WiMAXの通信速度が遅くなったと感じた方へ、もしかしたらそれは通信速度制限かもしれません。
データ通信し放題のイメージの強いWiMAXですが、あまりにデータ通信しすぎると速度規制が発生する可能性もあります。
本記事ではWiMAXの通信速度制限が発生する条件や対処法について解説します。
目次
WiMAXには通信制限が発生します
WiMAXで速度制限は発生します。
ギガ放題プランでは、3日間で10GB以上データ通信すると翌日の夜6時から翌朝2時まで、1Mbpsまで通信速度が制限されます。またプロバイダで提供されている月7GBプランでは、月末まで通信速度が128kbpsまで制限されてしまいます。
3日間で10GB以上の通信
WiMAXの速度規制が発生する条件は「3日間で10GB以上のデータ通信」です。もし10GB以上通信した場合、翌日の夜6時から翌朝2時の間だけ、1Mbpsの速度制限が発生します。
格安SIMの128kbps速度制限と比較すると、かなり緩い速度規制ですね。とはいえ、動画を快適に閲覧したい人やアプリのアップデートを行うのは厳しいでしょう。
注目すべきポイントは「通信制限は、翌日の夜のみ発生する」ということです。これは言い換えれば「3日間で10GB以上データ通信しても、翌日の夜6時から翌朝2時以外なら速度制限は発生しない」ということです。
つまり夜時間にWiMAXを利用しない、という人であれば、ほぼノーリスクでWiMAXを使い放題できる。というわけです。WiMAXを利用するのは朝~昼間の時間帯のみ、という人は、WiMAXの速度制限を気にする必要はほぼありません。
1カ月で7GB以上の通信
WiMAXプロバイダによっては、ギガ放題プランの他にも「月7GBプラン」を選択できます。このプランはギガ放題プランよりも月額料金が安くてお得ですが、月7GB以上のデータ通信を行うと、128kbpsの速度制限を月末まで受けてしまいます。
スマートフォンの場合は”データチャージ”を行うことで通信量を追加できますが、残念ながらWiMAXではそのような仕組みがありません。7GBプランで速度制限がかかった場合は、月末まで128kbpsで乗り切る必要があります。
月7GBプランは、よほどWiMAXをあまり利用しない人でない限りおすすめできません。
通信制限だけじゃない!WiMAXが遅くなる原因
以下では通信速度制限以外にWiMAX遅くなる原因を紹介しています。
通信制限以外のWiMAX遅延理由:室内利用
WiMAXの利用している電波は、遮蔽物があると電波が通りにくいという特徴があります。
よって室内でWiMAXを利用していると、通信速度が低下する原因になりえます。
窓際にルーターを設置する、パラボラアンテナを設置するなどの対策が求められます。受信感度が向上している、最新のルーターに乗り換えるのもよいでしょう。
通信制限以外のWiMAX遅延理由:アクセス集中
格安SIMほど多くは発生しませんが、利用時間帯や利用場所によってはWiMAXの通信回線が混み合い、通信速度が低下するリスクがあります。
とくに夜時間帯は回線が混雑しやすく、速度制限が発生する可能性があります。また集合住宅地やマンションなどでWiMAXを利用すると、電波が干渉しあい、通信速度低下の原因となります。
通信制限以外のWiMAX遅延理由:高速通信のサービス圏外
WiMAXは関東圏を中心に、都市部周辺でデータ通信が可能です。
しかしまだまだデータ通信に対応していないWiMAX通信可能エリアも多く、たとえ関東圏でもエリアによってはWiMAXで通信できない場所もあります。
WiMAXのデータ通信対応エリアは公式ページから確認できるのでチェックしましょう。
通信制限以外にWiMAXで気を付けるべきポイント
最後に、通信速度制限以外にWiMAXを利用する際に気をつけるべきポイントを解説します。
契約期間と違約金
WiMAXでは通常、2年から3年程度のスパンで契約するのが一般的です。2年または3年に1度の契約更新月以外で解約すると、1万円を超える解約違約金を請求されるケースが多いです。
WiMAXを契約する際は、2年もしくは3年程度利用できるか、契約更新月を忘れずに解約できるか、といったポイントに気をつけて契約する必要があります。
キャッシュバックの受け取り方
「知らない間にキャッシュバックの申請期限が切れていて、1円もキャッシュバックを受け取れなかった。」
「お得なプロバイダだと聞いて契約したけど、キャッシュバックの受け取り方法がまったく分からない。損した。」
WiMAXプロバイダの口コミを検索してみると、上記のような口コミを目にする機会は少なくありません。高額キャッシュバックやお得なキャンペーンで有名なWiMAXプロバイダは多いですが、特典の受け取り条件が複雑だったり、キャンペーンを適用するのに有料オプション加入が必須だったりと、非常に複雑な条件が設けられているプロバイダもあります。
簡単にですが、キャッシュバックを受け取れない主な理由を下記にまとめました。
