おサイフケータイは日本のキャッシュレス決済の先駆けとなった存在でとても便利です。しかしよくある勘違いで、simフリー端末ではおサイフケータイが使えないという話があります。結論から申し上げるとsimフリー端末でも、おサイフケータイは使うことができます。しかし実際にsimフリー端末でおサイフケータイが使えないこともあります。その理由が複雑なためsimフリー端末ではおサイフケータイが使えないと言われています。
そこで今記事ではおサイフケータイの仕組み、simフリー端末の仕組みを解説します。仕組みが分かってしまえば、なぜ使えないのかも簡単に理解できます。最後に具体的な解説も加えてますので、ぜひ最後まで読んでいって下さい。
目次
そもそもおサイフケータイとは? 日本で開発された電子決済
おサイフケータイとはその名の通り、サイフの中に入っているようなカード類、少額の現金がケータイに入っているサービスの総称です。日本ではEdy、IDをはじめSuicaやPayPayなどもおサイフケータイの中に含まれています。様々な電子決済サービスの総称としておサイフケータイと呼ばれているということです。このおサイフケータイですが、日本におけるキャッシュレス決済の先駆けとなったサービスです。
そのおサイフケータイの特徴としてタッチすることで支払いをすることがあります。一般的なクレジットカードや電子マネーは、何かしらを読み取って支払いをする必要があります。ではおサイフケータイはなぜタッチして支払いができるのでしょうか?
仕組みとしては、おサイフケータイの中にはFeliCaと呼ばれているICチップが入っています。そのチップが反応して支払いがおこなわれるという仕組みです。このFeliCaですが、ソニーが開発して日本ではかなり身近なものになっています。特に使われているものにSuicaがあります。改札をタッチして通ることができるのは、おサイフケータイ同様FeliCaのおかげだったということです。
実はFeliCa以外にもある、おサイフケータイを使う方法
ここまでおサイフケータイがFeliCaという技術を使って、利用できることを解説しました。しかし、もしFeliCaが含まれていないスマホでおサイフケータイを使いたいときはどうすればいいのでしょうか。今回はFeliCaなくてもおサイフケータイを使う方法を紹介します。(今回の方法はすべてのFeliCa未対応のスマホでできるとは限りません。あらかじめご了承ください。)
その方法はNFCと呼ばれる機能を使う方法です。NFCとは国際的な近距離通信の規格で、世界では主流の通信方法です。このNFCという機能がスマホに使われている場合、おサイフケータイの代わりとして使うことができます。このNFCですが、現在すべての電子マネーに対応しているわけではありません。そのため完全におサイフケータイの代わりになるわけではないので注意が必要です。
NFCで使える電子マネーとして有名なものはSuica、楽天Edyがあります。特にクレジットカードを楽天Edyと提携することで、多くの電子マネーの代わりに使うことができます。もし使いたいスマホがFeliCaに対応していないときは試してみてください。
このように裏技みたいな方法がありますが、現在おサイフケータイを使えるスマホは一体どれぐらいあるのでしょうか。そもそもsimフリース端末でおサイフケータイを使うことができるのでしょうか。次はsimフリー端末とおサイフケータイの関係について解説していきます。
simフリー端末とは? 普通の端末とどう違うの?
次にsimフリー端末について解説します。simとはスマホ固有の情報を記録するメモリのことで、小さなカード上のものです。このsimカードには電話番号のような、人によって違う情報が記録されています。スマホを買い替えるときに、電話番号を引継げるのはこのsimカードのおかげです。このようにスマホには必ずsimカードが入っており、スマホを使うためには必要です。ではsimフリーとはどのような状況でしょうか?
