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【伝え方が分かる!】内定承諾後に電話で辞退する方法

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就職活動を行っていれば、複数の企業で選考を受け、何社からも内定をもらうということは当然ながら起こりうることです。内定を出してもらった際に、「内定承諾書」も同時に受け取り、それを返送することによって雇用契約が成立するというのが一般的な流れです。

内定承諾書を第一志望の内定先に送るのであれば、何の問題もありませんが、第一志望以外の企業に内定承諾書を送った後に、第一志望の内定をもらうことができた場合、内定辞退を伝えなければならなくなります。

内定承諾書は、雇用契約に関する重要な書類なので、どのように内定辞退を進めればいいのかわからず、不安に感じるかもしれません。ここでは、内定承諾後に電話で内定辞退をする際の方法について解説していきます。

内定承諾後に電話で辞退することはできる?

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内定承諾は、企業と学生との間に結ばれる労働契約ですが、学生側からの申し出によって内定を辞退することはできます。もちろん、電話によって伝えることで辞退することが可能です。また、内定承諾とは、企業と学生との間に結ばれる双方の契約であるので、学生側に卒業ができない、法律的違法行為を犯したなどの理由がある場合は、企業側から契約を解除することもできます。

内定を承諾すると、辞退することができないようなイメージがあり、法的拘束力があり、なんだか厄介なことになるのではないか考えてしまうかもしれません。しかし、憲法には「職業選択の自由」が定められており、法的拘束力は発生しないので、辞退する事情があれば、臆することなく決断しましょう。

民法には、「労働者は2週間の予告期間を置けば、労働契約を一方的に解約できる(民法第627条1項)」と労働契約について定められています。したがって、就活生も入社の2週間前に企業に対して辞退するとの連絡をすれば、法的なリスクを負うことはないと言えます。

法的に問題はないとはいっても、内定を出してくれた企業はあなたを見込んくれていたのであり、また選考に多大な時間や労力を注いでくれていたはずです。失礼にならないように、感謝の気持ちを忘れずに低姿勢で謝罪とともに辞退することを伝えましょう。

内定承諾後の辞退の電話連絡はいつすれば良い?

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内定を辞退することを決めたら「可能な限り早く」電話連絡をしましょう。あなたが内定を承諾した時点で、労働契約が成立したものとなっており、企業側は入社に向けた研修、備品等の準備を進めている場合もあります。また、これまでの選考にかけてきたコストなども考えると企業に迷惑をかけるということだけは間違いありません。

内定を辞退することを決めても、連絡することを先送りしてしまっては、あなたにとっても、企業側にとってもメリットはありません。早く内定辞退の連絡をすることで、精神的な負担がなくなり、次の内定先に気持ちを向けることができるでしょう。企業側も同様であると言えます。

内定辞退を申し出る期限についても考えなければなりません。当然ながら入社直前になってしまうことは避けたいところです。民法に基づけば、内定承諾後であっても「入社の2週間前まで」であれば、法的リスクを負うことなく労働契約を解消することができるので、入社の2週間前までに必ず連絡をしましょう。

憲法に定める「職業選択の自由」によれば、入社の2週間前より後になっても内定辞退を申し出ることはできますが、入社をした後で、様々な手続きを行わなければならないリスクが出てくる可能性があります。

したがって、内定辞退をすると決めたら「可能な限り早く」かつ「入社の2週間前まで」に連絡するようにしましょう。

電話をかけるタイミングについても説明します。電話をかける最も重要なポイントは「相手の業務を妨げないかどうか」です。一般的に始業直後、昼休憩直後、終業時間前などは忙しい時間帯である可能性が高いです。おすすめできる時間帯は「午前10時過ぎころ」と「午後2時から午後4時ころ」と言えます。

内定承諾後の辞退の電話連絡をした後にすること

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内定辞退の電話連絡をした後にすることは「メール」又は「詫び状」を送ることをおすすめします。

内定辞退の電話をかけたら、当日中(可能であれば就業時間内)にメールを送信しましょう。メールの件名は「内定辞退のご連絡/氏名」や「内定辞退のお詫び/氏名」などと一目見てすぐにわかるものにしましょう。

宛名には、「会社名」、「部署名」、「氏名」を記載します。担当者の氏名がわからない場合は「ご担当者様」と記載すれば問題ありません。

本文の冒頭では「本日お電話した◯◯です」、「先程はお電話にて失礼いたしました」などの文言から始めると良いでしょう。冒頭以降は「内定通知への謝意」、「内定辞退の意向」、「内定辞退の理由」、「メールで連絡することについての謝罪」、「結語」を必ず盛り込みましょう。

