動物占いとは一体何なのでしょうか。占い業界では長年、動物占いという鑑定方法が人気を博しています。知らない人も多いこの動物占いについてこの記事では詳しく説明します。
目次
動物占いとは果たして何か?
動物占いは長い間日本人に親しまれていますが、その歴史はそれほど古いものではありません。動物占いが生まれた経緯や広まったきっかけについて見てみましょう。
日本で生み出された占い
動物占いは人間の性格を動物に当てはめて行う占い。自分の生年月日から当てはまる動物が決まります。この動物占いは元々日本で生まれました。心理学者の増永篤彦が行った心理分析にそのルーツがあります。増永篤彦先生は昭和初期に活躍した心理学者。早稲田大学で教鞭を取っていました。
動物占いを考案した人は前田知則のいう人物です。前田氏は大学生の時代に増永篤彦先生の『性格の発見』という本に出会い、それ以来性格分析に熱中。会社員の時代に中国の占いである陰陽五行説の事も学びました。そして前田氏は会社を辞職して独立した1996年に、自分が研究してきた占いを形にする事を思いつきました。
そして生まれたのが動物占いです。したがって動物占いはまだ誕生して25年ほどの新しい占いです。
動物占いは四柱推命に基づいている
動物占いは、前田知則氏が研究した中国の陰陽五行説に基づいています。陰陽五行説に基づいて生まれた運勢の占いメソッドに四柱推命があります。四柱推命では人が生まれた年・月・日・時間の四つの要素を四柱と呼びます。そして四柱に当てはまる干支や星を割り出して、そのデータを使って占う方法です。
陰陽五行説は紀元前の春秋戦国時代に中国で生まれたとされています。四柱推命については12世紀の中国で徐子平という人物が書いた書物が最古の記述とされます。日本には江戸時代の中期に伝来したとされています。
英語圏でも”Four Pillars of Destiny”もしくは”Four Pillars Astoronomy”と呼ばれて普及しています。四柱推命は中国の易学に基づいた伝統ある占い方法と言えるでしょう。
1999年頃のブームで定着
前述の通り、動物占いは1996年頃に誕生しましたが、それから3年経った1999年頃に大きなブームを迎えます。きっかけは小学館の青年用漫画雑誌の『ビッグコミックスピリッツ』。この漫画雑誌に動物占いが連載されました。これを読んだ若い男性が動物占いを話題に用いるようになります。
当時は男性が合コン時に女性に動物占いの事を尋ねるのが流行りました。動物のキャラクターは女性に受け入れられやすく、またいつの時代も女性は占いに興味津々です。占いによって会話が弾み、しかも女性と近づけるので動物占いは女性を口説く話題としては持ってこいだったのです。
そしてやがてそのブームは女性側に飛び火しました。動物占いは男性用の漫画雑誌が元ネタでしたが、ブームの牽引役は女性でした。その後動物占いは形を変えながら現在も行われています。
人気の動物占い!そのやり方とは
まず初めに動物占いの成り立ちについて説明しました。次に、動物占いの占い方について見てみましょう。動物占いには文字通り動物が使われますが、どのような動物が割り当てられて、どのように占いをするのでしょうか。説明していきましょう。
占いには60動物が使われる
1996年頃に編み出された動物占いにおいて使われていた動物は12種類でした。これは四柱推命の中の十二運星という星の割り当てを動物で象徴したものでした。この当時使われていた動物は以下のようになります。
虎 | ライオン |
狼 | チータ |
猿 | ひつじ |
子守熊(コアラ) | 黒ひょう |
ペガサス | こじか |
ゾウ | たぬき |
その後、動物占いは改良されています。新しい動物占いでは、動物の種類に色の特徴も加えられ、合計60種類の動物となりました。動物の色は四柱推命の十干に対応しています。十干とは、甲(きのえ)乙(きのと)などの10種類の区分です。60種類の動物は以下の通りとなっています。
専用の早見表を使って、自分の動物を探します。
ブラックの虎 | レッドの虎 | ブルーの虎 |
オレンジの虎 | ブラウンの虎 | パープルの虎 |
レッドの狼 | ブルーの狼 | オレンジの狼 |
ブラウンの狼 | パープルの狼 | ブラックの狼 |
レッドの猿 | ブルーの猿 | ブラウンの猿 |
オレンジの猿 | パープルの猿 | ブラックの猿 |
