときは、「企業が求めているであろう」長所を選択する必要があるのです。
企業が何を求めているのか知る
企業が求めているものを端的に知りたい場合は、「企業の求める人材」を見ましょう。大抵はホームページに記載されているので、ここから企業がどんな人材を求めているのかを確認してください。
直接「〇〇がある人材」「〇〇ができる人材」と書いている場合もありますし、そうでない場合もあります。もし、はっきりと求めている人材が見つからないという場合は、業界の特質から考えてみるといいでしょう。
例えば、「営業業界」であれば「真面目で忍耐強い」人間を求めています。それは、営業という仕事が何度も断られ、場合によっては自己を否定されることもあるからです。よって、ストレス耐性の高い人間が求められています。
このように、企業が直接的に求める人材やあるべき社員の姿を定めていない場合は、業界の特徴や、業務の特質から理想の人間像を割り出してみるといいでしょう。
企業の求める長所を選ぶ
企業が求める長所を確認したら、次は自分が持っている長所の中で、最も企業が求めるものに近いものを選びましょう。どんな人であっても、企業に求められる長所を複数持っているはずです。自信を持って、自分の長所を選出しましょう。
就活で自己PRするときの意識。「長所がない・ある」ではなく「自分はどんな人間か」を伝えましょう
就活の自己PRの場において、多くの人が共通認識として持っている事実が、「自己PRの場はすごいことをした人が何かを発表する場である」ということです。確かに、自己PRの場は自分がこれまで努力してきたことを企業に伝え、それを評価してもらう場でもあります。
しかし、「すごいことをした人でなければ、自己PRはできない」という認識は間違っています。むしろ、自己PRの場は決して周りと差別化する必要はないのです。というのも、企業は決して「すごいこと」を求めているわけではないからです。
企業が求めているのは、「学生がどんな人間なのか」「何を熱心に取り組んできたのか」「自己分析がしっかりとできているのか」という3つの点のみです。もちろん、企業の業務に関わる実績や経験があれば、プラスの要素として評価されますが、それは絶対的な評価ではありません。
しっかりとした構文で、企業の教えてほしいことをしっかりと組み入れていれば、自己PR文はしっかりと評価されます。よって、大切なのは企業の教えてほしいことを意識して、それをはっきりと書くことといえるでしょう。
まとめ
自己PR文のメインにする自分の長所が「ない」と考えてしまう方は意外と多くいるようです。しかし、自分の人生を思い返してみたり、あるいは自分が短所だと思っているところを反転させることで、自己PR文のメインとなる長所を探せます。
誰でも自己PR文のメインにできるような長所はもっています。大切なのは、それを発見してプロデュースし、相手に好意的に伝えることです。企業の面接官も、いかに自己分析をして適切な方法で自己PRができるのかを見ています。それを理解して、「自分にはPRできる要素がない」と悩まず、自分の長所を探してみましょう。