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「縛りなし」って本当?格安SIMおよび大手キャリアの現状

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最近ニュースでも話題になっている「携帯通信プランの利用期間縛り契約の削除」。

いわゆる2年縛りといった、他者への流出を防ぐために違約金を設けるといった規則に見直しの動きがあります。

2019年10月から法律が改正されて、通信キャリアは契約期間縛りのない(または違約金が少額)のプランを新たに用意しました。

そこで本記事では、契約期間縛りが現状(2022年2月時点)どうなっているのかまとめてみたいと思います。

格安SIMの契約期間・解約金は縛りなしの流れ

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通信業界では2年間縛りといった期間縛りの契約を見直す動きが活発化しています。

2019年10月からは大手キャリアでも2年間縛りでは無い通信プランも用意されており、以前よりも気軽に途中で解約しやすくなりました。

大手キャリアは契約期間の縛りなしへ

2019年10月から、大手各キャリアは契約期間の縛りがないプランを発表しています。

NTTドコモ

NTTドコモは契約期間の縛りがないプランと2年間の定期契約プランの2種類を導入。例えば「ギガホ」プランを契約した場合、月額7,150円(縛りなし)と月額6,980円(2年縛り)の2パターンから選べます。

ただし2019年9月30日以前に申し込んだ人は、次回更新月まで待たないと違約金が発生するようです。詳しくは公式サイトをチェック。

au

auは2年間縛りを継続するものの、違約金が1,000円になる「2年契約N」を発表しました。ただし従来の「2年契約」ユーザーは更新月以外に解約すると違約金(9,500円+税)が発生するので注意しましょう。詳しくは公式サイトをチェック。

ソフトバンク

2019年9月13日から、2年縛りなしプランと縛りありプランの2種類を受付しています。

ソフトバンクは契約した時期やプランによって更新月や契約解除料が変わるので、My Softbankから契約状況を確認してみましょう。

完全に縛りがない格安SIMプランもある

大手キャリアだけでなく、格安SIMも契約期間の縛りが安全になり通信プランもあります。

その多くはデータ通信のみのプランであることが多いですが、中には音声通話プランでも完全に期間縛りがないプランもあります。

また基本的に2019年10月以降に新規申し込みしたユーザーであれば、ほぼすべての通信キャリアで契約期間縛りがない(もしくは違約金が少額)といったケースが多いです。

格安SIMによっては解約金が発生するケースもある

残念ながら、いまだに契約期間による違約金縛りがあったりするプランもあります。

しかし違約金といっても1,000円程度に設定している格安SIMがほとんどです。以前は9,500円+税を請求されることが多かったので、かなり安くなりましたね。違約金が発生するといっても、解約(MNP転出)のハードルはかなり下がったと言えます。

とはいえ格安SIMを新たに契約するときは、契約期間縛りがあるかどうかについてもチェックしておきましょう。

縛りがない格安SIMとは真逆!縛り期間が長い格安SIM

蛇足ですが、参考までに「契約期間縛りが長い格安SIM」についても調べてみました。格安SIM選びの参考にしてください。

ただし2019年10月以降に新規申し込みする場合、多くの格安SIMは契約解除料がかからないケースが多いので安心してください。

楽天モバイルのスーパーホーダイ3年縛り【新規受付は終了】

楽天モバイルのスーパーホーダイでは、長期継続割引を受け取るかわりに最低利用期間を最長3年まで伸ばすことが可能でした。

ただしこの仕組みは2019年9月末で終了しています。10月以降に新規申し込みをしたひとは、利用期間にかかわらず契約解除料は無料です。詳しくは公式サイトをチェック。

UQモバイルの「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」

2019年9月以前にUQモバイルの「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」を契約した人は、2年間ごとの契約更新となります。よって更新月以外に解約する場合、契約解除料(9,500円)がかかります。

ただし10月以降に提供開始した「スマホプラン」では契約期間や契約解除料はありません。詳しくは公式サイトをチェック。

Y!モバイルの旧通信プラン

Y!モバイルのスマホ・ケータイ・ポケットWi-Fi向け通信プランでは2年間の契約期間縛りがありました。ただしこれらも2019年9月末をもって新規受付を終了。10月以降の新料金プランでは契約期間の縛りが無くなりました。

詳しくは公式サイトをチェック。

縛りなしでも要注意!MNP転出料が高い格安SIM

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契約解除手数料が必要ない、と安心するのはまだ早いです。格安SIM会社によっては契約解除料がない代わりにMNP転出料を高額に設定している会社があります。

大手キャリアのMNP転出料は2~3,000円

参考値として、大手キャリアのMNP転出料を紹介します。

  • NTTドコモ・・・2,000円(税別)
  • au・・・3,000円(税別)
  • ソフトバンク・・・3,000円(税別)

 