オレンジの子守熊 | パープルの子守熊 | ブラックの子守熊 |
レッドの子守熊 | ブルーの子守熊 | ブラウンの子守熊 |
イエローのペガサス | グリーンのペガサス |
ゴールドのペガサス | シルバーのペガサス |
グリーンのゾウ | シルバーのゾウ |
イエローのゾウ | ゴールドのゾウ |
イエローのライオン | グリーンのライオン |
ゴールドのライオン | シルバーのライオン |
イエローのチータ | ゴールドのチータ |
グリーンのチータ | シルバーのチータ |
オレンジのひつじ | パープルのひつじ | レッドのひつじ |
ブラックのひつじ | ブルーのひつじ | ブラウンのひつじ |
ブラウンの黒ひょう | オレンジの黒ひょう | パープルの黒ひょう |
レッドの黒ひょう | ブラックの黒ひょう | ブルーの黒ひょう |
イエローのこじか | ゴールドのこじか |
グリーンのこじか | シルバーのこじか |
グリーンのたぬき | シルバーのたぬき |
イエローのたぬき | ゴールドのたぬき |
動物ごとに性格が決まっている
このように動物占いでは自分に当てはまる動物を探します。まず動物ごとにそれぞれの性格が解ります。各動物の性格は以下のようになっています。
虎 | 争いを避ける平和主義。堂々としている。 |
狼 | 個人行動に走るタイプ。自分のペースを守る。 |
猿 | 気配りがあり良く気づく。おだてられると乗せられる。 |
子守熊 | 見た目はおとなしそう。休憩を挟まなければ頑張れない。 |
ペガサス | 感情の起伏が激しく、それを隠せない。 |
ゾウ | いつも何かに打ち込んでいたい。努力しているアピールをする。 |
ライオン | 物事に徹底的に打ち込む。指導者になりたがる。 |
チータ | 名声を得たいタイプ。突発的に打ち込むがすぐ飽きる。 |
ひつじ | 孤独が嫌いな寂しがり屋。冷静に物事を分析できる。 |
黒ひょう | 社会的な体裁を気にする。流行に敏感。 |
こじか | 何事にも興味津々。緊張が苦手。 |
たぬき | 経験と実績を重視する性格。根拠はないが自信がある。 |
更にその動物の色によって、その中で性格が細分化されています。
自分の誕生日から動物を割り出す
動物占いにおいて自分の動物を探すにはまず複雑な計算をして自分の数字を割り出します。この計算は難しいので、サイトに公開されている早見表を利用しましょう。自分の生まれた年と月を探します。自分の数字を見つけたら、それに自分が生まれた日を足します。
12月25日に生まれたとすれば25を足して下さい。もしその数字が60より大きければ60を引きます。その数字を以下の表に照らし合わせれば自分の動物が解ります。
1. | イエローのチータ | 長距離ランナー |
2. | グリーンのたぬき | 社交家 |
3. | レッドの猿 | 落ち着きのない |
4. | オレンジの子守熊 | フットワークの軽い |
5. | ブラウンの黒ひょう | 面倒見の良い |
6. | ブラックの虎 | 愛情あふれる |
7. | ゴールドのチータ | 全力疾走する |
8. | シルバーのたぬき | 磨き上げられた |
9. | ブルーの猿 | 大きな志を持った |
10. | パープルの子守熊 | 母性豊か |
11. | イエローのこじか | 正直 |
12. | グリーンのゾウ | 人気者 |
13. | レッドの狼 | ネアカ |
14. | オレンジのひつじ | 協調性のない |
15. | ブラウンの猿 | どっしりした |
16. | ブラックの子守熊 | コアラの中のコアラ |
17. | ゴールドのこじか | 強い意志を持つ |
18. | シルバーのゾウ | デリケート |
19. | ブルーの狼 | 放浪気質 |
20. | パープルのひつじ | 物静か |
21. | イエローのペガサス | 落ち着きのある |
22. | グリーンのペガサス | 強靭な翼を持つ |
23. | レッドのひつじ | 無邪気 |
24. | オレンジの狼 | クリエイティブ |
25. | ブラウンの狼 | 穏やか |
26. | ブラックのひつじ | 粘り強い |
27. | ゴールドのペガサス | 波乱に満ちた |
28. | シルバーのペガサス | 優雅 |
