夫婦間やカップル間において、愛情を確かめ合う行為の1つである「セックス」ですが、近年はセックスレスになる人が増加傾向にあります。セックスレスとは、正確にはいつからを定義するのでしょうか?セックスレスの定義や原因、対処法までを詳しく解説します。
セックスレスはいつから?セックスレスの定義
セックスレスの日本における定義は、「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが一ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」となっています。この場合の「特別な事情」とは、病気や単身赴任などのことを指し、これ以外の通常の夫婦生活において月に一度もセックスをしていない場合には、セックスレスであるとみなされます。
さまざまな研究機関の調査によれば、現在日本ではこのようなセックスレスの定義に当てはまる夫婦は増加傾向であると言われています。ただし、夫婦ともにセックスを望んでいない関係性であるならば、セックスレスであることは何の問題もないと言えるでしょう。しかし、日本人は世界の中でもっともセックスをしない人種であり、性生活においても満足度が低い傾向がある唯一の社会であるとも言われていることから、日本のセックスレスは現代社会において単純な問題ではないことがうかがえます。
セックスレスはいつから原因となることが起こる?
セックスレスとなる原因でもっとも多いのが、「パートナーの妊娠」であると言われています。まず、妊娠をすることにより、男性は一定期間パートナーとセックスをすることができなくなります。さらに出産後は、子供の面倒を見ることで手一杯になってしまうことから、セックスをする余裕がなくなってしまいます。このような、妊娠〜出産・育児に専念する期間とは、おおよそ1〜2年ほどですが、その間に男性はパートナーの女性から母として変化していく姿を見ることにより、性的対象として見れなくなってしまうのです。
また、結婚をした直後に、セックスレスになる場合もあります。これは、「結婚=手に入れた」というような安心感から、男性が女性に対し魅力を感じることができなくなることが原因です。このケースは、男性の性格によるものであり、さらには結婚をするまではわからない面でもあることから、女性としてはとても辛い状態であると言えるでしょう。
そして、女性からセックスを求めたときに、男性に断られてしまったことが原因で、セックスレスになることも多いです。そもそも、女性からセックスを求めること自体、勇気がとても必要です。そして、男性に断られてしまった場合には、女性はひどく傷つき、もうセックスをする気になれないと思ってしまうのは仕方のないことでしょう。
または、ただ単にお互いに仕事などでタイミングが合わずに、セックスレスとなってしまうケースもあります。この場合は、短期間であればセックスレスを解消することは可能です。しかし、長期間に及んでしまった場合には、お互いにセックスをするタイミングがつかめなくなってしまったり、セックスをすることが面倒であると思うようになってしまい、そのままセックスレスの関係が続いてしまう可能性があります。
セックスレスはいつから関係性に影響が出るのか?
夫婦におけるセックスレスの場合には、半年〜1年以上続くことにより、離婚につながる可能性が高くなります。そして、双方ともにセックスに対する欲求がないという場合を除いては、かなり高い確率で関係性は悪い方向へと進行すると考えられます。また、近年増加中の不倫は、夫婦間におけるセックスレスが大きな原因であると言われています。そのため、長期間に渡りセックスレスである夫婦の場合には、一度真剣に話し合う必要があるでしょう。
カップルにおけるセックスレスの場合には、2〜3ヶ月がボーダーラインであると言えるでしょう。会える頻度が極端に少ない、というような特別な事情がある場合を除き、3ヶ月以上セックスレスである場合には、どちらかが浮気をしている可能性も考えられます。ただし、女性の中にはセックスに対する欲求が少ない人もいるため、男性が遠慮や気遣いから、セックスを求めないようにしている場合もあります。
しかし、通常の男性であれば性欲を抑制することは、ストレスを溜めることにもつながります。そのため、このような状態であるカップルの場合には、早めにセックスに対するお互いの本音を話し合うことが重要であると言えるでしょう。
また、セックスレスは期間によって、お互いに心理状態が変わります。まず、セックスレス1ヶ月目の場合は、たまたまタイミングが合わずにセックスができなかったという夫婦やカップルも多いため、それほど深刻な状態ではありません。セックスレスの定義は1ヶ月ですが、日本人の場合にはもともとセックスの頻度も少ないことから、あまり深刻に考える必要はないと言えます。
セックスレス3ヶ月目の場合は、お互いに意図してセックスをしていない状況であると考えられるため、やや注意が必要な時期であると言えるでしょう。ただし、まだ完全にセックスレスであるという自覚もお互いにないことから、どちらかがアクションを起こすことによって、以前のような関係性に戻ることができる可能性があります。
セックスレスが半年を過ぎたあたりから、やや深刻な状況であると言えます。なぜなら、半年間セックスレスともなると、もはやお互いにどうセックスに誘ったら良いのかが、わからなくなってしまっていることも多いからです。そのため、セックスレスを解消するには、いつもと違った雰囲気作りが必要となるため、旅行など特別なイベントを計画する必要があるでしょう。
セックスレスが1年以上経過してしまった場合には、とても深刻な状態であると言えるでしょう。ここまで長期間セックスレスになってしまうのは、何かしらの原因があるからです。そのため、セックスレスの期間が1年以上も続いている夫婦・カップルの場合には、何かしらの解決策が必要となります。
セックスレスの対処法はいつからできる?
