「吉方位」とは、自分自身の運勢を高めてくれる方位のことです。
吉方位の割り出し方には、九星気学によるものと、風水によるものとがあり、お互いに、共通している部分もあります。
今回は、風水における吉方位について、ご紹介をして行きたいと思います。
二種類の吉方位
吉方位は、九星気学からも割り出すことが可能です。九星気学とは、古代の中国で生み出された占術のことです。
気(エネルギー)は、生まれ持った特性や運勢、相性、方位の吉凶等にも影響を及ぼしていると考えられてきました。
そこから、気(エネルギー)を九種類に分類し、更に、それらに七種類の色を組み合わせて、出来上がったものです。
風水も、また、古代中国で生み出された、気(エネルギー)を利用した開運法です。
私が以前、風水について講師から学んでいた時には、風水の「風」という字は情報、風水の「水」という字は物質やお金という意味であると教えていただきました。
中国から風水の知識が日本に伝わり、「良い情報を得て、お金を得るという考え方」という意味合いが、特に強くなったとされています。
風水の基本となっている考え方には、陰陽論と五行論の二つがあります。
一つ目の陰陽論とは、全ての物事には、陰と陽との二極の性質が組み合わさって成り立っているとする考え方です。
例えば、プラスとマイナス、男と女等といったことです。
二つ目の五行論とは、全ての物事には、木(もく)、火(か)、土(ど)、金(ごん)、水(すい)で表される、五つの要素から成り立っているとする考え方です。
五行論では、相性が良い要素同士を相生(そうしょう)といい、お互いの良いところが生かされたり、お互いに支え合って行くことが出来る関係性となります。
相性が普通の要素同士を比和(ひわ)といい、可もなく不可もなくといった関係性となります。
相性が良くない要素同士を相剋(そうこく)といい、お互いに剋す(打ち負かす)、あるいは、どちらかが一方的に負かす関係性と、それぞれになります。
九星気学からも吉方位を導き出すことは可能ではありますが、今回は、風水における吉方位について、ご紹介をして行きたいと思います。
風水における吉方位の見方について
風水における吉方位には、本命掛(ほんめいか)によって決まります。本命掛の出し方は、気(エネルギー)を、乾(けん)、兌(だ)、離(り)、震(しん)、巽(そん)、坎(かん)、艮(ごん)、坤(こん)に分類した、八掛(はっけ)から、割り出すことが出来ます。
九星気学においても、九星は、乾宮、兌宮、離宮、震宮、巽宮、坎宮、艮宮、坤宮の順番で動く、遁甲という動き方があるので(詳しくは、中宮も含みますが)、九星気学と風水には共通している部分があるということが、ここからも分かりますね。
本命掛は、生年月日と性別、八卦から割り出すことが出来ます。それでは、実際に、自分自身の生年月日と性別八卦から、本命掛を調べてみましょう。
本命掛の見方
実際に、分かりやすいようにまとめてみました。
- 男性は、離、女性は、乾･･･1937年、1946年、1955年、1964年、1973年、1982年、1991年、2000年、2009年、2018年
- 男性は、艮、女性は、兌･･･1938年、1947年、1956年、1965年、1974年、1983年、1992年、2001年、2010年、2019年
- 男性は、兌、女性は、艮･･･1939年、1948年、1957年、1966年、1975年、1984年、1993年、2002年、2011年、2022年
- 男性は、乾、女性は、離･･･1940年、1949年、1958年、1967年、1976年、1985年、1994年、2003年、2012年、2021年
- 男性は、坤、女性は、坎･･･1941年、1950年、1959年、1968年、1977年、1986年、1995年、2004年、2013年
- 男性は、巽、女性は、坤･･･1942年、1951年、1960年、1969年、1978年、1982年、1996年、2005年、2014年
