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自己PRは「長所」を言うだけでは不採用!? 適切なアピールの仕方を紹介

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自己PRをしてくださいと言われたとき、「長所を並べるのが自己PR」だと考えてしまう就活生の方もいるかもしれません。確かに、なるべく自分の良い所を知ってもらおうとすると、長所を並べることになってしまうかもしれません。
しかし、自己PRと長所を並べることは、実は全く異なるのです。そこでここでは、自分の長所を言うことと自己PRの違いを詳しく解説します。

自己PRと「長所を言うこと」の違いとは?

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自己PRと長所を言うことはイコールではありません。なぜなら、自己PRとはそもそも「自分自身がどのように相手の利益になるのかを伝えること」だからです。「自分の能力がどのように相手の利益になるのか」という視点を欠いている場合は、そもそも自己PRになっていません。
よって、長所を並べ立てるだけでは自己PRとしては失格といえます。企業が「自己PRをしてください」と言った場合は、闇雲に自分の長所を並べるのではなく、「あなたが思う、弊社にとって役立つ長所を紹介してください」という質問に答えるつもりで答えましょう。
例えば、営業の仕事を志望している場合は、「力が強い」という長所はほとんど役に立ちません。高校時代にバーベル上げで輝かしい成績を残していたことをアピールしたとしても、その地道な努力は評価されるかもしれませんが、力が強いという長所は自己PRとしては適切ではありません。営業を志望するのなら、「気配りができる」「粘り強くチャレンジできる」といった長所が適切な自己PRの主題になります。
もし、引っ越し業界や倉庫業界などに就職するのなら、「力が強い」という長所は抜群のアピールポイントになるでしょう。このように、自己PRをするのなら、自分の長所がいかに相手の役に立つのかを考える必要があります。

自分の長所が見つからなくて自己PRができない!そんなときの方法

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自己PRと長所を述べることの違いがわかったところで、早速自己PR文を作ろうとすると、ひとつの壁にぶつかってしまうかもしれません。それは、「自己PRすべき長所が見つからない」という壁です。
特に自己評価の低い人ほど、自分の長所を見つけることが難しいと思います。他人と比べて、「どうせ自分なんか……」と、自己嫌悪に陥ってしまう方もいるでしょう。ここではそんな方に向けて、自己PRしやすい長所を見つける方法を解説します。

人から言われることを思い出す

自分が人から言われることを思い出してみましょう。普段から「どんな人間だ」という評価を下されているか、想像してみてください。いつも何か頼み事をされているのなら、「親切な人間だ」と考えられているでしょうし、普段から色々な人に遊びへ誘われるのなら、「親しみやすい人間だ」と思われているはずです。
もちろん、「あなたはいつも〇〇だよね」と直接言われることも手掛かりになります。それがマイナスの意味だったとしても、後述する方法で長所に変換してください。
また、直接友達に「自分の長所ってなんだと思う」と聞いてみるのも手段のひとつといえるでしょう。自分では全く想像していなかったような場所が、長所と感じられているかもしれません。ただ、友達によっては遠慮して全く関係のないことを言うかもしれないので、複数人の友達か、付き合いの長い先生や両親などにも聞いてみたほうがいいでしょう。

自己診断ツールを使う

手軽に自分の長所を探したいという方に向けて、「自己診断ツール」を使う方法もあります。自己診断ツールとは、各種就職サイトが公開している、自分の長所を探せるツールです。簡単な質問に答えていくだけで、自分がどのような強みを持っているのか確認できます。
非常に手軽に自分の長所を確認できる上に、隙間時間や休憩時間に診断できるので、時間がない就活生の方にもおすすめできます。ただし、その正確性を絶対視してはいけません。
なぜなら、こうした診断ツールの診断結果は、あくまで自分が表面的に認識している自分の長所しか出てこないからです。自分はほとんど認識していないような強みや、当たり前だと思っているような長所は診断で見ることはできません。
また、極端に自己評価の低い人、高い人は、正確な診断結果が出ないこともあります。よって、診断ツールによる診断結果は、あくまでも指標として確認するようにしましょう。

短所だと思うところを反転させてみる

長所が見つからないという方も、自分の短所ばかりやたら目につく、という方もいると思います。それは人間にとって当たり前です。謙虚な人ほど、長所ではなく短所に目をつけてしまいがちだからです。
しかし、自分が短所だと思っているところは、考えようによっては長所に変換できます。例えば、「わがままに他人を動かそうとする」という短所があれば、これは「リーダーシップが強い」と言い換えられるでしょう。
逆に「他人の顔色を伺い、いつも他人の意見を優先してしまう」という短所があるのなら、それは「協調性がある人」だと言い換えられます。他にも、「楽天家」なのは「ポジティブ」という長所に言い換えられますし、「怠惰で行動が遅い」という短所は「思慮深い」と言い換えられるでしょう。
このように、短所は簡単に長所に言い換えられます。詭弁だと考える人もいますが、自分は短所だと思っていても、他人とっては長所に映ることは多くあるのです。一度、自分が「短所」だと思っているところに目を向けてみて、それを長所に言い換えられないか考えてみましょう。

