「あれ、格安SIMでもSMSはつけた方が良いのかな?でも月末通信料が若干高くなるし…どうしよう。」
格安SIMで通信プランを選択するときに、SMSをつけるべきか悩んだ人は少なくないかと思います。
スマートフォンを日常的に利用していて、SMSを頻繁に利用する人というのも多くはないですよね。なのでSMSをつけない通信プランを契約する人もいるのではないでしょうか。
しかし多くのスマートフォンユーザーは、実はSMSはつけておいた方が無難です。SMSはショートメッセージを送るだけでなく、SNSのアカウント認証にも活用されるからです。
月額通信料金は若干高くなりますが、安心してインターネットを使うためにもSMSはつけておいた方が無難です。
目次
そもそも格安SIMのSMS機能とは?
SMSとは「ショートメッセージサービス」の略称で、格安SIMに限らず大手キャリアでも提供されているサービスです。
ショートメッセージを送る機能がSMS
SMSとメールの違いは、相手のメールアドレスが分からなくても送れるかどうかです。
メールは相手のアドレスを指定してメッセージを送信するのに対し、SMSは相手の電話番号でショートメッセージを送るサービスです。
またメールは長文やデータの貼付なども可能ですが、ショートメッセージはあくまで短い文章を送ることしかできないといった違いもあります。
本人確認の手段
SNSやWebサービスの多くでは、SMSを活用した本人確認を実施しているサービスも少なくありません。
もちろん本人確認を実施しなくても多くのWebサービスは利用できます。とはいえ近年SNSアカウントの乗っ取り事件など、インターネット関連の犯罪は増加傾向にあります。自分のアカウントを保護するためにも、SMSを利用して本人確認を実施し、セキュリティーを高めておくことが肝要です。
SMS通信量は文字数によって決まる
じつはSMS、データ通信とは異なる通信方法です。よってSMSを送信するには、文字数に応じてSMS送信料金がかかります。
※SMSを受信する場合は無料です。
SMS料金は会社によって異なります。また国内か海外かによっても利用料金が変動します。SMSをたくさん送信する場合は利用料金に注意しましょう。
音声通話プランはSMSサービスが標準搭載
多くの格安SIMの通信プランは、下記の3つに大別されます。
- データ通信プラン(SMS無し)
- データ通信プラン(SMSあり)
- 音声通話プラン
ここで気になるのが「音声通話プランはSMS無し・ありを選べないのか」ということです。
結論を述べると、音声通話プランには標準でSMSサービスがついています。よって音声通話プランでSMSなしといった契約方法はありません。
※2022年2月現在の状況です。
格安SIM契約時にSMS付きプランをおすすめする理由
下記では、格安SIM契約時にSMS付きプランをお勧めする理由について解説します。
格安SIMでもWebサービスでSMS認証できる
1番大きなメリットですが、格安SIMを利用すればSMS認証を活用してWebサービスのセキュリティーを高めることが可能です。
SMSを本人確認の手段として導入しているWebサービスは多いです。SMS付き通信プランなら格安SIMでも本人確認が可能なので、安心してインターネットのサービスを活用できますね。
格安SIMでSMS契約すればバッテリー消費を抑える
あまり知られていませんが、SMS契約をしていない格安SIMを利用すると、スマートフォンのバッテリー消費が早くなることがあります。なぜバッテリー消費が早くなるのかについて、下記にまとめてみました。
【なぜSMSがついていない格安SIMはスマホのバッテリー消費が早くなるのか】
- アンテナピクト問題・・・通話電波を受信できないため、スマホが「通信状態が悪い」と判断し、通信可能なのに端末側で「圏外」と表示してしまう。
- セルスタンバイ問題・・・アンテナピクト問題によって、スマホ側が「通話電波を探さなきゃ」となってしまい、電池を消耗してしまう。
ただし上記の問題は必ず発生する、というものではありません。端末や通信場所などの条件によっては発生するリスクがある、という程度です。
ただしSMSを付けるかどうかの判断材料になると思い、紹介させていただきました。
SMS付きプランで格安SIMの現在地取得が早くなる
現在地を取得するためにGPS利用の許可を求められた経験、スマホユーザーなら誰でもあるかと思います。よって「現在地取得にはGPSが必須なんだ」と思いがちですが、じつはGPS以外にもSMSが現在地取得に役立っています。
SMS付きの通信プランであれば、周辺の基地局情報を取得し、現在地取得にかかる時間を短縮することができます。
もちろんSMSがついていなくてもGPSさえあれば位置情報の取得は可能ですが、覚えておいて損はしない知識かと思い紹介しました。