セックスレスを解消するための対処法としては、まずは「話し合いをすること」です。セックスレスの定義から、1ヶ月以上セックスがない場合に、まずは軽い内容からはじめてみると良いでしょう。しかし、人によりセックスレスであると感じる期間は異なるため、自分でセックスレスであると感じたときが、話し合いのタイミングであると言えます。セックスレスで話し合いをするときには、「何が原因でセックスレスになっているのか」や「今後お互いにどうしていきたいのか」などを話し合うようにしましょう。
セックスレスについてを話し合うときのポイントとしては、「冷静に話し合うこと」です。セックスレスは、人によってはとてもナイーブな問題でもあるため、つい感情的になってしまいがちな内容です。しかし、感情的かつ喧嘩腰で話をされると、相手は自分の本音を打ち明けることができなくなってしまいます。とくに、男性は感情的に話をされることが苦手な人が多いため、女性側は感情的に話をしないように注意が必要です。
また、セックスレスを解消するためには、「自分の魅力を磨く」ことも大切です。なぜなら、セックスレスになっている原因が、パートナーに対する性的魅力を感じられないという場合も多いからです。とくに男性は、結婚するときや付き合うときに、中身を重視していると口では言う人もいますが、実際のところ、本能的に自分の好みで性的魅力のある人を無意識に選んでいることが多いです。
そのため、性的魅力を取り戻すことにより、セックスレスを解消することができる可能性が高いです。もしも、自分自身でも性的魅力が減っていると感じる人の場合には、まずは自分自身を磨くことに注力する必要があるでしょう。自分の外見を磨き、性的魅力を高めた後に、さりげなくセックスを誘うことにより、セックスレスを解消することができます。
すでにセックスレスの期間が長く、セックスやパートナーに対して苦手意識を持ってしまった場合には、まずは「スキンシップを増やす」ことからはじめましょう。このような意識になってしまっているカップルの場合には、急にセックスをするのはハードルが高く、お互いに戸惑ってしまうからです。そのため、まずは付き合った頃を思い出し、手をつないだり抱き合うなどの、軽いスキンシップからはじめることをおすすめします。
このような軽いスキンシップを続けていくうちに、お互いに親近感や愛情がだんだんと戻ってきます。そして、抱き合ったりキスをしたりと段階を踏んでから、セックスにチャレンジするようにしましょう。長期間セックスレスである場合には、急にセックスをすることには抵抗があるため、徐々に段階を踏み、お互いの気持ちを高めていく必要があります。
まとめ
セックスレスの日本においての定義は、「特別な事情がない限り、1ヶ月以上セックスがない場合」であると定められています。そのため、夫婦やカップルで1ヶ月以上セックスがない場合には、セックスレスであると言えます。しかし、これはあくまでも定義であるため、それぞれの関係性や性格などにより、セックスレスと感じる期間は異なります。そのため、セックスレスであるかどうかは、自分たちの現在の状況や心理から、読み取ることをおすすめします。
また、もしもセックスレスであると感じる場合には、まずはパートナーに正直に自分の本音を伝え、話し合うことからはじめましょう。ただし、明らかに自分の性的魅力が結婚当初や付き合いはじめたときよりも減っていると感じる人の場合には、まずは自分自身の魅力を取り戻すことが先欠であると言えるでしょう。