そもそも手相って、信憑性があるのでしょうか?
自分固有のもので、ずっと同じ手相では有り得ない、四柱推命とか誕生日占いのように同じ日に生まれた人が何人もいる占いでもないから、信憑性があるのかなと思われますが、でもどうなのでしょうか?
目次
手相って学問(?)だから信憑性があるの?
手相占いは、3000年~5000年前の古代インドで発祥しました。
数千年かけて手のひらの線とその人物の人間関係を統計的に積み上げてきたもので、決して非科学的なものではありません。手相学は統計的な占いともいえます。
手相と医学との関係
また、手相は医学とも密接な関係があります。
指先には100本以上の脳神経が通っていて、手相は脳と指先の通り道です。
手の指の動かし方は脳内の複雑な動きによって成り立っていて、人の性格によって手の動かし方に個人差が出てきます。その結果、手のシワのできかたにも個人差があり、それが手相の違いとなってあらわれます。
手相の線には、線が濃い所(深い所)と線が薄い所(浅い所)があります。この線は皮膚の下を走る筋や動脈、その他のいろいろな組織の発達によって変化します。その人が、どんな動作を、どれ位の力で、どれ位の時間したかによって、また、手相は年とともに変化していきます。それが、手相となり、他の人にはない自分だけの線をあらわすことになります。
握ったり、つかんだりの力仕事をしている人は、手のひらの筋肉も発達して手相も深くなります。あまり手を使わない人は、手のひらの筋肉も発達しないので、手相の線も薄くはかなげになります。力強く働けるのは、それだけ体力もあり、生命力もあるということです。
そこから、親指の付け根の丘が発達して、生命線もしっかりと刻まれている人は『長生きする』と言われるようになってきました。
その他の線にも同じような例があり、それぞれの線を統計的に見ていくことで得られたものが「手相学」です。
手相を科学的に分析・解析することによって、その人の性格や行動、未来に起こり得るであろう成功や失敗も予測できるということになります。
手相の信憑性って?手相を科学的に追求したらどうなる?
右手と左手の手相が違うのはなぜなのか?同じ人間の手なのだから同じだってちっとも不思議ではないですよね。なのにになぜ?って思いますよね。このことを科学的見地から検証していきます。
右手は左脳、左手は右脳の領域です。左脳は言語や理論的な思考など、人との関わりや社会生活を通して、発達していきます。手のひらと脳には関係性があるので、左脳が発達すると、右手の手相が変わっていきます。
片方の左手は、イメージや感受性、芸術的才能を担当する右脳に操られています。右手ほど大きな変化はありません。
そのことから、左手には親から受け継いだ遺伝的な手相が、右手にはそれぞれの人が自分の人生で築き上げた後天的な手相があらわれると考えられるのです。
手相の信憑性って、占い師にも影響される?
手相は、占い師のコミュニケーション能力にかなり影響されます。占い師のコミュニケーション技術にコールドリーディングがあります。これは、「この人は私のことをよく理解している」という安心感を与えるための会話術です。これができれば適当に占いをしていても「当たっている」と思い込ませることができます。凄腕の営業マンや警察官なども使っている手法ですが、犯罪心理学でも活用されています。占い師がコールドリーディングを利用し始めたと感じたら、それは占いではなくある意味ペテン師とも疑えます。
手相の信憑性?占い師が使う?コールドリーディングの手法
コールドリーディングのテクニックについて、説明します。
サトルネガティブ
否定疑問文を使い相手の心境を言い当てたり、相手の情報を引き出すテクニックです。
否定疑問文「~じゃないですよね?」というどちらにも解釈できる質問に対して、「Yes」だろうが「No」だろうが言い当てたことにしてしまう方法です。
サトルプリデイクション
「近いうちに○○があるはず」など広範囲でヒットしやすい予言をして、「絶対に当たる予言」でなく「絶対に外れない予言」で攻めていく手法です。
ストックスピール
誰にでも当てはまることを言って、いかにも相手の心を読んでいるように思わせる。雑誌の占いは、ストックスピールが多く利用されていると言われています。
サトルクエスチョン
関係性のできていない相手から本音を引き出しやすくする手法です。「あなたを思う人のイニシャルはSですか?Mですか?」などの曖昧な質問をする。(イニシャルを当てる場合、SやMが多いらしいので、当たっても不思議ではないらしいです)人間って「思い当たるところはありませんか?」って聞かれると自分の中に当てはまるところがないか探してしまうそうです。(占いは、心理学と密接な関係がありますね)
