風水はどこで始まって現在まで広がっているのか知らない人も多いのではないでしょうか。ここでは風水と中国の関係や中国と日本の風水の違いについても紹介していきます。
目次
風水の歴史を知るためには中国のことも知ろう
風水の歴史や始まりを知りたいのであれば、中国のことを知らなければなりません。その理由は中国で風水が始まったと考えられているからです。日本では最近広まってきていますが、中国ではかなり昔からある考えとされています。一説によると5,000年前から風水の考えはあると言われており、一種の環境学とも考えられています。そのため、日本よりも中国の方が風水が生活に取り入れられていると言えるでしょう。
中国の風水は天と地と人の三つの気があると言われています。天の気は天体のことを示しており、時間やタイミングのことです。地は自然のことであり、自然には大いなる力があるとされています。天と地の気に人の気が合わさることで調和をして、自然から力をもらうことができるという考えがあり、これが風水の理想とも言われています。また、風水には目に見えるものと目に見えないものが関係しています。例えば、目に見えない物には時間や方角があります。
風水ではタイミングによって気の流れが変わったり、方角によって関係している運気に違いがあるとされています。一方見える物には観葉植物やその場の雰囲気も含まれます。例えば散らかっている部屋を見れば誰もが「汚れている」や「落ち着かない」などの気持ちが芽生えやすく、風水でもあまり良い環境とは言えません。しかし、整理整頓されていたり、おしゃれなインテリアが飾られていると「綺麗」や「おしゃれ」などと感じることが多く、風水的にも良いとされていることが多いです。
目に見えないものを取り入れようとすると風水の知識がなければいけませんが、目に見えるものであれば取り入れやすい傾向があるため、風水初心者の人でも行いやすいです。
日本の風水と中国の風水には違いがある?
風水は中国から生れた考えではありますが、現在の日本でも風水の考えは広がっており、生活に取り入れている人も増えてきています。しかし、中国の風水と日本の風水では違う部分があることを知っているでしょうか。例えば、日本の風水は占いに近い考えがあるのに対して、中国では理論として風水の考えを捉えられていることが多いです。次に、そのほかにもある中国と日本の風水の違いを紹介していきます。
方角の分け方
風水と方角は関係しており、方角によって運気の影響が変わるとも考えられています。しかし、中国と日本では方角の分け方に違いがあります。日本よりも中国の方が細かく方角が分けられていることがあり、風水の知識がなければ理解することができない場合が多いです。日本の風水では少ない方角に分けられていることもあり、覚えることが少なく風水初心者の人でも取り入れやすいです。
家相と墓相
日本の風水には家相という考えがあり、さまざまな家の間取りに取り入れられている傾向があります。鬼門や裏鬼門も家相であり、風水的に良くない方角や相性の良い方角と間取りなどがあります。また、方角や間取りと相性の良い色も考えられており、取り入れることで特定の運気を高めることができると言われています。例えば、リビングは健康運を高めることができる間取りと考えられており、落ち着くことができるホワイト系の色の相性が良いと考えられています。
日本では家相を多く取り入れられていますが、墓相という言葉を知らない人もいるのではないでしょうか。風水には元々家相と墓相の考えがありましたが、日本で墓相の考えは普及していません。しかし、中国では墓相のことも重要なことだと考えられています。中国で墓相が行われている理由は日本よりも祖先への気持ちが強いことが関係しています。
祖先への感謝の気持ちからお墓への気遣いも日本よりも強く、お墓に気を使うことで自分の運気を高めることができると考えられていることも墓相の考えを取り入れられていることが多い理由の一つです。
中国では風水は軍師としての役割も果たしていた
風水は中国で生れた考えではありますが、昔は軍策として扱われていた経歴があります。戦いに勝つための道しるべを示すのが風水師であったため、国の未来を左右する重要な役割でもありました。現在では多くの人が風水を取り入れたり、考えを教えることができていますが、昔は秘密にされていたことが一般的であり、一般人が風水の考えや知識を身に付けることができませんでした。現在では風水の考えは一貫性があるわけではなく、風水師によって風水の考え方に違いがあります。
その理由はさまざまな流派が存在していたことが関係しています。昔の中国では風水師になることは一攫千金ができるようなことであるため、多くのお金を支払ってでも風水師になりたい人がいたほどです。そのため、さまざまな風水の考え方が生れた理由となっています。
中国と日本では風水の考えが違う理由
上記では中国と日本では風水の考えに違いがあると紹介しましたが、なぜ違いが生じてしまったのか分からない人も多いのではないでしょうか。日本人からすれば、現在日本で広がっている風水の考え方が一般的と感じていることが多く、中国の風水とも違いは少ないと考えることもあります。しかし、さまざまな理由から中国と日本の風水に対する考え方や捉え方に違いが出ています。次に、中国と日本の風水の違いができてしまった理由について紹介します。
住む環境が違う
日本と中国はそこまで離れていないですが、環境にはおおきな違いがあります。中国は乾燥している地域であり、日本は海に囲まれていることもあり、湿気が多い環境となっています。そのため、風水の考えにも違いがあらわれ、特に家相の違いは大きくなっています。風水には根拠のない考えもあれば理にかなっている考えもあります。理にかなっている考えは、特に住んでいる環境によって大きく違いが出ると言われています。
したがって中国の家相と日本の家相に大きな違いができてしまっている理由の一つとなっています。
国民性の違い
国民性の違いも風水に影響していると考えられています。特に日本に風水の考えが伝わった時にある程度日本人向けに改良されていることがあり、その時点で中国の風水とは違ってきてしまっています。上記でも紹介したように中国の人たちは祖先を大切にしている傾向があり、お墓への気遣いも強いです。しかし、日本でお墓というとマイナスのイメージを抱いてしまう人も多いのではないでしょうか。
幽霊スポットとしても選ばれることが多く、お墓参りなど以外ではあまり近づきたくないという気持ちがある人もいるのではないでしょうか。このような考えの違いから風水の考えが変わってしまった理由でもあります。
まとめ
ここでは、風水と中国の関係を紹介しましたが、参考にすることができたでしょうか。風水の歴史を知るうえで中国の存在は欠かすことができません。また、中国と日本では風水の考え方や生活への取り入れ方にも違いがあるため、日本の風水は独自の考えでできた風水といっても過言ではありません。中国の風水を日本で取り入れると違和感を感じてしまうことも多いので、中国から生れた風水ですが、日本で広まっている風水で運気を高めるようにしてはいかがでしょうか。