※iPhoneやiPadのOSバージョンが古いと、SMS無しSIMだとLTE通信できない不具合もあるそうです。最新のiOSを利用していない人は注意しましょう。
格安SIMでもSMSが不要な人の条件
下記では格安SIMでもSMSが不要な人の特徴について解説します。
格安SIMでSMS認証しない人
SMS認証をしない人は、特に格安SIMでSMS付きプランを契約するメリットはないでしょう。
ただし本人確認できず、セキュリティーのリスクが残っているので、あくまで自己責任でお願いします。
サブ機を運用するための格安SIMと割り切っている
セカンドスマホに使う2枚目のSIMとしてなら、SMSを付ける必要はないでしょう。
ただし上述した通り、SMSは現在地取得を早めたりバッテリー消費を抑える効果も期待できます。セカンドスマホで何をするのか、用途をよく考えたうえでSMSをつけるかどうか決定しましょう。
【例外】格安SIM「LINEモバイル」ならSMSはいらないかも
格安SIMの一つ「LINEモバイル」をご存知でしょうか。名前のとおり、メッセージアプリ「LINE」が運営する格安SIMで、LINEの通信量がカウント対象外になる「カウントフリーオプション」に対応しているのが特徴です。
じつはLINEモバイル、LINEの本人確認にも対応しているのです。
「そんなの当たり前」と思うかもしれませんが、じつは大手キャリア以外でLINEの本人確認に対応しているのはLINEモバイルだけなのです。
LINEモバイルの本人確認は原則格安SIMでは利用不可
LINEモバイル以外の格安SIMだと、たとえSMSをつけていてもLINEの本人確認ができません。これはLINEがドコモ、au。ソフトバンクの3社とのみ本人確認するためのシステムを作ったからです。よって格安SIMを利用している限り、原則LINEの本人確認はできません。
LINEの本人確認ができないと、友達検索機能の1つである「ID検索」が利用不可となります。
他にも友達検索の方法はあるので、一般的な利用方法であれば不便することはまず無いかと思います。しかしそれでも不便に感じますよね。
LINEモバイルは格安SIMで唯一、LINEの本人確認に対応している
しかし上述のとおり、LINEモバイルは格安SIMで唯一LINEの本人確認に対応しています。よって18歳以上であればID検索機能も利用可能です。
LINEモバイルでは「データ通信プラン(SMS無し)」「データ通信プラン(SMSあり)」「音声通話プラン」の3つに大別されますが、LINEのみ利用するだけならSMS無しのデータ通信プランで十分でしょう。
なぜID検索は年齢制限があるの?
そもそもなぜLINEでは、SMS認証に対応していない独自の年齢確認手段を採用しているのでしょうか。
結論ですが、未成年LINEユーザーを保護するためです。LINE公式ブログには、LINE ID検索を利用禁止にした目的について説明されています。
LINEでは、利用規約で見知らぬ異性との出会いを目的とする利用を禁止していますが、非公認の掲示板などの誰でも利用することができるウェブサイトやアプリにLINEのIDを公開し合って、見知らぬ人とLINEで友だちになるケースがあります。このような利用は、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
そこで、青少年のLINEユーザーの皆さんをトラブルから未然に守るため、KDDI・NTTドコモ・ソフトバンクモバイルと協力し、18歳未満の方はLINEのID設定およびID検索を利用することができないよう部分的な機能制限を実施します。
引用:LINE公式ブログ
LINEでは友達追加の方法として「QRコード」や「ふるふる」があります。これらは相手の近くにいる、もしくは相手の連絡先が分かっているときに、はじめて相手を「友だち」として追加できます。
しかしID検索は相手のIDさえ分かってしまえば、見知らぬ人とも簡単に「友だち」として友だちになれます。
こうした状況を受けて、LINEは大手キャリア3社と独自の年齢認証システムを導入しました。
「大手キャリアの回線を利用しているから格安SIMでもLINEの年齢認証はできる」というのは誤りですので、注意しましょう。
まとめ:SMSは格安SIMでもつけておきましょう
いかがでしたか。
SMSサービスを利用した覚えのある人は多くはないかもしれません。しかし気づかないだけで、SMSサービスは私たちのスマートフォン通信において重要な役割を果たしています。
たとえデータ通信のみと割り切っていても、SMSがないと不便な思いをすることもあります。SMSを付けても月額で+100円程度なので、SMSはつけておいたほうが無難です。