- 男性は、震、女性は、震･･･1943年、1952年、1961年、1970年、1979年、1988年、1997年、2006年、2015年
- 男性は、坤、女性は、巽･･･1944年、1953年、1962年、1971年、1980年、1989年、1998年、2007年、2016年
- 男性は、坎、女性は、艮･･･1945年、1954年、1963年、1972年、1981年、1990年、1999年、2008年、2017年
にそれぞれ該当します。
しかし、中国では2月3日の立春から一年の始まりとなるので、立春の前に生まれた人は、前年の年を見ることにします。立春は、毎年日が前後するので、注意が必要です。
本命掛から分かる、吉方位について
自分自身の本命掛が分かったら、吉方位を確認してみましょう。
- 乾 最大吉は、西 大吉は、北東 中吉は、西南 小吉は、北西
- 兌 最大吉は、北西 大吉は、西南 中吉は、北東 小吉は、西
- 離 最大吉は、東 大吉は、東南 中吉は、北 小吉は、南
- 震 最大吉は、南 大吉は、北 中吉は、東南、小吉は、東
- 巽 最大吉は、北 大吉は、南 中吉は、東 小吉は、東南
- 坎 最大吉は、東南 大吉は、東 中吉は、南 小吉は、北
- 艮 最大吉は、西南 大吉は、北西 中吉は、西 小吉は、北東
- 坤 最大吉は、北東 大吉は、西 中吉は、北西 小吉は、西南
です。
こちらも、立春の前に生まれた人は、前年の年を見ることにします。
なお、八卦盤において、最大吉は、生気(せいき)と読みます。生気は、引っ越し先や、旅行をすると良い方位とされています。やる気に満ち溢れ、行動的になることが出来るでしょう。
大吉は、天医(てんい)と読みます。天医は、健康運を高めてくれるので、寝室にすると良い方位とされています。
また、集中力も高めてくれるので、勉強部屋にも適しています。
中吉は、延年(えんねん)と読みます。延年は、人間関係を円滑にする方位とされています。
小吉は、伏位(ふくい)と読みます。伏位は、家族関係を円滑にする方位とされています。幸せな家庭や、夫婦円満にも良いでしょう。
本命掛から分かる、凶方位について
自分自身の吉方位が分かったら、今度は、凶方位についても確認を行っておきましょう。
- 乾 最大凶は、南 大凶は、東 中凶は、北 小凶は、東南
- 兌 最大凶は、東 大凶は、南 中凶は、東南 小凶は、北
- 離 最大凶は、北西 大凶は、西 中凶は、西南 小凶は、北東
- 震 最大凶は、西 大凶は、北西 中凶は、北東 小凶は、西南
- 巽 最大凶は、北東 大凶は、西南 中凶は、西 小凶は、北西
- 坎 最大凶は、西南 大凶は、北東 中凶は、北西 小凶は、西
- 艮 最大凶は、東南 大凶は、北 中凶は、東 小凶は、南
- 坤 最大凶は、北 大凶は、東南 中凶は、南 小凶は、東
です。
八掛盤において、最大凶は、絶命(ぜつめい)と読みます。絶命は、あらゆるトラブルや、様々な運気の停滞の可能性がある方位であるとされています。自宅がある場合は、可能であれば引っ越しをした方が良いかもしれません。
大凶は、五鬼(ごき)と読みます。五鬼は、様々なトラブルを起こしやすい可能性がある方位であるとされています。五鬼への引っ越しや旅行の際は、十分に注意をした方が良さそうです。
中凶は、六殺(よくさつ)と読みます。六殺は、人間関係等のトラブルを引き起こしやすい方位であるとされています。また、ストレスを抱えやすくもなりがちなので、注意が必要です。
小凶は、禍害(かがい)と読みます。禍害は、小さなトラブルを引き起こしやすい方位であるとされています。出来る限り、こちらの方位を避けた方が無難でしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、風水における、吉方位と凶方位についてご紹介をさせていただきました。
また、家族や複数の人達がいる場合は、家族等の中における中心となる人物の本命掛を重視して下さいね。
