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【例文あり!】上手な内定辞退の伝え方

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内定をいただいたら可能な限り早く企業側に回答をするように心掛けましょう。複数企業の選考結果と調整しながら回答をしたいところでしょうが、どんなに遅くても1週間を目処にしたいところです。どれくらい待ってもらえるかは、企業によって多少差異があると思いますが、早ければ早いほどに越したことはありません。

最もやってはならないことは、内定辞退を決めてしまっているにもかかわらず、一切の連絡をしないことです。企業が内定を出してくれるまでに、多大な労力と時間を費やしてくれたことを忘れてはなりません。そして、内定をもらった人の裏では、選考に漏れてしまっている方々の存在もあります。内定辞退を決めたら、早急に感謝の気持ちを胸に、心の底からお詫びの連絡をしましょう。

今回は、上手な内定辞退の伝え方について例文を用いながら説明します。

例文を参考に「内定辞退」を伝えるメリット

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内定辞退の例文について「電話」、「メール」、「手紙」の3パターンについて説明します。内定辞退を決めたら、可能な限り早く連絡するのが正解ですので、まずは「電話」で連絡します。その電話をフォローする意味合いで「メール」又は「手紙(詫び状)」を送ることが内定辞退を伝える自然な流れと言えるでしょう。

電話のメリットは、最も早く担当者に説明できることです。企業の採用活動は、非常に骨の折れる仕事です。内定を辞退する者が1名でも出てくるということは、その1名分の穴を埋めるための仕事が発生してしまうということになります。電話であれば、すぐに担当者に連絡を伝えることができ、即座に新たな内定者を選定するという業務に移行しやすいはずです。

メールと手紙は、タイムリーさに欠けますが、こちらもメリットはあります。担当者の業務を妨げず、学生が確実に内定辞退を伝達したという証拠として残ります。また、最近では、手紙で内定辞退を連絡するケースはそれほど多くないので、非常に丁寧で礼儀正しい印象を残すことができるのではないでしょうか。

内定辞退の例文【電話編】

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内定辞退を電話で連絡するには、少し心理的にプレッシャーがかかるかもしれませんが、内定を辞退するという決意、その理由説明について自信を持ってできるのであれば、何も怖いものはありません。

プレッシャーに感じるのは、担当者に怒られるかもしれない、内定辞退を認められないかもしれない、損害賠償請求をされるかもしれないといった余計な不安によるものでしょう。しかしながら、そのようなことはほぼないでしょう。真摯な態度で正直に説明しましょう。

まず、電話をしたら大学名と氏名を名乗り、担当者につないでもらいましょう。

【電話例文】
〇 **大学の**と申します。
〇 お時間よろしいでしょうか。
〇 先日は、内定の通知をいただきました。ありがとうございます。
〇 大変ご迷惑をおかけしてしまいますが、一身上の都合により、内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げた次第でございます。
〇 本来であれば、直接お詫びに伺うべきところでしたが、取り急ぎ電話で連絡致しました。
〇 大変申し訳ございません。

このように連絡をした際に、担当者から内定辞退の理由を求められるケースがほとんどです。これまでの選考及び内定への感謝の気持ちを忘れずに、心からお詫びの気持ちを声に出しながら、理由を説明しましょう。次に理由を説明するための例文を紹介します。

【電話例文(理由:業界)】
〇 **業界から内定をいただき、最後の最後まで悩んだのですが、私の適性に近いと感じ、このような結論に至りました。申し訳ございません。

【電話例文(理由:職種)】
〇 御社からいただいた職種とは異なる**職での内定を他社からいただき、悩んだ末に、適性を考えた結果、このような決断をすることになりました。大変申し訳ありません。

【電話例文(理由:志望変更)】
〇 これまで御社が第一志望と説明させていただいておりましたが、選考過程において、他の業界がより私にとって適性が合うと感じるに至りました。大変心苦しいのですが、辞退させていただくという決意をするに至りました。申し訳ございません。

【電話例文(理由:地元)】

〇 並行して選考を受けていた地元企業から内定をいただきました。御社で働くことに魅力を感じていましたが、帰郷し、地元企業で働くことを通じて地域に貢献したいと考えるようになりました。大変身勝手で申し訳ございませんが、辞退させていただきます。

理由を説明したら改めてお詫びの言葉を述べてから電話を切りましょう。

【電話例文(切る直前)】
〇 お忙しいところこのようなお話のためにお時間を割いていただきありがとうございます。結果的にこのようになってしまいご迷惑をおかけして、大変申し訳ございません。失礼いたします。
心理的に負担感のある電話での内定辞退の連絡ですが、感謝とお詫びの気持ちを抱き、例文に基づいて電話をすれば、スムーズにやり取りができると思います。電話のマナーとして、担当者が電話を切ったのを確認してからこちらも電話を切りましょう。