以下では大手キャリアよりも高額なMNP転出料を設定している格安SIMを紹介します。

ただし2019年10月以降は各社ともMNP転出料を下げており、高額な手数料に気を付けるべき人は少なくなっています。

mineoの旧プラン利用者は要注意

mineoと2019年9月末までに契約した場合、12カ月以内にMNP転出する場合は契約解除料が10,450円(税込)発生します。大手キャリアの3倍以上と考えると、かなり高額ですよね。

ちなみに2019年10月以降に契約した人は、利用期間問わず一律3,300円(税込)となります。

イオンモバイルを90日以内に解約する場合は注意

2018年7月1日以降に契約し、契約日から90日以内に転出する場合は15,000円(税抜)の手数料が発生します。3か月以内にMNP転出するユーザーはあまり多くはないかと思いますが、注意しておきましょう。

ちなみに91日以降にMNP転出する場合は3,000円(税抜)の手数料が発生します。

BIGLOBEモバイルを1年以内に解約する人

BIGLOBEモバイルでは12カ月目までに契約解除する場合、契約解除料が発生します。

2019年9月末までに契約した人は8,000円(税抜)、10月以降に契約した人は1,000円(税抜)の契約解除料が発生します。

またMNP転出料も、期間にかかわらず税別3,000円が発生します。詳しくは公式サイトをチェック。

「縛りなしで他の格安SIMも使いたい」と思ったあなたへ

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「細かい利用期間の縛りや契約解除料を気にせず、格安SIMを使いたい」と思ったあなたへ。

下記では利用期間の縛りを完全に無くして多くの格安SIMと契約する方法について解説します。

データ通信プランは各社ほぼ縛りがない

音声通話にこだわらないのであれば、データ通信プランのみ利用すると言う方法もあります。

格安SIMのデータ通信プランのほとんどは利用期間の縛りがありません。よって好きなときに解約できます。

とは言っても音声通話がないと、様々な場面で不便を被るケースもあります。音声通話プランだけ格安で押さえておき、サブのスマホやルーターなどを活用して、データ通信料を安く抑えるなど、工夫が必要です。

電話番号が変わってOKなら手数料をカットできる

音声通話の番号が変わっても問題ないのであれば、そもそもMNP転出をしないと言う選択肢もあります。

MNP転出をしない場合、音声通話を利用するのであれば、格安SIMとの新規契約になります。

新しい電話番号を登録し直す手間は発生しますが、MNP転出料が発生しないのは魅力的ですね。

この方法であれば、MNP転出料を支払わずに格安SIMを乗り換えることが可能です。

格安SIM2社以上と契約はあり?

複数の格安SIMと契約するのは、何も問題ありません。

ただし格安SIMは追加発行が可能なので、一つの格安SIMと契約してデータ通信量を共有したほうがお得に運用できます。

とはいえ他社のカウントフリー・オプションや通話し放題プランを組み合わせることで、お得に通信できるのも事実です。2台持ちもしくはSIMカードの管理の手間が気にならなければ、2社以上の格安SIMと契約はありです。

複数SIMならデュアルSIM対応のスマートフォンがおすすめ?

中華スマホに多いですが、1台のスマホで2枚のSIMカードを挿入できる「デュアルSIM」に対応したスマートフォンもあります。

たとえば1枚のSIMカードは通話し放題プランと契約、もう1枚のSIMカードは大容量データ通信プランと契約、といった組み合わせが可能です。格安SIMを2枚導入するのであれば、デュアルSIM対応スマホを検討してみませんか?

格安SIMを1年以上使うなら縛りなしに固執する必要なし

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またそもそもの話ですが、契約した格安SIMを最低1年以上使うつもりであれば、特に契約期間の縛りなしに注目する必要は無いかと思います。

縛りのある格安SIMでも最低利用期間が12か月に設定

2019年9月末以前の通信プラン、また今現在も契約期間縛りのある格安SIMの多くは最低利用期間を「12カ月以下」に設定している会社が多いです。

短期間ですぐにMNP転出を繰り返す、といった利用方法をしない限り、2022年現在は格安SIMを非常に乗り換えやすくなっています。

解約金をサポートしてくれる格安SIMに乗り換えるべき?

不定期で開催されているキャッシュバックキャンペーンのなかには「解約手数料・MNP転出料を負担」してくれるモノがあります。またキャッシュバックキャンペーン自体の金額が転出に必要な費用より上回っていれば、それだけでもお得ですよね。

タイミングにもよりますが、狙えるならキャッシュバックキャンペーンを利用してお得にMNPを狙ってみましょう。

まとめ:「縛りなし格安SIM」は特別なモノではない

いかがでしたか。

2019年10月を皮切りに、通信キャリア各社は違約金・契約解除料の大幅見直しを実施しました。旧プランを申し込んでいる人に対しても「新プランに移行する場合は違約金が発生しない」などの救済措置が設けられており、いよいよ本格的に通信キャリアを移動しやすい時代がやってきましたね。

とはいえ短期間でMNPを繰り返すユーザーには高めの手数料が設定されていることも事実です。できれば半年ぐらいは今の格安SIMを使い続けるつもりで契約しましょう。