「格安SIMって通信速度が遅くなるケースがあることで有名だけど、音声通話品質もキャリアより悪いのかな?」
このような疑問を持った方へ、本日では格安SIMの音声通話品質はキャリアより劣るのか、というテーマで解説していきます。
結論ですが、音声通話であればキャリアの回線と品質は全く変わりません。ただしデータ通信を使って通話する場合、混雑時などは通話品質が下がります。
しかし中には、データ通信の通話でも品質が保たれている格安SIMもあります。詳しくは本記事内で紹介しますので、ぜひご一読ください。
目次
格安SIMの音声通話品質はキャリアより悪いのか?
結論ですが、音声通話であれば格安SIMでもキャリアでも音声品質は変わりません。
ただしSkypeやLINE電話といったデータ通信を使った通話だと、混雑時などに通信品質の低下リスクがあります。
格安SIMの音声通話品質はキャリア品質と同じ
SIMごとに割り当てられている固有の電話番号、これらは音声通話と呼ばれる通話サービスです。
音声通話はデータ通信とは別の専用回線を利用しているので、大手キャリアでも格安SIMでも使用している電話回線は同じです。
よって格安SIMでも音声通話は大手キャリアと同じ通話品質です。
データ通信を利用した無料電話は品質に差が出る
一方でLINE電話やSkypeといったデータ通信を利用した通話サービスの場合、格安SIMだと通話品質に差が出るリスクがあります。
音声通話とは異なり、データ通信を利用した通話技術のため、単純にデータ通信の速度が遅くなれば通話品質の劣化につながります。
もちろんデータ通信の速度が速ければ大手キャリアとは変わりませんが、混雑時にデータ通信を利用した通話をすると、通話品質の劣化が見られます。
通話料金は格安SIMも大手キャリアも同じ
通話品質と同じくらい気になるのが通話料。じつは大手キャリアも格安SIMも、通話料金は変わりません。
スマホから音声通話する場合、30秒で20円がかかります。高いですよね。
ただし格安SIMによっては「家族間通話だけ安い(IIJmio)」「通話し放題の10分がオーバーした分は安くなる(楽天モバイルなど)」といった格安SIMもあります。
とはいえ、大手キャリアは完全に通話し放題のプランが用意されており、家族間通話は無料です。料金こそ高いものの、サービスの質では大手キャリアのほうが優れています。
格安SIMで高品質な音声通話をする方法
「格安SIMを利用しつつ、できるだけ高品質な音声通話をしたい」と考えている人へ向けて、下記では格安SIMでも高品質な音声通話をする方法について解説します。
格安SIMで高品質な音声通話をする方法1:定額カケホーダイの音声通話プランを選ぶ
格安SIMの中には、一定時間の間だけなら音声通話をかけ放題のプランがあります。
このプランはIP電話ではなく音声通話が対象のため、大手キャリアと変わらない通話品質を確保することができます。
ただしデメリットとして、一回あたりの通話時間の上限が決まっているプランがほとんどです。
3分以内、5分以内、10分以内等で通話が終了するなら問題ないでしょう。しかし1階の通話の10分以上になるようであれば、あまりお勧めできません。
格安SIMで高品質な音声通話をする方法2:サブブランドの格安SIMを選ぶ
ワイモバイルやUQモバイルといった大手通信キャリアのサブブランドが提供する格安SIMは、通信速度は比較的安定しています。
格安SIMだと朝や夕方の通学時間帯、お昼時の12時から13時ごろ、インターネットが非常につながりにくくなります。しかし上記のサブブランドの提供する格安SIMは、混雑時間帯も通信速度が低下しにくいです。
その結果、LINE電話などのデータ通信を利用した通話サービスも問題なく利用できます。
格安SIMで高品質な音声通話をする方法3:混雑時間帯を避けて電話する
最後はどの格安SIMでも言えることですが、通学時間帯やお昼の混雑時を避けてデータ通信するのがおすすめです。
データ通信を利用した通話サービスなら通話料金も安く済みますし、音声品質も問題ありません。
通話品質が悪くなる時間帯がある、と言うリスクはありますが、最も手軽かつ安価に格安SIMで音声通話を実現する方法ではないでしょうか。
高品質な音声通話が可能な格安SIM3選
下記では高品質な音声通話ができる格安SIMを3社ほど紹介します。
高品質な音声通話が可能な格安SIM1:UQ-mobile
UQモバイルはauのサブブランドとして、大手キャリアよりも安いのに通信品質が安定しているのがセールスポイントです。au回線を利用しており、通信速度の速さは格安SIM業界の中でも評判です。
