履歴書の書き方は、就活において最初に頭を悩ませるところです。中でも「自己PR欄」を前にして、どうしても空白に手がつけられていないという方もいるかもしれません。しかし、悩むことはありません。「評価される自己PR文の書き方」は、ある程度決まっているからです。
そこでここでは、就活で評価される自己PRの書き方をまとめていきましょう。自己PRの書き方に悩んでいるという方はもちろん、これから就活をはじめるという方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
就活で評価される書き方は決まっている!【自己PR文の書き方】
まっさらな自己PR欄を見ていると、最初の1文字すら決まらないという方もいるかもしれません。確かに、自己PR欄を埋めるのは難しいかもしれません。しかしながら、就活において、自己PR文の書き方は実は決まっているのです。
具体的には、3つの要素を順番通りに書いていけば、評価される自己PR文になります。評価される3つの要素とは、「長所」「エピソード」「将来のビジョン」の3つです。この3つを順番通りに入れることで、説得力があり、それでいて評価される自己PRの書き方が完成します。
それぞれ書くときのポイント、何を書くべきなのかについてまとめていきましょう。
最初は結論から
まず最初に書くことは、「結論」となる「自分の長所」です。「私は〇〇が得意です」「私の長所は〇〇です」「私が自慢できることは〇〇です」といった、自分にとって最も会社に貢献できるであろう力をアピールしましょう。
営業関連の会社であれば「人と仲良くなる力」が長所といえるでしょうし、クリエイター業であれば、発想力や、斬新な思想を見つける力、あるいは既存のデザインの欠陥を見つけられる力などが、大きな長所となりえます。
このときに選出する長所は、「自分がアピールしたい長所」というよりも、「会社が魅力的だと思う要素」をアピールしましょう。いくら大きな実績をあげていたとしても、志望している会社と全く関連のない長所をあげてはいけません。
なぜなら、自己PR欄とは、端的に言えば「自分はこんな能力があり、御社ではこんな働きができる」ということを文章によって伝える欄だからです。この意識を持って長所を選ばないと、いまいち要点の外れた文章になってしまいます。
よって、文章を自己PR欄に使う長所を選ぶときは、上述した視点を持って、自分の中の長所を探して選びましょう。
努力したというエピソードを入れる
自分の長所を結論として最初に提示したら、次に書くべきなのは「エピソード」です。特に、自分が努力したエピソードを書きましょう。もちろん、最初に述べた長所と関連するエピソードを挿入してください。
例えば、「真面目」だという長所を支えるエピソードであれば、「つらい環境でも長い間任せられた仕事を頑張った」という経験がエピソードとなって、自分の「真面目」という部分を強くアピールできます。
このとき大切なのは、「自分が全力で頑張り、その結果何らかの成果を得た」ということをしっかりとアピールすることです。努力するということはあらゆる仕事で共通して大切にされる事実であり、努力に対して悪い印象を抱く人はいません。よって、「努力した」ということをしっかりとアピールし、好印象を勝ち取りましょう。
ただし、ただただ「頑張った」「努力しました」「難しい課題でしたが成功しました」といったことを述べるだけでは、「どれくらい頑張ったのか」がわかりません。企業が知りたいのは、エピソード内の努力がどの程度すごいものだったのか、ということです。
よって、具体的な数字と具体的な地名を出しながら、自分がどれくらい頑張ったのかを明文化しましょう。こうすることにより、よりエピソードの説得力があがります。そして、文章の中でより自分の魅力をアピールできるようになるのです。
どうやって仕事に貢献するのか
最後に書くのは、「自分の長所がどのように仕事に活かされるのか」ということです。これまでPRしてきた長所が、具体的に仕事のどんな場面で、どのように役立つのかを結論づけて自己PR文を終えましょう。
この一文を加えるだけで、自己PR文は一気に将来のビジョンを持った説得力のあるものとなります。例えば、「真面目」だという長所をアピールするのなら「真面目なことを活かして、日々の仕事を綿密かつミスなくやっていきたいと思います」と文章を締めくくってください。
自己PRの書き方で気を付けるべき点!【就活マナーを守ろう】
自己PRを書き始めると、悩んでしまうことも多いと思います。それは、「気を付けるべき点」を理解していないからです。どこに気を付けるべきかを理解していないせいで、どうしても筆が進まないという方も少なくありません。
しかし、繰り返しますが自己PRは決して難しいことではありません。具体的に、以下の点さえ理解しておけば、わざわざ悩む必要はないのです。ひとつずつ解説していきましょう。