手相の科学的根拠と信憑性について
手相は誰がしても当たるとは限りません。統計とは言いながら感覚的なところが多くて、物理学のように誰がしても同じ結果にはなりません。だからといって、科学的に説明できないということではありません。
手相では、近い将来にその人を襲う地震・津波などの天災を予知するのは難しいからです。
なぜなら、神からの教示や予言、霊感占いなどではなくて、その人の手相にあらわれている体質や性格などから未来について観て、アドバイスするものなので、万人が経験する災害を予知することは困難です。それは手相占いが、医学・解剖学・心理学などの「科学的」根拠に基づいていることの証左ではないでしょうか。
手相の科学的根拠の具体例と信憑性について
生命線は、親指と人差し指の付け根の間付近から手首に向かって伸びる線です。
親指や人差し指は、人間が胎児の時から、最も早く筋肉や神経が発達する指とされています。呼吸器機能や消化機能に関係すると考えられています。この部分の線がハッキリ刻まれているのは、その線の隣にある丘(金星丘や第一火星丘)も発達していることをあらわします。これは、親指や人差し指が健全に発達していることもあらわしています。
これは、呼吸や消化吸収などの生命活動が正常に行われている証拠です。体の機能が強いので、丈夫で病気知らずの体質といえます。不摂生をしなければ、長生きできることを示しています。体に活力がみなぎるので、性格も前向きでバイタリティーあふれるタイプになります。ただ、生活も不規則になりがちで、ストレスの多い現代社会では、化学薬品や放射能の影響で、ガンになる可能性も否定できません。また、SNSなどの影響で精神的なストレスも、昔に比べると多くなっています。
それが、占いは100パーセント科学で証明できるとは言い切れない理由です。手相の結果だけでその人の健康を100パーセント鑑定できないという理由にもなります。
手相占いの問題点と信憑性について
手相占いは、当たり前のことなのですが、手が見えないと占うことができません。手袋を付けていたり、手が見えない状態だと占うことができません。視覚に依存している占いなので視力低下や視覚障害だと占うこともできなくなります。また、生年月日から観る、誕生日占いとは違い、相性を観る場合でも、相手の手を見ることができないと、どうすることもできません。これは、手相の大きな弱点といえます。
手相占いでは未来のことも予想できますが、手相占いは四柱推命・紫微斗数・算命学といった生年月日から未来を予測する命術に比べると「○月○日に△が起こる」といった未来予測の精度は低いです。
また、例えば、手相で「50歳で腎臓が悪くなります」と鑑定したときに「それではどうしたらいい?」とアドバイスを求められたときに、手相占いは具体的に答えることができません。
風水などのように「部屋の南角に観賞植物を置いてください。」といった具体的な改善策が手相占いには、まずありません。手相占いだけで、具体的な改善策を・【手に線を書く】・【手相をもむ】などの限定的な手法しかありません。
つまり手相を観たあとの具体的な改善策を、アドバイスするための方法を講じないと他の占いに比べて弱点となります。
まとめ
手相占いは、線の判断や見方は、説明できますが、それ以外の言葉では説明できない「なにか」があります。なぜその判断をしたのかは、感覚的で、その判断をもとに論理的に組み立てるには、数多くの手相を見て答え合わせをする必要があります。それが手相占いは誰がしても同じ結果にならないことにもつながります。
手相占いは、世の中に存在する占いの中でも、人気があって信頼されている占いだと思います。手相は自分の体の一部・自分固有のものです。その固有のもので判断する占いなので、オカルト・スピリチュアルな占いとは一線を画すものだと思われます。占星術のようなものとも違います。
ただ、手相の欠点として、占う相手の手が見えないとどうすることもできないということがあります。それに加えて、現象があらわれる時期と出来事を正確に・具体的に予想する精度が低いということもいえます。大雑把な時期としてはいえますが、正確・具体的とは言い難いところがあります。そして、具体的な改善策を提示しにくいということもあります。これらは、手相の弱点ではありますが、だから手相に信憑性がないのかというと、それも少し違う気がします。100パーセント信憑性があるとは、いえませんが、反対に、100パーセント信憑性がないともいえません。手相で信じられることは、信じて、これはと疑問符がつくことは適当に流して、ご自分の判断でされるのが良いと思います。