- 契約から一年後に短期間だけ申請できる、などユーザーが忘れる
- キャッシュバック適用条件を満たしていない
- プロバイダが提供しているメールアドレスに連絡が来る
キャッシュバックを受け取りにくいプロバイダとして有名なのが「GMOとくとくBB」です。「契約から11ヶ月後に」「プロバイダが提供するメールアドレスにキャッシュバック申請方法を記載したメールが送られ」「申請メールが送信された日から翌月末までに申請しないとキャッシュバックが1円も貰えない」という、申請忘れをしやすい仕組みになっています。
キャッシュバック込みで月額料金を考えると全プロバイダの中でもトップクラスに安くなります。よって「とにかくトータルで支払うWiMAX費用を抑えたい」人にとって、GMOとくとくBB経由での契約はおすすめできます。
ただし上述の通り、キャッシュバックの受け取りを忘れてしまいやすいのが難点です。忘れないようカレンダーに記入しておくか、シンプルに月額料金を割り引いてくれる「カシモWiMAX」などのプロバイダから契約するのもおすすめです。
モバイルルーターかホームルーターか
ほとんどの人がモバイルルーターで十分だと思います。
モバイルルーターの弱点として挙げた、接続台数の少なさや、室内利用時の電波受信感度ですが、基本的に最新のルーターであればほとんど気にする必要はありません。
最新のルーターであれば室内利用でも電波を受信しやすくなっていますし、同時接続台数も増加しています。よほど電子機器をたくさん持っていない限り、モバイルルーターで十分カバーできるでしょう。
ただしIoT家電など自宅でWi-Fi接続する機器が多いのであればホームルーターをお勧めします。
持ち運びできることが強みのモバイルルーターですが、明日中は室内のデバイスはインターネット通信できなくなります。IoTデバイスなどを利用している人は、ホームルーターの方が使い勝手が良いでしょう。
プロバイダ経由の申し込みがおすすめ
WiMAX契約はプロバイダ契約がお勧めです。
プロバイダとは、簡単に説明すると販売代理店です。プロバイダは複数社あり、au (KDDI)が運営しているWiMAXサービスを、公式サイトに代わって販売しています。
販売代理店である以上、少しでも多くWiMAX契約を獲得しようと、各社しのぎを削っています。
その結果、月末料金はキャッシュバックなどによって複雑になりましたが、公式サイトなどで契約するよりもお得にWiMAXを入手できるようになりました。
どうしてもWiMAXで通信制限が発生する場合の対処法
最後に、どうしてもたくさんWiMAXでデータ通信してしまい、通信制限が発生する場合の対処法について解説します。
結論ですが、他のデータ通信サービスと併用し、WiMAXでデータ通信する量を加減しましょう。
格安SIMのカウントフリー・オプションと併用
一番おすすめの方法は、WiMAXと格安SIMの併用です。
通信速度が遅いと評されがちの格安SIMですが、混雑時間帯でなければ大手キャリアと変わらない通信速度でインターネットを利用できます。
基本的に格安SIMのテザリング機能を利用しつつ、通信速度が遅い時間帯だけWiMAXを利用する、という方法がおすすめです。
格安SIMの中には特定のアプリで消費したデータ通信量をカウントしない「カウントフリー・オプション」を選択できるMVNOもあります。
たとえばBIGLOBEモバイルではYouTubeやAbemaTVなどを利用すると発生する通信量をカウントしない「エンタメフリー・オプション」を選択可能です。YouTubeやAbemaTVはデータ通信量が多いので、エンタメフリー・オプションを活用してうまくデータ量を節約したいですね。
フリーWiFiを活用
最近は都内でフリースポットWi-Fiに対応したスポットをよく見かけます。フリースポットWi-Fiは2人でも無料でWi-Fiサービスを利用できるので、外出先でたくさん通信した人にとっては重宝するサービスです。
もちろんセキュリティーの問題などもあるので、あまり利用しすぎるのもよくないかもしれません。とはいえWiMAXの代わりになるサービスであることに間違いはありません。
固定回線を設置する
他にも自宅に固定回線を設置するのも良いかもしれませんね。固定回線の設置には工事費用などもかかるので、手間も時間もかかります。とは言え固定回線はいちど設置してしまえば、常に安定した高速通信が可能です。動画投稿やオンラインゲームを頻繁にする人は、固定回線の設置を間違いなくお勧めします。また高画質で動画を視聴する人も、固定回線の方がスムーズに視聴できるでしょう。
まとめ:WiMAXの通信制限は気にしなくてOK
いかがでしたか。。
WiMAXでも速度規制がかかる可能性はありますが、三日間で10GB以上通信する人は、それほど多くはないかと思われます。
WiMAXの他にも優秀なデータ通信サービスがたくさんありますし、それらを併用すればWiMAXもより快適に利用できるかと思います。ぜひ自分なりにベストの組み合わせを考えてみてください。