こんな自己PRはNG! 長所を含んではいるけれど……

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長所を見つけて、自己PR文を組み立ててみると、いまいち説得力に欠ける文章が書けてしまうことも多くあります。以下では、その具体例を3つ、まとめていきましょう。

アピールポイントが多すぎる

一見すると、たくさんアピールポイントを持っていることは良いように見えます。自己PRが自分を宣伝する場である以上、多すぎて悪いことはないように感じるかもしれません。しかしながら、アピールポイントが多すぎると、主張が散らかってしまい、面接担当の方が首をひねってしまいます。
例えば、「私は勤勉な人間です」という自己アピールをし、なぜそう思うのか、勤勉なことでどんな得をしたのか、そしてその勤勉さが企業にどう役に立つのかをアピールした人がいたとしましょう。この人と比べて、「私は勤勉な人間で、コミュニケーション能力が高く、忍耐力があって責任感もあり、さらにリーダーシップを持ちながら主体性を持って集団を導けるような人間です」と主張した人は、どんな印象を受けるでしょうか。
当然、前者の人のほうが好印象を持つでしょうし、採用したいと思えます。あまりに長所を並べすぎると、自己PRの目的である「どんな人間なのか」ということがわからなくなってしまいます。よって、アピールする長所は1つ、ないしは2つに絞った方がいいでしょう。

具体性を欠いている

自己PRをする際、意識しておきたいのが具体性です。具体性とは、「何が、どれくらい」という部分を深堀りすることです。例えば、「私は勤勉な人間です」というアピールだけでは、「どれくらい勤勉なのか」が全くわかりません。
余暇時間を全て勉強に当て、自分の成果を逐一記録している人間と、余暇時間の1割程度を勉強に当て、残りは遊んでいる人間の2人は、どちらも勉強を続けているという意味では「勤勉」といえます。しかし、その具体的な内容を聞くと、印象は大きく異なるはずです。
よって、具体的に自分がどれくらいアピールポイントを有しているのか、具体的な内容を出して説明するようにしましょう。そのために必要なのがエピソードです。リーダーシップがあるという長所を押し出すのなら、「生徒会長やグループのリーダーになることが多かった」というエピソードが具体例になるでしょうし、「勤勉」という長所であれば「毎日〇時間欠かさず勉強した」というエピソードが具体性をもたらしてくれます。

企業の役に立つかという視点が抜けている

前述したように、「自分の長所が企業にどう役立つのか」という視点は非常に大切です。そうでなければ、自己PRではなく、自分の長所を並べ立てるだけの自慢にしかなりません。よって、自己PRの最後には、「自分の長所がどのように企業の役に立っていくか」という視点を必ず盛り込みましょう。
例えば、事務をするために就職するのなら、「地味な作業をコツコツとする勤勉さ」といったものは魅力的なアピールポイントになります。つまり、複数の長所の中から、その企業が魅力におもうであろう長所をピックアップして紹介するのが、「自己PR文」といえるでしょう。

自己PR文の組み立て方! 大切なのは長所、エピソード、ビジョンの流れ

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自己PR文の組み立て方は、決して難しくありません。流れさえわかっていれば、どんな長所でも説得力のある自己PR文を書けます。
具体的には、「長所」「それを補完するエピソード」「将来のビジョン」の流れで文章を組み立てましょう。まずは、「自分の長所は〇〇です」という長所を述べます。その後、長所の具体性を帯びたエピソードを紹介してください。そして最後に、自分はその長所を使って、企業でどんなことができるのかで文章をまとめます。
この流れさえ意識していれば、自己PR文はそう難しくありません。例えば、「勤勉」という長所で自己PR文をまとめるのなら、「私の長所は勤勉なところです」「高校時代には毎日〇時間勉強し、偏差値を〇あげて志望の大学に合格しました」「勤勉さを活かして先輩のスキルを吸収し、できるだけ早く企業の戦力になれるようにしたいです」といった文章をまとめるだけです。

まとめ

自己PR文と長所を並べただけの文章は違います。自己PR文とは、企業にとって役立つ自分の長所をピックアップし、それを具体性を持ってアピールする文章のことをいいます。この視点が欠けていると、自己PR文は途端に説得力を欠くものになってしまうので注意しましょう。
そして、自己PR文を書くときは、定番の流れを意識して書くようにしてください。こうすることで、複数の企業へ応募するときにも、それぞれ企業の求める人材によって自己PRの主題にする長所を選択できるからです。ひとつひとつの企業に対して、自分だけの自己PR文を考えて送りましょう。