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もう怖くない!内定辞退の電話連絡のマナーと伝え方

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本来、複数の企業から内定をもらうことは喜ばしいことですが、第1希望の内定先以外には、内定辞退の電話を入れる必要が出てきます。

その際に、
「内定辞退の電話ってなんて言えばいいの?」
「何か質問されたりするの?」
「内定辞退の理由を正直に話すべき?」
など、電話でどのように伝えればいいか不安に感じますよね。

そこで今回は、内定辞退の電話に関するマナー、伝えるポイント、発生しやすいトラブルなどについて解説していきます。本記事を読むことで、内定辞退に関するトラブルを防止することもでき、スムーズに就職活動を完了させることができますよ。電話で伝える項目については、例文付きで解説しているので、実際に電話で連絡する際にはぜひ参考にしてみてくださいね。

では、さっそく詳しくみていきましょう。

内定辞退の電話マナー

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内定辞退の連絡を行う時には、まずどのようなツールを用いて連絡するかを判断する必要があります。基本的には「電話」で連絡するのがマナーです。ただし、電話をかけても採用担当者が不在だった、といったように電話がつながらない事情がある場合は「メール」を使って連絡する必要も生じます。また、すでに内定承諾をした後に辞退する場合などは、「電話」に加えて「手紙」を郵送する場合もあります。

内定辞退の電話マナーには、以下の6つが挙げられます。

(1)なるべく早く連絡する
内定辞退を決めたらなるべく早く電話をかけることが大切です。あなたの入社意思があるかどうかによって、企業側の今後の採用活動が大きく左右される可能性があります。迷惑をかけないためにも、迅速に対応しましょう。

(2)電話をかける時間帯に注意する
電話をかけるタイミングは、比較的業務が慌ただしくなる時間や、採用担当者が不在になりがちな時間を避けるようにしましょう。具体的な時間は、企業の勤務時間の体制によって異なりますが、出社時、退社時、昼休みを避け、「昼前」か「昼過ぎ」に電話をかけるのがベストです。以下の例を参考にしてみてください。

【電話をかける時間帯の例】
勤務時間の定時が9時~18時の場合:10時~11時、13時~17時
フレックスタイム体制でコアタイムが13時~17時の場合:14時~16時

(3)筆記用具とメモ帳を準備する
電話をかける前に、念のため筆記用具とメモ帳を準備しておきましょう。自分の言いたいことをまとめておき、メモを見ながら話す時に必要になります。

(4)はきはきと明るい声で話す
就職活動をしていく中で、明るい声で元気よく話すことは当然のように身についているかもしれませんが、再度、はきはきと話すことを意識してみてください。

(5)所属・名前・要件をまず伝える
電話開始時には、「〇〇大学の就職太郎と申します。内定の件でご連絡差し上げました」といったように、自分の所属、名前、要件を伝えましょう。その後、「採用担当の△△さんはいらっしゃいますか?」と尋ねて、担当者を呼んでもらいましょう。

(6)電話を終えたら間をとってから切る
電話終了間際には、間をとってから通話を切るのが基本です。要件を話し終えたら「失礼いたします」と言って、相手側が通話を切るのを待ち、それからこちら側の通話を終了させましょう。また、相手側がなかなか通話を切らなかった場合には、ワンテンポおいて通話を終了させます。家から電話をかける場合には、受話器をそっと置いて切るのがベストです。くれぐれも終了時に「ガチャ」と強く電話を切る音が聞こえないように注意しましょう。

内定辞退を電話で伝える時のポイント

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電話マナーをおさえたら、内定辞退を電話で伝える時のポイント、すなわち連絡の内容・中身の部分に移ります。ポイントは、以下の3つになります。

(1)内容をまとめてから話す
(2)感謝と謝罪の言葉を述べる
(3)内定辞退の理由は簡潔に

(1)内容をまとめてから話す
話す内容は、あらかじめまとめておきましょう。普段使い慣れていない敬語を話すのに緊張する場合もありますし、後ろめたい気持ちから言い訳のようにだらだら長くなってしまうかもしれません。自分が何を伝えるべきかを整理し、事前に準備しておくことが大切になります。先ほど述べたように、話す内容をメモしておき、ポイントを踏まえて論理的に話すように心がけましょう。

(2)感謝と謝罪の言葉を述べる
電話で感謝と謝罪の言葉は必ず述べましょう。「内定のご連絡をありがとうございました」「誠に申し訳ございませんが、内定を辞退させていただきたいと考えます」と礼儀正しく言うのが重要です。

(3)内定辞退の理由は簡潔に
内定辞退の理由は、シンプルに結論を話すのがよいでしょう。つまり「別の企業とのご縁を感じ、他社へ入社することに決めました」と話すくらいのボリュームで、基本的には十分です。もし、相手から内定辞退の理由について教えてほしいと言われた場合には、「大変悩みましたが、自分の適性(あるいは業界、業種、今後のキャリア)などについて改めて考えた結果、別の企業へ入社することを決めました」という理由を挙げましょう。

しばしば給与や勤務時間などが理由で内定辞退をする方もいると思います。ですが「給与が低いからそこの企業には入りません」など、あまり考えずに労働条件などを内定辞退の理由として挙げると、失礼な印象を与えかねないので避けるのが無難です。