署名は「所属」、「氏名」、「メールアドレス」、「住所」、「電話番号」があれば足ります。

メールではなく、詫び状を送る方法もあります。内定辞退の電話をかけたら、当日に手紙を送るようにしましょう。詫び状を書く際は、「白い便箋」、「白い封筒」、「黒いインクのペン」を用意しましょう。

詫び状に記載する内容はメールと同様ですが、手紙のルールに則って「頭語、結語、時候のあいさつ、あとづけ」を忘れないようにしましょう。

まれにですが、内定辞退を伝えると、企業への訪問を求められることがあります。訪問した際に行われるのは「内定辞退に関する書類の作成」、「内定辞退の再確認」、「慰留」などが挙げられます。辞退を伝えた後に企業を訪問することは、心理的にものすごく負担に感じるかもしれませんが、訪問した際は毅然とした態度で、丁寧かつ誠実に担当者と接しましょう。電話で内定辞退を伝えたときと同様に感謝と謝罪を忘れてはなりません。

企業を訪問した際に求められるものは、「内定辞退に関する書類の作成」が想定されます。どの企業も内定辞退という事態に直面するケースがあるので、フォーマットがあり、多くの場合は日付の記入、署名、押印で書類は完成します。したがって、訪問の際は黒色のボールペンと印鑑を持参した方がよいです。

企業で担当者と書類作成以外でのやりとりは「内定辞退の再確認」及び「慰留」が行われるものと考えられます。辞退をすることを決意しているにもかかわらず、担当者と話をすることは申し訳なさもあり、どのような心境で接したらいいかわからないかもしれません。

担当者から内定辞退を思いとどまるように伝えられるということは、あなた自身が将来有望であることからのことです。担当者としては、選考で相当な苦労もしたでしょうし、想定内ではあるものの、内定辞退を告げられるのは、とても残念で悔しいものだと思います。繰り返しになりますが、感謝の気持ちを伝えるとともに、心からお詫びをしましょう。

内定承諾後の辞退をする際の注意点

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内定承諾をした後に辞退をする際の注意点について説明します。

内定承諾後の内定辞退は、そうではない場合よりも慎重に連絡をしなければなりません。どうしても連絡をする企業に対して気持ちが向かなくなってしまうのは仕方のないことですが、内定承諾まで付き合って下さっているので、マナーを欠いた対応をしてしまわないように注意しましょう。

内定辞退の理由を説明する際に、企業のせいにしてしまう学生がまれに見受けられますが、担当者は不愉快に思いますし、余計なわだかまりを作る必要はありません。ここで縁がなかったとしても、これからの人生で関りを持つ企業である可能性があります。円満に手続きが進むように慎重に説明をするようにしましょう。

内定を一度辞退してしまったら、基本的に撤回はできないということを覚えておきましょう。雇用契約は企業にとっても学生にとっても非常に重要なもので、簡単に漕ぎ着けるものではありません。仮にその後の就職活動がうまくいかなかったからと言って、一度断っている企業に撤回を申し入れても再び内定を出してもらえる可能性はないでしょう。

まれに、しつこいほどの説得や脅迫をしてくるケースもありますが、そのような場合は、毅然とした態度できっぱり断るようにしましょう。脅しの内容としては

〇 損害賠償請求を行う。
〇 ほかの内定先に内定取り消しをするように伝える。
〇 あなたの大学の学生に内定を出さない。
などがあります。

一学生に対して企業が、損害賠償を請求することコストパフォーマンスから考えて、デメリットしかなく、内定辞退は法的に問題がないので仮に裁判が行われても企業に勝算はありません。

ほかの内定先に内定を取り消させる権限を持っている企業はあるはずがないので、聞き流した方がよさそうです。そのような発言をする担当者がいる企業であるとういうことは、社会的にどこか問題があるはずなので、辞退を決めて正解です。二度と関わらない方が良いでしょう。

自身が通っている大学の学生に対して内定を出さないという脅迫は、割と耳にするもので、学生としては自分だけで多くの人に迷惑がかかるという理由で精神的につらい思いをしているようです。しかしながら、企業としてそのような選考方針をとることは公平性を保てず、メリットはないと言えます。

脅迫によって内定辞退を受け入れてもらえない場合は、書面化して、内容証明郵便で送付するという方法もあります。

まとめ

内定承諾をしてから内定を辞退するというのは、精神的に負担が大きくできることならば、避けたいところですが、トラブルの原因になってしまうので、誠実に対応しましょう。内定を承諾することに強い法的拘束力がないことを覚えておきましょう。

内定辞退をするに際しては、可能な限り早く連絡し、感謝の気持ちを忘れずに心からお詫びをすることが大切で。いつか縁があってビジネスパートナーになる企業かもしれませんので、円満に辞退を伝え、清々しく別の道へ進みましょう。