まつ毛パーマは、1日中きれいなカールが保て、毎日のメイクも楽になることで女性の間で人気になっています。ですが、その人気とともにまつ毛パーマのアレルギーによるトラブルも増えています。
今回はそんなまつ毛パーマによるアレルギー症状とトラブルについてご紹介していきたいと思います。
目次
まつ毛パーマとは
まつ毛パーマとは、まつ毛にパーマをかけることによってカールをつける方法です。日々のメイクで、ビューラーが必要なくなるので時短になります。まつ毛エクステと比較すると安価に短時間ででき、メイク落としにクレンジングオイルが使用できるというメリットもあります。
まつ毛パーマの手順
①目元に保護のためのテープを貼る。
まず、目元のまつ毛以外の部分に薬剤が付かないように、保護用のテープを貼り目元を保護していきます。
②まつ毛をきれいにする。
まつ毛に付いている皮脂や、メイクの汚れなどを落としていきます。これはきれいにカールをかけるために、薬剤をよく浸透させていくのに大切な工程です。
③ロットにまつ毛を巻きつけていく。
ロットにまつ毛を巻き付けていきます。こと時にまつ毛が曲がったり重なったりしないよう、1本1本真っ直ぐにしてロットに巻き付けていきます。
④まつ毛にパーマ液1を塗る。
パーマ液は多めにまつ毛の上に塗っていきます。この時に目に入らないように、まつ毛の根元のギリギリ上のあたりから塗ります。パーマ液1を塗ったら10分から15分程度おいておきます。
⑤ パーマ液1を落として、パーマ液2を塗る。
時間になったら、コットンなどでパーマ液1を拭き取ります。拭き取ったらパーマ液2を塗る前にまつ毛の流れを整えておきます。まつ毛をきれいにしたら、今度はパーマ液2を塗っていきます。パーマ液2を塗ったら、また15分程度おいておきます。
⑥パーマ液を落としてまつ毛をケアする。
時間になったらパーマ液2をしっかり落とします。まつ毛の美容液などを塗ってケアをしてから終了になります。
まつ毛パーマの仕組み
まず、ロットにまつ毛を巻き付けた状態で、1つ目の薬剤によりまつ毛を構成しているSS結合(シスチン結合)というタンパク質の結合を切断します。一度切断されることで、ロットの形状に沿った形に配列が変わります。その状態で今度は2つ目の薬剤により、再度切断された結合をつなぎ合わせることで、まつ毛自体にカールがかかるという仕組みになっています。
薬剤を塗ったからといって全てのSS結合が切断されるわけではなく、強い薬剤でも実際に切断されるのは全体の20%程です。それ以上結合が切られると髪へのダメージがかなり強くなってしまいますが、逆に切断される結合が少ないとパーマのかかりが弱くなってしまいます。
アレルギー?まつ毛パーマによるトラブル
まつ毛パーマによるトラブルにはどのようなものがあるのでしょうか。
目の中にパーマ液が入る
まつ毛パーマをかける際にパーマ液が目の中へたれるように入ってしまうことで、目が痛くなったり、充血してしまうことがあります。さらには角膜に傷がついてしまい、完治するまで長くかかることもあります。
顔やまぶたへの付着
パーマ液が直接皮膚に接触してしまうことで、赤く腫れてしまったり、火傷のような水ぶくれが発症する可能性があります。すぐに症状が出なくても、翌日以降に目元の腫れが出てくることもあるので、注意が必要です。
まつ毛がチリチリに
まつ毛のカーブや長さに合っていないロットを使用すると、まつ毛が折れる原因になります。さらには、まつ毛がチリチリになってしまうこともあります。これらは、施術者の経験不足により、ロットに巻き付ける時にまつ毛の毛先まで丁寧に扱わないことで起きてしまいます。折れたりチリチリになったまつ毛を修復させることはできますが、時間がかかりダメージの原因になってしまうので、ある程度期間をおく必要があります。
まつ毛パーマの薬剤によるアレルギー反応
まつ毛パーマの薬剤によるアレルギー反応について解説します。
接触皮膚炎
特定の物質に直接触れることで皮膚に炎症が起きることを接触皮膚炎と言います。発疹は非常にかゆく、特定の部位に限定され、しばしば境界がはっきりしています。
まつ毛パーマによる接触皮膚炎の場合、薬剤に含まれる化学物質により皮膚が損傷されることで起こります。
皮膚に付着後数分以内に変化をもたらすものもあれば、時間が経ってから症状が現れるものもあります。刺激の極小さな石けんや洗剤でも、頻繁に使用したり長時間使用したりすると、人によっては皮膚が刺激されることがあります。刺激物に対する皮膚の感度は人により様々ですが、他の要因として、年齢や湿度や温度といった環境があります。
アレルギー性接触皮膚炎
皮膚に触れた物質に対して、体が有害であると判断することで、免疫系が反応を起こして発生します。皮膚が問題の物質に触れると、皮膚がその物質に対して敏感になります。物質に一度触れただけで敏感になることもあれば、何度も触れなければ生じないこともあります。皮膚が物質に対して敏感になると、次にその物質に触れると4~24時間以内に強いかゆみと皮膚炎が生じます。人によっては、特に高齢者では、反応が生じるまで3~4日かかることもあります。
症状
どちらの接触皮膚炎でも、発疹は様々で、軽度の赤みから、重度の腫れと大きな水ぶくれまであります。ほとんどの場合、発疹の中に水ぶくれがみられます。発疹は物質に触れた部位にのみ生じます。しかし、発疹は初期には皮膚の薄く敏感な部位に生じ、後に厚い部位や物質とあまり触れていない部位に生じて、次第に発疹が広がっていくようなイメージです。
まつ毛パーマによるアレルギーを防ぐためには
まつ毛パーマによるアレルギーを防ぐ方法は以下のとおりです。
事前にパッチテストを希望する
初めての方でアレルギーの不安がある方は、予約時にパッチテストを希望する旨を伝えておきましょう。パッチテストをする場合は、手首などの皮膚が薄い部分にパーマ液を塗布し、数分置いて拭き取ります。そこから数日様子を見て、腫れや赤みが出なければ後日全ての施術を行います。
目元の保護をしっかりする
アレルギーは、パーマ液の皮膚への接触によって起こります。皮膚への接触を極力避けるために、目元をしっかり保護する必要があります。テープで保護するのはもちろんですが、目の周りにワセリンなどを塗って保護していくことも有効です。
アレルギーが起きてしまった場合にはすぐに病院へ
アレルギーが起きてしまった場合にはすぐにかかりつけの病院へ行きましょう。その際にはサロンで使用したパーマ剤の商品名とメーカーを聞いて控えておくと、その後の処置がスムーズかもしれません。
まとめ
まつ毛パーマはとても手軽にできて、日頃のメイクも楽になるので人気のオシャレですが、薬剤を使用しての施術なので、目や皮膚のトラブルを起こすリスクはゼロではありません。まつ毛パーマを初めてする方は、事前のパッチテストをおすすめします。
もしアレルギーが起こってしまった場合は、早めに病院へ行って適切な処置をしてもらいましょう。目は特に体の中でも大切な部分なので、まつ毛パーマで赤みや腫れを起こしてしまう方は、無理に続けないということも必要です。