内定辞退を電話で伝える時の例文

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内定辞退を電話で伝える時には、実際に以下のような例文を参考にしてみてください。ただし、いつも自然に使っていない言葉で話したり、敬語や堅苦しい言い回しになったりすると、却って不自然になる可能性があります。以下はあくまで参考の例文なので、謝罪・感謝・内定辞退の旨を述べることを基本として、自分が話しやすいような言葉に工夫してみてください。

内定辞退を電話で伝える時の例文|基本

「お世話になっております。内定連絡をいただきました就職太郎と申します。人事部採用担当の△△様はいらっしゃいますか?」

(担当者に代わる。「はい、採用担当の△△です」)

「お世話になっております。〇〇大学の就職太郎です。この度は、内定のご連絡をありがとうございました」

(担当者が挨拶をする。「いえこちらこそ、ご連絡をありがとうございます」)

「大変申し上げにくいのですが、悩んで検討した結果、この度は御社の内定を辞退させていただくことに決めました。本当に申し訳ございません。別の企業とのご縁を感じ、他社へ入社することに決めました」

(担当者「そうなんですね」「とても残念です」)

「本来ならば、直接お詫びに伺うべきところですが、お電話でのご連絡になり申し訳ありません」

(担当者「いえ、とんでもないです。がんばってくださいね」)

「ご迷惑おかけいたしました。何卒よろしくお願いいたします。失礼いたします」

(担当者「失礼いたします」)

※間をおいてから通話を切る。

内定辞退を電話で伝える時の例文|辞退の理由

更に、内定辞退の理由を聞かれる場合もありますので以下も参考にしてみてください。

「本当に申し訳ございません。別の企業とのご縁を感じ、他社へ入社することに決めました」

(担当者「就職さんには、ぜひうちに入っていただきたかったのでとても残念です。ちなみに、内定を辞退した理由を教えていただけませんか?」)

「はい。就職活動中に、御社と並行して選考に進んでいた企業がありました。そちらからも内定をいただき最後まで悩んだのですが、自分の適性(業界/業種/今後のキャリア)について改めて考えた結果、そちらの企業にご縁を感じ入社を決めました」

(担当者「そうなんですね…」)

内定辞退を電話で伝えた時に発生しやすいトラブル

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ここまで、内定辞退の電話の基本についてご紹介してきましたが、念のため、電話で伝えた時に発生しやすいトラブルについてもおさえておきましょう。

内定辞退の電話|発生しやすいトラブル

発生しやすいトラブルとして、以下の3点が挙げられます。

(1)内定辞退の理由をしつこく尋ねる
(2)態度を変える
(3)同じ大学の採用者を減らそうとする

(1)内定辞退の理由をしつこく尋ねる
上記で内定辞退の理由について解説しましたが、「なぜうちの会社じゃダメなのか」「どの部分で選ばなかったのか」「別の会社に決めた理由を教えてほしい」といったように、しつこく追及され、内定辞退を阻止しようとする場合があります。採用担当者の癖が強かったり、採用活動に余裕がなかったりする企業などに顕著にみられます。自分がなぜ本命の企業に行きたいのかを明確にし、きっぱりと断りましょう。

あまりにしつこい場合には、「細かいことは個人情報なのでお答えできかねません」と言うのも手です。

(2)態度を変える
内定辞退を伝えた途端に怒り出したり、冷たく言い放ったり、と態度が変わるケースもあります。このような場合、担当者が「うちの内定は当然辞退しないもの」と思い込んでおり、多少人格に難ありの可能性があります。内定辞退は就職者の当然権利ですし、企業がそれを阻止することはできません。多くの企業は採用活動で学生に「お祈りメール」を送り、独自の基準で不合格を通知しています。同様に、就職者も堂々と内定辞退を伝えましょう。

(3)同じ大学の採用者を減らそうとする
内定辞退をされたため、仕返し・決めつけ・脅しとして、同じ大学の出身者の採用を減らそうとする担当者もいます。この場合には、採用者が就職者の多様性を理解せず、感情的になってしまうタイプだと考えられます。企業側が積極的に優秀な人材を見逃す可能性を高めているだけですので、基本的には無視して構いません。あまりにも気にかかるようでしたら大学のキャリアセンターなどに相談しましょう。

内定辞退の電話|一人で問題に対処しない

電話で感謝と謝罪を添えて簡潔に内定辞退の旨を述べれば、基本的にはトラブルが起こることはあまり考えられません。大切なことは就職者が、「自分がなぜ本命の企業を選んだのか」という理由をはっきりさせ、冷たい態度をとられてもくじけない覚悟を決めることです。トラブルは未然に防ぐに越したことはないのですが、もし自分一人で問題を抱えることができなくなった時には、なるべく早く第三者に相談しましょう。

例えば、「問題の対処方法が思いつかない」「どうすればいいか悩んでいる」といった状態になったら、親、友人、大学のキャリアセンター、厚生労働省の相談窓口に相談し、解決策を探る手助けをしてもらいましょう。トラブル発生時には自分を責めずに、迅速に第三者と協力しながら対応することが重要になります。

まとめ

今回は、内定辞退の電話に関するマナー、伝えるポイント、発生しやすいトラブルなどについて解説していきました。ぜひ、例文などを参考にしていただき、自分なりに話す内容をまとめて内定辞退の連絡をしてみてくださいね。相手にとってネガティブなことを伝えるのは抵抗があるかもしれませんが、第1希望の企業へ入社するまでのステップと捉え、言うべきことをきちんと伝えてくださいね。