インド占星術におけるホロスコープの読み方とは一体どのようなものなのでしょうか。占星術、つまり星占いは占いの中でも日本人には特に人気の高い鑑定方法です。そして日本で占星術というと一般的には西洋占星術を指す事が多いでしょう。しかし近年はインド占星術という別の占星術が話題になっています。
インド占星術は西洋占星術と比較するとまだマイナーな分野と呼べるでしょう。しかし最近は新しい占術として注目を浴び始めました。由緒ある歴史を持つインド占星術は新しい占いの流行として興味深い分野です。この記事では注目のインド占星術について詳しく説明しましょう。
目次
【ホロスコープで読む】インド占星術の歴史
インド占星術を取り上げるに当たって、まずはそのインド占星術の歴史をひも解いてみましょう。インド占星術は新しい流行として注目されていますが、その歴史自体は古いものです。それではインド占星術の発祥から見てみましょう。
インド占星術は約5000年の歴史
インド占星術の発祥は約5000年前、紀元前3000年のインドとされています。また一説にはそれよりも古いという話もあり、由緒ある占術と言えるでしょう。インド占星術は別名ジョーティッシュとも呼ばれ、ナクシャトラという概念に基づいています。
ナクシャトラとは月の白道上の位置を基にしたホロスコープです。中国発祥の二十七宿や二十八宿と呼ばれるホロスコープと似通っている部分もありますが、インドと中国のホロスコープはその起源が別とされています。
インド占星術は西洋占星術と似通った部分もありますが、ナクシャトラというこのホロスコープが西洋占星術との大きな違いと言えるでしょう。
インド占星術はギリシャの方法も参考にしている
インド占星術はギリシャの占星術の影響を受けています。インド占星術のルーツはギリシャだという説もありますが、今日ではインド発祥説の方が有力とされています。ギリシャの占星術は紀元後3世紀ごろまでにインドに伝来し、文献にその記録が残されました。
インド占星術はヒンドゥー教をベースにしている
インド占星術はヒンドゥー教と密接に関わっている事が大きな特徴だと言えます。インド占星術はヴェーダと呼ばれるヒンドゥー教の基礎をなしている思想をベースにしています。ヴェーダは紀元前500年頃までにまとめられたヒンドゥー教の経典及びそれに基づいた思想です。
ヴェーダは神から直接伝授された天啓と呼ばれる思想の一種です。ヴェーダは信仰を始め呪法・祭式・音楽・武術・医学など様々な分野に教えが及んでいます。そのヴェーダの教えの一つとなっているのがインド占星術です。つまりインド占星術はこのヴェーダの教え全ての基礎をなしている占術と言えるでしょう。
【インド占星術】ホロスコープの読み方を解説!
インド占星術について、まずはその成り立ちの歴史を取り上げました。それではそのインド占星術について、早速ホロスコープの読み方を説明しましょう。
インド占星術のホロスコープの読み方①12星座を使う
インド占星術のホロスコープには12星座が使われます。ここで使われる12星座は、西洋占星術で使われるおなじみの黄道12星座です。この12星座を以下のような枠の中に配置します。この位置は常に固定です。
魚座 | 牡羊座 | 牡牛座 | 双子座 |
水瓶座 | 蟹座 | ||
山羊座 | 獅子座 | ||
射手座 | 蠍座 | 天秤座 | 乙女座 |
インド占星術のホロスコープの読み方②アセンダントと9つの惑星
インド占星術においては生まれた時間が運勢判断の重要な要素になってきます。生まれた瞬間の星の配置をアセンダント(上昇宮)と呼びます。インド占星術においてはこのアセンダントと9つの惑星を使用。それらのリストと略称は以下の通りです。
As(アセンダント) | Ju(木星) |
Su(太陽) | Ve(金星) |
Mo(月) | Sa(土星) |
Ma(火星) | Ke(ケートゥ) |
Me(水星) | Ra(ラーフ) |
インド占星術のホロスコープの読み方③支配星
インド占星術では、各星座を支配する支配星が決まっています。星座と支配星の関係は以下の表のようになっています。
魚座:木星 | 牡羊座:火星 | 牡牛座:金星 | 双子座:水星 |
水瓶座:土星 | 蟹座:月 | ||
山羊座:土星 | 獅子座:太陽 | ||
射手座:木星 | 蠍座:火星 | 天秤座:金星 | 乙女座:水星 |
インド占星術のホロスコープの読み方④バースチャート
インド占星術ではバースチャートという表を使って運勢を鑑定します。バースチャートの読み方は以下のような手順となります。
- バースチャートでAs(アセンダント)を探す。
- その部屋がどの星座になるか、上の表と照らし合わせる。
- Asのある部屋を1として各部屋に時計回りに12まで番号を振る。
- Asの星座の支配星を上の表で確認。
- その支配星が何番目の部屋に入っているか確認。
それでは実際にバースチャートの例を見てみましょう。
3. | 4. | 5.Ve,Ke | 6.MeR,Sa,Su |
2.Mo,JuR | 7.Ma | ||
1.As | 8. | ||
12. | 11.NeR,Ra | 10.Ur | 9.Pl |