また通話し放題サービス「おしゃべりプラン」を契約すれば、1回5分以内の通話が(国内通話なら)何度かけても無料となります。他の格安SIMだと「3分以内かけ放題」「10分以内かけ放題」と選べるところが多いので、UQモバイルにはもう少し通話し放題プランの選択肢を増やしてほしいですよね。
とはいえ安定した通信回線と音声通話かけ放題プランがあるので、とてもおすすめの格安SIMです。
高品質な音声通話が可能な格安SIM2:Y!mobile
Y!モバイルの提供している「スマホベーシックプラン」はS、M、Rのどのプランを利用しても1回10分以内の国内無料通話サービスを提供しています。またY!モバイルはソフトバンク回線をそのまま利用しているので、通信速度も安定して早いのが特徴。
割引などを利用しない状態だと、最低月額料金が月3GBで2,680円と若干高いのがネックです。しかし「10分間通話し放題」「ソフトバンク回線をそのまま利用している」ことを考えるなら妥当な値段ですよね。
できるだけ通信費を抑えたいけど、通話品質や通信速度を我慢したくない人におすすめの格安SIMです。
高品質な音声通話が可能な格安SIM3:楽天モバイル
楽天モバイルの提供するオプション「楽天でんわ10分かけ放題」は、契約すると「楽天電話アプリ」を利用した10分以内の通話が何度かけても無料になります。
また通信プランの一つである「スーパーホーダイ」を契約すると、通信速度に規制がかかっても最大1Mbpsの高速通信が可能になります。またスーパーホーダイを契約すれば、10分かけ放題サービスも付属しています。
スーパーホーダイはドコモ回線のみ対応という点がネックですが、通話やデータ通信をたくさん利用する人は楽天モバイルの「スーパーホーダイ」もしくは「10分かけ放題サービス」オプションがおすすめです。
格安SIMの音声通話品質に関する疑問と答え
最後に、格安SIMの音声通話品質で皆様がよく疑問に思うとその答えについて回答したいと思います。
格安SIMの音声通話品質に関する疑問1:定額カケホーダイならずっと電話できる?
結論ですが、自分の契約しているプランの内容をよくチェックするべきです。
格安SIMの場合、通話し放題サービスを契約していなければ時間に応じて通話料が請求されます。通話し放題プランを選択しても、一般的には「3分間のみ通話し放題」「10分間のみ通話し放題」などと、一定時間内限定で通話し放題といったプランが多いです。
対策としては、所定時間内をオーバーしないように通話を終える、もしくは(格安SIMではありませんが)大手キャリアが提供している「時間無制限の通話し放題サービス」を利用することが考えられます。
格安SIMの音声通話品質に関する疑問2:LINE電話をよく利用するけど、おすすめの格安SIMってある?
LINEをよく利用するなら、LINEの通信量がカウントされない「LINEモバイル」をお勧めします。
LINEモバイルは、LINEのメッセージ送受信、通話、その他LINEアプリを利用した通信量をカウントしない「カウントフリー」サービスに対応しています。
また格安SIMではLINEモバイルのみ、LINEの年齢認証に対応しています。これによって格安SIMでは唯一、LINEでID検索を利用することができます。
よってLINE電話をよく利用するならLINEモバイルをおすすめします。
格安SIMの音声通話品質に関する疑問3:10分以上の音声通話を頻繁にするけど、結局なにがおすすめ?
結論ですが、大手キャリアと契約して通話し放題プランを契約することをお勧めします。
今までは細かいテクニックについて書いてきましたが、結局のところ携帯電話として1番使い勝手が良いのは音声通話です。IP電話も節約方法としては有効ですが、通話品質がデータ通信状況に依存するのは大きなデメリットです。音声通話を気兼ねなく利用したいなら大手キャリアと契約して、通話し放題プランを選択しましょう。
格安SIMは通信料を節約するのにとてもお勧めです。しかし通信の安定性や音声通話を対応するユーザにとっては、必ずしもお勧めできません。
まとめ:格安SIMでも高品質な音声通話は可能
いかがでしたか。
音声通話品質が気になって格安SIM導入を見送ってきた人も、これなら格安SIMと契約しても良いかなと思ったのではないでしょうか。格安SIMの通話料金は、以前はかけ放題プランもなく非常に高いものでした。
しかし最近では、時間制限付きですが音声通話かけ放題に対応している格安SIMは少なくありません。またデータ通信を利用した音声通話なら、混雑時間帯を避けて利用すれば、大手キャリアと変わらない通話品質を確保できます。
まとめると、あまり音声通話を使わない人や、10分以内に電話を終える人であれば、格安SIMで音声通話をしても全く問題ありません。一方で10分以上の電話を頻繁にかける人は、大手キャリアの完全無制限かけ放題プランの利用をお勧めします。