丁寧に、しっかりと
まずはじめに、文字を書くときは丁寧に書いてください。履歴書はデータ化されている場所も少なくありませんが、就活生の人柄を見るためか、手書きを強制する文化が残っている企業もあります。
そうした企業に履歴書を提出する場合は、自分ができる最大限の丁寧さで書きましょう。文字の大きさが揺らいでいたり、修正液などで修正した跡が残っている場合は、「雑な履歴書」だとみなされてしまいます。
よって、文章の作法を確認するのはもちろんのこと、文章を書くときはなるべく平坦な場所で書くようにしてください。そのため、一度文章を書くときは下書きをしてから書いたほうがいいでしょう。
アピールするポイントは「最高の経験」ではない
アピールするポイントが、「自分にとって最高の経験でないといけない」と考えている就活生は多くいます。特にエピソードを選ぶときは、自分にとって最高の経験を掘り起こしてアピールすることが多いようです。
しかし、企業が求めているのは、決して「自分にとっての最高の経験」ではありません。企業が見ているのは、いかに自分の長所と関連したエピソードを掘り起こし、それを上手にPRできるのか、という点です。
そのため、いかにすごい経験があったとしても、全く長所と関連していない経験ですと、評価はプラスになるどころかマイナスになってしまう可能性があります。
よって、エピソードをアピールするときは、派手で羨ましがられるような経験をアピールしするのではなく、自分の長所と密接に関係した、地味でも共感できるエピソードを選出するようにしましょう。
もちろん、派手で羨ましがられるような経験が自分の長所と密接に関連しているのなら、それを選出しても構いません。大切なのは、企業からの視点を欠かさないことです。
人の悪口はNG
エピソードをアピールするにあたって、アルバイト先を乏したり、前職の状況をマイナスに伝えたりしてしまうかもしれません。特に、「忍耐強さ」などをアピールするにあたって、会社の状況がいかにひどかったをアピールするため、会社の悪口を言うこともあるかもしれません。
しかし、そういった悪口は決して言ってはいけません。なぜなら、誰かの悪口を言うということは、それだけ「自分が悪口を言う人間だ」ということをアピールしているのと同義だからです。
人の悪口を言う人は、「もし入社しても、見えないところで悪口を言うのだろう」と決めつけられてしまいます。よって、いかに前職やアルバイトの環境が悪辣だったとしても、ある程度表現を考えて告げるようにしましょう。
就活で自己PR文の書き方の習得は必須! 人事の心を掴みましょう
就活で自己PR文を書くときは、相手の企業のことを想像しながら書きます。相手の企業の採用担当がその文章を読んだとき、どんな人材を想像するのか、そしてどんな印象を抱くのか、考えながら文章を書きましょう。
もちろん、狙うのは好印象です。人事の人に「あって話をしてみたい」と思わせるような文章を作成しましょう。そのためには、企業が自己PR文を通して、「見たい」と思っていることを見せてあげることが大切です。
大切なのは企業の知りたいことを知らせること
自己PRを通して企業が見たいと思っていることを見せることです。
自己PRで企業が見たいと思っていることは、大きくわけて3つあります。
ひとつめは、「自分を分析し、その結果を文章にする力」です。自己を見つめなおし、そしてそれを文章にするということは、意外と難しいものです。実際に自己PRを書いてみると、その難しさがわかるでしょう。
自分を詳細に分析する力を持つことで、より自分の現状、そして未来を見れるようになります。企業が欲しいのは、そういった未来への視点を持った人材です。よって、自己PRでは自分を分析する力を見ます。
自己PRを履歴書に書く2つ目の理由は、その人のスキルを知るためです。自己PRの欄には、資格欄などには書けない、自分の人間としてのスキルを書けます。企業としては、そうしたスキルも採用の理由になるので、自己PR欄を設けています。
そして最後の理由は、自己PR欄から人柄を知るためです。自己PRをすることによって、その人間の人柄を断片的にでも知れます。ここから、面接官などは「一緒に働きたい人間かどうか」を見るのです。
まとめ
就活において、自己PRの書き方は必ず理解しておかなければなりません。なぜなら、ほとんどの履歴書では自己PRの提出を義務付けられているからです。就活生は、自己PRの必要性とそれが求められる理由を理解し、書き方を覚えて自分オリジナルの自己PR文を書く必要があります。
ただ、説得力のある自己PR文の構造は決まっています。具体的には、結論、エピソード、自分がどう会社に貢献するのか、という流れです。この流れをしっかりと頭に入れ、説得力があり、魅力的な自己PRを書きましょう。