このバースチャートでは、As(アセンダント)のある部屋は上の表から山羊座だと解ります。同じ表から山羊座の支配星は土星だとも解ります。土星(Sa)は部屋番号を振ると6番の部屋にあります。支配星がある部屋をラグナロードと呼びます。Asのある部屋は生まれ持った才能を表しています。
ラグナロードは思考の傾向を表します。
【ホロスコープの読み方】インド占星術における12星座の特徴
インド占星術のバースチャートの読み方を説明しました。次にインド占星術における各星座の性格の特徴を見てみましょう。インド占星術では星座ごとにその性格が決まっています。ただし、インド占星術においては、西洋占星術と星座がズレるので、まずはインド占星術における星座を調べなければなりません。
インド占星術のホロスコープ①牡羊座
インド占星術における牡羊座はリーダー的で闘争心に溢れています。行動力があって明るいという長所がありますが、気が短いのが短所です。
インド占星術のホロスコープ②牡牛座
インド占星術における牡牛座は大らかで優しい性格です。グルメで、五感でものを感じる芸術的感覚を持っています。物を収集する事が好きという一面もあります。
インド占星術のホロスコープ③双子座
インド占星術における双子座はコミュニケーション能力に長けています。仕事ではクールで的確な情報を伝える事ができるでしょう。努力家ですが理屈っぽいという欠点もあります。
インド占星術のホロスコープ④蟹座
インド占星術における蟹座は感受性が豊かで、友情を大事にします。集中力や行動力があり信頼を得られるところが長所です。短所としては神経質すぎるところが挙げられるでしょう。
インド占星術のホロスコープ⑤獅子座
インド占星術における獅子座はライオンのような王様タイプです。クリエイティブで同時に無邪気で、周りを惹きつけます。プライドが高すぎるところが短所かもしれません。
インド占星術のホロスコープ⑥乙女座
インド占星術における乙女座は綺麗好きで神経質。職人などのスペシャリストや学者向きです。完璧主義で細かすぎるのが欠点と言えるでしょう。
インド占星術のホロスコープ⑦天秤座
インド占星術における天秤座はおしゃれで華やか。大人の人間関係を築く事ができ、深入りしない人間関係を多人数と持てるタイプです。人間関係を天秤に掛ける事が欠点と言えます。
インド占星術のホロスコープ⑧蠍座
インド占星術における蠍座は情熱の星座。他人の興味を惹いてやまないミステリアスな魅力を持った人が多いでしょう。こだわりを持ちすぎて執着しすぎるのが短所だと言えるでしょう。
インド占星術のホロスコープ⑨射手座
インド占星術における射手座は楽観主義者で自由人。同時に上流思考を持ち、熱い正義感を持っています。リーダーに向いていますが、理想を追い求めすぎる嫌いがあります。
インド占星術のホロスコープ⑩山羊座
インド占星術における山羊座は真面目な努力家。現実を見つめ、社会に適合します。自分を乗り越えていく能力も持っています。
インド占星術のホロスコープ⑪水瓶座
インド占星術における水瓶座はユニークな考え方をする個人主義者。芸術家になると唯一無二の才能を発揮するタイプです。マイペースな博愛主義者でもあります。
インド占星術のホロスコープ⑫魚座
インド占星術における魚座は博愛主義的な芸術家タイプ。人道に外れた事を嫌い、他人のためには自分の立場を犠牲にあるタイプです。利益を求めない人でもあります。
【ホロスコープの読み方】インド占星術における12ハウスの意味
インド占星術においてはバースチャートを使って運命の鑑定をします。すでに説明した通り、バースチャートのAs(アセンダント)がある部屋を起点に時計回りに12までの数字を振ります。この各部屋の事をハウスと呼びますが、1番から12番のハウスにはそれぞれ以下のような意味があります。
1番 | 自分自身、人生、気質、身体、健康 |
2番 | 家族、収入、スピーチ、食べ物 |
3番 | 弟妹、努力、訓練、趣味 |
4番 | 母親、家庭、不動産、基礎教育 |
5番 | 子供、創造、芸術、恋愛 |
6番 | 敵、病気、争い、問題 |
7番 | 配偶者、結婚、パートナー、拡大 |
8番 | 苦悩、障害、研究、寿命 |
9番 | 父親、高等教育、倫理、幸運 |
10番 | 仕事、天職、社会的使命、専門的仕事 |
11番 | 願望成就、定期的収入、利益、名声 |
12番 | 消費、損失、出費、解脱 |
【ホロスコープの読み方】ラグナロードの位置
バースチャートで支配星があるハウスをラグナロードと呼びます。ラグナロードがどの番号のハウスにあるかによって、思考の枠組みが決まります。
1番 | 自己の世界 |
2番 | シンプル |
3番 | 好奇心 |
4番 | 安定 |
5番 | 自己実現 |
6番 | 問題解決 |
7番 | 拡大 |
8番 | 研究心 |
9番 | 道徳的 |
10番 | 社会性 |
11番 | 評価 |
12番 | 滅私 |
インド占星術のホロスコープの読み方をマスターしよう!
この記事では現在ブームになっているインド占星術についての基礎を説明しました。インド占星術は伝統のある占いの方法。そのやり方は複雑で難しいですが、一つずつ覚えていくと次第に楽しくなってきます。流行りのインド占星術を一度試してみましょう。