内定辞退の例文【メール編】

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電話に比べてメールでの内定辞退の連絡は、緊張せず行えるので心理的にはかなり軽いかもしれません。しかしながら、必要な説明を盛り込んで失礼のないように気を抜かずにメール作成をしましょう。

メールを送るタイミングは、電話連絡をした日(可能であれば執務時間内)の内に送信した方が良いでしょう。

メールでは、
〇 件名だけで内定辞退であることをわかりやすくする。
〇 本文では感謝とお詫びをする。
〇 署名を忘れない。
ことに注意して作成しましょう。
件名は「内定辞退について(氏名)」などとし、一見してわかるようにしましょう。

【メール例文】
企業名・部署名
担当者名 様(担当者名が不明な場合は、ご担当者様)

本日、内定辞退について電話連絡させていただいた**大学の**です。

改めてメールで説明させていただきます。

先日、貴社より内定をいただきましたが、一身上の都合により、
内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
内定をいただき、選考過程で多大なご労苦とお時間を割いていただいたことを思い、
大変申し訳なく感じています。

本来であれば、直接お伺いしてお詫びしなければならないのでずが、電話とメールでのご連絡となってしまったことをお許しください。これまでのご厚意に感謝申し上げます。

最後になりますが、御社の益々のご発展を祈念申し上げます。
今後、何かの縁でお会いすることがありましたら、何卒よろしくお願いいたします。

本文を書いたら最後に忘れずに署名を入れましょう。署名は「大学名、氏名、住所、電話番号、メールアドレス」で足ります。

内定辞退の理由については、必要以上に詳細に書く必要はなく、「一身上の都合により」でとどめても問題ないでしょう。もし書くのであれば、電話のところで示した理由を参考にしてもよいでしょう。

内定辞退の例文【手紙編】

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これまで電話とメールについて説明してきたので、最後に手紙の書き方について例文をもとに説明します。手紙についてもメールと同様に、電話連絡をした日の内に投函した方が良いでしょう。

ビジネス用の手紙では「前文」、「主文」、「末文」、「後付け」という順序で書かなければならないというルールがあります。

前文では、 「拝啓〇〇の候」の次に 繁栄を喜ぶ挨拶「貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。」などと書きます。〇〇の部分は、季節ごとに変わるので、時候の挨拶を調べて書きましょう。

主文は、メールと同様に「内定への感謝」、「内定辞退とその理由」、「内定辞退への謝罪」を書きましょう。

末文は、「貴社、ますますのご発展をお祈り申し上げます」及び「敬具」で文章を締めくくりましょう。

後付けは、「日付(投函日)、「差出人氏名」、「宛名」の順で記入します。

【手紙例文①】
企業名・部署名
担当者名 様(担当者名が不明な場合は、ご担当者様)
拝啓 惜春の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
先般、内定の通知をいただいとことについて感謝申し上げます。
内定をいただいておきながら、熟考の末、一身上の都合により、大変申し訳ございませんが、内定を辞退するという決断をするに至りました。

御社の方々には大変お世話になりながら、このようなご連絡をいたすことを非常に申し訳なく存じます。
末筆ではございますが、貴社、ますますのご発展をお祈り申し上げます。 敬具
令和*年*月*日
氏名
大学名
住所
電話番号

これは、比較的格式張った書き方かもしれませんが、もう少し書きやすいパターンもあるので、次に例文を一つ紹介します。

【手紙例文②】

拝啓

企業名・部署名
担当者名 様(担当者名が不明な場合は、ご担当者様)

先日は、お忙しいところ、お電話を受けて下さりありがとうございます。
せっかくいただいた内定ではございますが、一身上の都合により、内定を辞退することを決意致しました。

大変貴重なお時間を面接等に割いて頂いたにも関わらず、このような結果になりましたことを心よりお詫び申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展と社員皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。 敬具

氏名
大学名
住所
電話番号

まとめ

就職活動を行うと、複数企業から内定をいただくことになります。その中で、自分自身が入社したいと思う企業以外に対しては内定辞退という気乗りがしない連絡をしなければなりません。しかしながら、こうしたことも社会人になるための第一歩として避けては通れない通過儀礼のようなものでしょう。

ここまで見てきたとおり、電話、メール、手紙のいずれにも決まったフォーマットがあります。それに従って連絡すればそれほど大変なことに感じることはないと思います。マナーに従って最後の連絡を行って、社会人として大きく踏み出していって欲しいと思います。