simフリーとはスマホにsimカードが入っていない状態で売っているスマホのことです。これは中古品という意味ではなく、初めからsimカードが入っていない状態で売っているスマホのことです。本来simカードが入っていないスマホは使うことができず、仮に今手元にあるスマホのsimカードを外してもsimフリー端末にはなりません。それはスマホ本体にsimロックと呼ばれるロックがされているからです。
そのsimロックがされていないスマホがsimフリー端末です。simフリー端末とはsimカードが入っていなくて、さらにsimロックがされていない端末を表す言葉です。このsimフリー端末の特徴として好きなsimカードを使うことができます。例えば日本で取り扱っていない端末を購入して使いたいときにsimフリー端末は使います。この場合端末をsimフリーで購入し、simカードだけ契約することで使うことができます。
それ以外にも中古のsimフリー端末を購入して、simカードだけ契約することで安くスマホを使うこともできます。このsimフリー端末ですが、細かな制約があり、誤解されやすいものです。今記事のタイトルであるsimフリー端末でおサイフケータイは使えるか、これもよくされる質問です。結果としてはおサイフケータイを使うことはできますが、いくつかの条件を満たす必要があります。
simフリー端末でおサイフケータイを使う条件とは? 注意すべき点を解説
ではおサイフケータイを使うために必要な条件は一体なんでしょうか。simフリー端末でおサイフケータイを使うには、大きく分けて2つの条件があります。今回はそれを解説していきます。
端末の種類に注意、iPhoneでは使えないこともある
1つ目の条件はsimフリーの端末です。現在日本では100種類以上の端末があり、そのほとんどがsimフリーで購入することが可能です。しかし、simフリー端末の中にはおサイフケータイが対応していないものも多くあります。そのため端末の種類をしっかり見極める必要があります。今回は主要のsimフリー端末でおサイフケータイが使えるかどうか、一覧にして紹介します。
おサイフケータイが使える端末
- iPhoneシリーズ(7以降のモデル)
- AQUOSシリーズ(sense2、sense3、zeroなど)
- Xperiaシリーズ(5以降のモデル)
- Galaxyシリーズ(Note10、S10以降のモデル)
- ARROWSシリーズ
- Renoシリーズ
- HTCシリーズ
おサイフケータイが使えない端末
- iPhoneシリーズ(6以前のモデル)
- ZenFoneシリーズ
- HUAWEIシリーズ
- Xiaomi Mi Noteシリーズ
- 発売が古いスマホの一部
有名なところをあげるとこのようになります。大まかにまとめると国産スマホに関しては、ほとんど全部がおサイフケータイに対応しています。またiPhoneシリーズは7以降に関してはFeliCaに対応、もしくはそれに準ずるサービスが使えるので問題なさそうです。(iPhone版おサイフケータイは一般的にapple payと呼ばれています。違いについては別記事を参考にしてください。)
海外製のandroidについてはメーカーごとやシリーズごとに、おサイフケータイの対応が違います。特に台湾製androidで世界的に有名なZenFoneシリーズは、おサイフケータイに対応していないものも多いので注意が必要です。このようにおサイフケータイを使うための条件として、必ず対応しているsimフリー端末を購入することが必要です。実際に購入するときは必ずFeliCaに対応しているか、確認してから購入するのを忘れないようにしましょう。
契約内容にも注意、おサイフケータイが使えない理由
2つ目の条件は契約や設定方法についてです。1つ目で紹介したsimフリーの端末の条件を満たしていれば、おサイフケータイを使うことができます。しかし、実際に使ってみようとすると使えないことがあります。ここではなぜ使えないのかについて詳しく理由を解説します。おサイフケータイが使えないとき、チェックしたいことは2つあります。それは本体の設定と契約についてです。
多くのスマホの場合、おサイフケータイを使うときに設定にて個別に機能をonにする必要があります。この機能をonにしないとFeliCaにて近距離通信をおこなわないので、結果的におサイフケータイが使えなくなります。よくあるアプリの設定をしたのにおサイフケータイが使えないのはこれが理由です。必ず設定→機能を確認するようにしましょう。
そして契約についてです。特に未成年者やご年配の方が、家族のスマホの子機として契約するときは注意が必要です。子機としてスマホを契約したときは、スマホの機能に制限がかかることがあります。その制限の中にはおサイフケータイを始めとした、電子マネー機能が含まれることがあります。個別の電子マネーを設定し、機能をonにしたのに使えないときは一度スマホの契約を確認するようにしましょう。
まとめ simフリー端末でもおサイフケータイは使える
まとめとして今記事ではsimフリーのスマホで、おサイフケータイを使う方法を解説しました。おサイフケータイの仕組みを解説し、simフリーとおサイフケータイの関係性、実際におサイフケータイが対応しているsimフリー端末を紹介しました。今後simフリー端末という販売方法は増加すると言われているので、今記事の内容を理解しておサイフケータイを使えない機種を間違って買わないように気を付けましょう。