29. | ブルーのひつじ | チャレンジ精神旺盛 |
30. | パープルの狼 | 順応性がある |
31. | イエローのゾウ | リーダーとなる |
32. | グリーンのこじか | しっかり者 |
33. | レッドの子守熊 | 活動的 |
34. | オレンジの猿 | 気分屋 |
35. | ブラウンのひつじ | 頼られると嬉しい |
36. | ブラックの狼 | 好感を持たれる |
37. | ゴールドのゾウ | まっしぐらに突き進む |
38. | シルバーのこじか | 華やか |
39. | ブルーの子守熊 | 夢とロマン |
40. | パープルの猿 | 尽くす |
41. | イエローのたぬき | 大器晩成 |
42. | グリーンのチータ | 足腰の強い |
43. | レッドの虎 | 動き回る |
44. | オレンジの黒ひょう | 情熱的 |
45. | ブラウンの子守熊 | サービス精神旺盛 |
46. | ブラックの猿 | 守りに入る |
47. | ゴールドのたぬき | 人間味あふれる |
48. | シルバーのチータ | 品格がある |
49. | ブルーの虎 | 悠然とした |
50. | パープルの黒ひょう | 落ち込みの激しい |
51. | イエローのライオン | 我が道を行く |
52. | グリーンのライオン | 統率力のある |
53. | レッドの黒ひょう | 表情豊か |
54. | オレンジの虎 | 楽天的 |
55. | ブラウンの虎 | パワフル |
56. | ブラックの黒ひょう | 気取らない |
57. | ゴールドのライオン | 感情的 |
58. | シルバーのライオン | 傷つきやすい |
59. | ブルーの黒ひょう | 束縛を嫌う |
60. | パープルの虎 | 慈悲深い |
動物占いは当たるのか?ブームから20年愛される理由とは?
動物占いについて、自分の動物に調べ方などを説明しました。ではその動物占いは実際に当たるのでしょうか。ブームになってから約20年経過している動物占い。その20年の間に占い方法がより細分化され、現在でも人気を誇っています。
この記事の最後に、なぜ動物占いは20年もの間、廃れずに愛され続けているのか、そして果たして当たるのかなどの疑問について調べました。
動物占いは四柱推命に基いている
動物占いが当たるのかどうかを考える時に、まず動物占いの成り立ちを思い出してみましょう。前述の通り、動物占いは約1,000年の歴史を持つ中国の四柱推命という占い方法に基づいています。四柱推命は更に1,000年以上の歴史を持つ陰陽五行説に基づいたメソッドです。
現代風のスタイルに味付けされていますが、元々は伝統と長年の統計に基づいた占い方法です。明確な根拠はあると言って良いでしょう。
動物占いは女性に人気
動物占いが廃れる事なく長年愛されている理由の一つに女性人気が挙げられるでしょう。占いに関して世の中の流行を作っているのは常に女性だと言えるでしょう。女性は占いが大好きです。そして、占いのキャラクターを解りやすい動物に変えた事が衰えぬ人気の理由と言えるでしょう。
本来、四柱推命による占いには子(ね)丑(うし)寅(とら)などの十二支が使われます。しかし現代風に解りやすく子守熊(コアラ)やペガサスなどのキャラクターを用いた事で動物占いは長年生き残っているのです。
専門的な鑑定は占い師に任せた方が良い
このように動物占いは伝統のある中国の占いに基づいているので、ある程度の信頼性はあります。しかし本格的な占いをする方法としては適切ではないかもしれません。確かに動物占いの早見表が長年研究された四柱推命や陰陽五行説に基づいています。
しかし占い手のほとんどはその背景にある伝統を理解せずに占いを行うでしょう。ただデータを当てはめてそこに書いてある事を信じるという方法になります。やはり生活の重大な事を占うためには専門の占い師に占ってもらう方が良いでしょう。
動物占いは友人とのゴシップのために将来を占う目的として使うと良いかもしれません。
動物占いとは日本で生み出された運勢鑑定法である
この記事では約20年間人気を博している動物占いについて取り上げました。動物占いは中国の伝統的易学に基づいて日本で考案された楽しい占いです。宴会の席を盛り上げたり、異性と会話をしたりする際の良い手段ともなるでしょう。楽しい動物占いを一度試してみましょう。